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Reputation

やはり前評判ほどあてにならないと思った方がいいようだ。
またまたボクシングの話で恐縮だが、日本では今日、アメリカでは7月29日、4、5年前からボクシング・ファンが待ち望んでいたいわゆる”世紀の一戦”というのが行われた。

世界ウェルター級4団体王座統一戦、エロール・スペンスvsテレンス・クロフォードの無敗同士の一戦。
”世紀の一戦”というからには、試合内容はクロスマッチになるだろう、と思いきや、終始、クロフォードがスペンスを圧倒し、9回TKOで勝利した。

試合の鍵は、いつもより強く打っていたクロフォードの右ジャブ(クロフォードもスペンスもサウスポー)だったと思う。
強い右ジャブで、一方的に距離を取りつつ自分のパンチだけを当てようとするスペンスのバランスを崩し、圧倒的に空間を支配していた。

クロフォードの方が強いだろうな、とは思ったがここまで実力差があるとは思わなかった。
この試合は再戦が契約に盛り込まれており、クロフォードvsスペンス2が行われる事は既に決まっているが、結果は変わらないような気がする。

そして、この試合の前の試合、WBC世界バンタム級タイトルマッチで、ナオヤ・イノウエが返上して空位となったチャンピオンの座を同級3位のアレハンドロ・サンティアゴと争ったのが、同級1位のノニト・ドネアである。

昨年6月のイノウエとの試合以来のリングとなった”フィリピンの閃光”。
火花が散った。
3R、左フックで相手をぐらつかせた。
中盤にもいい左アッパーがヒットし、相手の動きを止めた。
それ以外、12R通してサンティアゴが試合を支配していた。
火花は散った。
圧倒的な判定差だった。

さて今日は土用の丑の日である。
ナオヤ・イノウエの海外での評判がうなぎ上りのようだ。

何人ものボクシング界では著名なトレーナーや世界チャンピオン、元世界チャンピオン達がこぞって称賛している。

”イノウエ?もちろん知ってるさ。素晴らしい選手だ。そしてやばい。”
”フルトンには敬意を評したい。
イノウエほどの選手と敵地で堂々と戦ったんだからね”

バンテージ騒ぎも今の所はなりを潜めている。
フルトン戦のパーフェクト勝利でPFP1位はイノウエだと言う声もあったが、残念ながら今日の試合で1位はクロフォードのものになるだろう。

マイク・タイソンが、「スペンスvsクロフォード”戦でどちらが勝とうが、PFP1位はイノウエだ」と言っていたが、今頃どうやって手のひらを返そうか悩んでいるのではなかろうか。

人の評判というものは裏返るのもあっという間だ。
ナオヤ・イノウエが海外で評価されている事はすごく嬉しい事だが、一時的なものに一喜一憂するよりも、スーパーバンタムに上げた事が理由かどうかはわからないが、フルトン戦でのイノウエのパンチの軌道が、ラウンドを追う毎に、ほんの少しだが下がっていったように見えた事を忘れないようにしようと思う。

体重が増えればそれだけ筋力も増えるが、瞬発力を維持するスタミナの消耗度は体重が軽かった時よりも上がっているはずだ。
修正可能な範囲のものなのかどうか、もし次がマーロン・タパレスとの4団体統一戦となった場合、もしかしたら確認できないかも知れないから、意識して覚えておくようにしておこう。
(早いラウンドで決着がついてしまったら、スタミナの確認はできない)

以下は、アメリカのそこそこ人気があるらしい、ボクシング系ユーチューバー(ShowBizz The Adult)だ。
動画は約1分30秒。
イノウエvsフルトン戦の8R、フルトンがKOされるシーンを観戦している。

<空蝉意訳>
<イノウエの右ストレートがフルトンの顔面にヒットした所から>
おおああぁぁあああっ!!フルトン効いてるっ!
駄目だ!終わった!KOだ!フルトンKO!
ふざけんなよ!こいつマジモンスターかよ!フルトン失神したぞ!
え?あれ?立った?フルトン立った!
マジか?すげぇコンビネーションだったぞ?
フル・・・おいおい、やばいって!
フルトン訳わかんねぇ方向歩き出してんじゃん!
どこにいるのかも分かってねぇってアレ!
ちっとおい誰か!止めろよ誰か!やめれぇええええええっ!
ぎゃあああぁぁあああっ!神様!フルトンフルボッコ!!
誰か止めろって!なぁ?(立ち上がって)止めろよぉおおおっ!!
・・・イノウエ、フルトンKOしちまったぞ!なぁ?・・・
試合止めろっつったろうが!・・・
なんつークソ速さだよ!アレは!・・・
あと3日間だけ、イノウエは世界最高のファイターだ
(以下略)

※イノウエvsフルトン戦の3日後の今日、スペンスvsクロフォードが行われた

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