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櫻坂46 7th 『承認欲求』収録曲を聴いて〜
10月18日 (水) 0時、同日発売の櫻坂46 7thシングル『承認欲求』(Special Edition)の収録曲計7曲のダウンロード&ストリーミング配信が開始された。
CDは、いつもHMVに予約を入れるのだが、ミーグリ行かない勢の私は、今回わずかではあるが、追加で他のショップにも分散して注文した。
そう〜『リアルミーグリ』なるものにおじゃましてみよう…と思ったからである。
明らかに到着が一次応募には間に合わないと判断したショップは除き、何とか応募には滑り込めるか…というところに注文を入れてみた。
幸いにして一部はフラゲも出来て、配信開始まで繰り返し聴いてみた。
前回のリアミー(8月)は、日程が合わず応募を断念したのだが、今回は「京都会場」の日程が丁度休みと重なり、結果はともかくとして「よし、先ずは申し込んでみるか!」となっている。
そんな状況もあり、収録各曲をこれまでとはやや異なった面持ちで聴いてみた。
先ず、随分と間口を拡げたなぁ…というのがはじめの印象だ。
ただ、率直に言ってMV楽曲とそれ以外の楽曲のクオリティーの差が大きいな…とも思ってしまった。
もちろん個人の感想です〜と付け加えておこう。
ところで、選抜(表題)選考の最大の指標になっているのが明白なオンラインミーグリを積まず、リアミーに積むのは「おかしい」との声が少なからずあるのは承知している。もっともだろう。ただし人にはそれぞれ事情があり思うところがある。その辺りは相互に理解しあいたいものだと思ってもいる。
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本稿は、既にMVが公開されている表題の『承認欲求』と共通カップリングの『マモリビト』、カップリングの『隙間風よ』の3曲を含め、あらたに発表された4曲を中心に感想を述べることとしたい。
⚫ 承認欲求 ❲表題❳
初見で感じたK-POP風味は希薄になった。いや、消失したと言ってもいい。彼女たちのパフォーマンスをみたら「櫻坂」以外にあり得ない楽曲であるし、音源を聴いていると様々な「音」があることに気づく。
しつこく言うようで申し訳ないが、詞は受け付けない。でも曲の良さと彼女たちの表現力で活きてくる楽曲だ。
⚫ マモリビト ❲共通カップリング❳
なるほど『新参者』に櫻坂三期生としても間に合わせるために、追加された楽曲と言われれば「それはそうかも知れない…」と思ってもしまう。
ただ、そんな裏事情は抜きにしても、傑作であることに何ら変わりはない。
新宿のライブについては配信を楽しみにしつつ、来月のアニラで披露されれば、胸にこみ上げるものがあるのは間違いない。いや、嗚咽するかも知れない。
その覚悟と準備はしておきたい。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
⚫ 確信的クロワッサン
❲BACKS❳ TYPE-A
凌平 : 作曲
井上梨名センターのBACKS曲。
選抜制が導入されてのBACKSの位置づけは、未だハッキリとしていないのが現状だ。
結局、MVはなかったと判断せざるを得ない。これでBACKS LIVEの開催も怪しくなったのか…
BACKS曲で最大にして唯一の懸念は、やすすがまた悪趣味な詞を当てていないか…というところに尽きる。
先の3rdTOURでの『無念』は、特にBuddiesのコールが大きかった。
コールが入りやすい楽曲というのもあるのだが、BACKSメンバーへの観客からの精一杯のエールでもあった。
達観した表情のまつりは「お前らの気持ちはよ〜くわかっている。何も言うな…」と無言のメッセージを送っているかのようだった。是非、大阪公演の模様が収められた特典映像で確かめてもらいたい。
今回のタイトルから、どんなヒネリを入れているのか関心もあったが、聴いてみるとイントロなしで入る、いわゆる”王道アイドルソング“で「クロワッサン」の単語も一回しか使っていない。
先ずは変な方向ではないことに安堵しつつ、いのりの歌声を聴いている。
やはり、いのりは上手い。
そして、いのりにリードさせつつも、そのターゲットの主体は三期に当てているようにも思える。
ライブでどんなパフォーマンスになるのかは楽しみではあるが、一期二期のメンバーがどう関わっているかが今は気にはなる。
⚫ 僕たちのLa vie en rose
❲一期・二期ユニット❳ TYPE-B
中村泰輔 X ToMoLow : 作曲
BACKSだから「マモリビト」ってのは単純すぎる連想か…
— やまびこさん (@echo0112_46) October 4, 2023
「僕たちのLa vie en rose」ってのはオジサン世代には吉川晃司の「LA VIE EN ROSE」のオマージュかと〜懐かしい♪
結果的に『マモリビト』は三期生曲だったが、さてさて…”ラヴィアンローズ“はどんなカタチに…
直前に発表された歌唱メンバーをみて「一・二期のダンスメンを土生ちゃんが従える?」〜のかと、想像していた。
曲を聴いた限りではセンターは特にわからない。天ちゃんだろうか…?
また、ガチガチのダンスメンたちだから『断絶』の様なイメージを持っていたのだが、そんなテイストではなさそうだ。
正直に言うと「もったいないな…」と思う。
「La vie en rose」も、とってつけた感がある。残念ながら、今回の収録曲の中ではいささか退屈な一曲となっている。
もちろん、ライブパフォーマンスを観たら、あっさり印象が変わる可能性は大いにあり得ると付言はしておきたいが。
⚫ Don't cut in line!
❲三期ユニット❳ TYPE-C
Masafumi Okamoto : 作曲
「割り込むなや!」とは日常的に叫びたくなる汎用性?の高い言葉だ。
そして、見事に“割り込んで”きたのは三期のダンスメンだった。(谷口・的野・村井・村山・山下)
割り込むと言えばもちろん語弊がある。TAKAHIRO先生が三期生へ贈った「先輩を越えることこそ恩返し」との言葉の意味合いを含んだ三期生の刺激的なユニットだ。
日向坂の『月と星が踊るmidnight』や『パクチー ピーマン グリンピース』の作曲者だという。
この曲は、決して目新しいサウンドではないものの、この種の音を櫻坂にも〜とは、かなりチャレンジしている。
今回の非MV曲の中では一番気に入っている。
イントロはジョン・レノンの『Whatever Gets You Thru The Night』(邦題/真夜中を突っ走れ)を思い出す。
しかし、この曲を三期に唄わせるとは、かなり思い切ったなぁと思う。どんな衣装で唄うのかも気になる。
個人的には、一期二期ユニットと曲を入れ替えても良かったのでは…?とも思ってしまう。それだけ三期に期待するところ、大〜と言うことか。
⚫ マンホールの蓋の上
❲選抜❳ TYPE-D
中村泰輔 X ToMoLow : 作曲
おぉ…これまたベースが走る走る〜
これはどんな系統になるんだろう?中々おもしろいアプローチだなと思った。
しかし、何度詞を読んでも「マンホールの蓋の上」との比喩がよくわからない。転ばぬ先の杖と言ったところなのか?いや、違うだろうな〜
歌詞カードを睨んでいたら、その見開きページの右側の増本綺良が、とても気になってしまうほどのカッコよさだった。
⚫ 隙間風よ
❲一期・二期❳ 通常盤
A-NOTE X S-TONE : 作曲
この楽曲については、当初はこの稿で触れるつもりだったのだが、楽曲とMVがあまりに素晴らしかったので、急遽、別稿にまとめてみた。
この小林由依センター曲は、渡邉理佐の『僕のジレンマ』に匹敵するものだと思う。こんな言い方をすると“フラグ”云々の話になってしまいがちだ。そこはわかっているが敢えての表現だ。
理佐は卒業を発表していたが、ゆいぽんは、まだその段階ではないだろう。(と、思いたい)
彼女なりの強い想いがあると16日のメッセからも受け取ったつもりでいる。
そして、やはり今回の収録曲の中での私のベストであると断言したい。
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上記の通り『隙間風よ』が私のベストだが、これはあくまで個人の好みに過ぎない。
やはり、MVとなった楽曲は手間ひまかけているのは素人目にもわかる。
その上で『承認欲求』が表題曲というのは十分に納得出来る。
また今回は「新せ界」とのリンクが顕著であった。いや、もうリンクというよりそのものと言ってもいい。
アートワークの世界観は、あの新せ界の空間の延長線上にあったと言えるだろう。
今回のTYPE-C・TYPE-Dの特典映像に、三期生の個人PVが収められている。
これがまた、素晴らしい。
11人11様…
— やまびこさん (@echo0112_46) October 13, 2023
気鋭のクリエイターとのタッグで示したPVは、三期生の高いポテンシャルと未知なる可能性だった🌸✨#櫻坂46三期生
結局、今年は3回のシングル発売の年となった。
『桜月』『Start over!』ときて今回の『承認欲求』
センターも違い、それぞれにそれぞれの良さがあった。
一年を振り返るにはまだ早いし、松田キャプテンをはじめメンバーの思い入れが強い「アレ」がどうなるのか?の答え合わせも残っている。
しかし、作品発表の機会と、その内容についてはとても充実したものだったろう。
一期二期の安定ぶりと三期生の可能性をより強く感じる7thの発売から各楽曲をみてみた。
ひと月後のアニラでのパフォーマンスを観ることがとても待ち遠しい。