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櫻坂46 11th single『UDAGAWA GENERATION』収録各曲を聴いて〜
今回は、勤務の都合上フラゲは出来ないな…と、諦めていたのだが、さすがは、Joshin電機さん(とヤマト運輸さん)、何とか出勤前に届けて頂いた。
とは、言ってもこれから勤務なのでカップリングを聴くのは帰宅後、そして先行配信のSpecial Editionを〜とはなるのだが、とにかくありがたい。
⚫ UDAGAWA GENERATION
❲表題/森田ひかる C❳
作曲 シライシ 紗トリ
編曲 APAZZI
MVでは、道化師に見立てた森田ひかるが、主役にして、かつ舞台回しもしているようにも観える。
実態とは裏腹に、表舞台でスポットライトを浴びる演者の姿を過剰に観せたのは、まさに哀しきクラウンと言ったところか…
そしてやはり、るんちゃんセンターがハマってるなと唸ってしまう。
IWTCもかなり攻めた作品だったが、それとは違う方向での「チャレンジング」のUDAGAWAに、一部で拒絶反応が出るのは、そりゃそうだろう〜とは思う。
ただ、そんな反発も織り込み済みかの様な作品の基軸をそのまま受け取れば、表現の裾野を拡げたチーム櫻坂の姿を理解することも出来る。
「れなぁ砲100万回発射」などというタグが生まれるBuddiesの動きも興味深い。
「こういう作品も必要な時期だった」〜のかどうかは、恐らく次の12thで一定の答えが出るのだろう。
カッコイイに楽しいが加味されたら、何よりの強みになるのは間違いない。
⚫Nightmare症候群
❲共通カップリング/的野美青 C❳
作曲 中村泰輔 TomoLow
編曲 中村泰輔 TomoLow
私は、上記noteでいささか辛口の感想を記した。
櫻坂の赤と黒の世界観は私も大好きだ。ただ、「クール」「ダーク」などと、両手を挙げての絶賛TLには、正直、距離を感じる。
また、過去のオマージュを仕込むのも余り好きではない。これまでの傾向からして、時間がない時に多用しがちな手法である。その辺りはTAKAHIRO先生はじめ、スタッフの皆さんの苦労が忍ばれるが、そこは残念なところだなぁと思う。
TomoLow氏が
Dreams feel real while we're in them…
とインセプションから引用していたのはさもありなんと言ったところか…
そんな中で、私の目にずっと入って来るのは、向井純葉である。彼女の存在感がハンパない。
TYPE-AのNightmareの見開きには向井の泰然とした姿が採用されており、敢えてTYPE-Aに持ってくるところに「あぁそういうことなんだな…」と妙に納得してしまった…
⚫Nothing special
❲BACKS/中嶋優月 C❳
作曲 SABURO
編曲 APAZZI
公開後、新たな情報が入ることで、初見での認識を修正させる必要もあるのだが、名曲だからこそ〜と言ってしまえば身も蓋もないのだけれど、その作業自体は全く厭わないものだ。
先ず作曲者のSUBURO氏は、著名なボイストレーナー高田三郎氏であることが明らかになり、今回の歌入れも、何らかのいい影響があったのだろうと予測出来る。
また、大沼晶保と遠藤光莉のブログから、監督の辻本祐希氏から「鷹」〜能ある鷹は爪を隠す〜がテーマであると丁寧に説明を受けたことを知る。
二人とも、とてもしなやかに輝いているのが印象的だ。
蓑笠と思っていたものは、鷹匠、或いは鷹そのものを表しているのだろう。
櫻坂初監督作品の『僕は僕を好きになれない』が、とても好評で、TAKAHIRO先生も監督の意図をよく汲んでいることが、今後の辻本監督の起用に期待もかかる。
冒頭のビルの屋上のシーンは、明大前の力蔵ビルと特定されている。
早朝のシーンだけに、フロントメンバーが研ぎ澄まされた空気の中で、まさに、昇り来る陽を待ち受ける〜sunrise〜この壮大なカットは、このMVで特に好きなところだ。
そして小池美波のインスタグラムだ。
こんなに撮影を心から楽しめたのは最初で最後です。
まさにみいちゃんの本音だろう…コメントを読んでいて、魂が震えるほどの感覚だった…
やはり演者とスタッフが、懸命に取り組んだ作品だからこそ我々に伝わるものがあるのは自明なのだ。
⚫紋白蝶が確か飛んでた
❲二期/TYPE-B❳
作曲 たんしょそら 玉谷有輝 KUSHITA
編曲 たんしょそら
ここで二期生曲がきた。
センターが誰か?が大事なんだが、特定は出来ない。いのりの歌声はよくわかる。ちゅけも認識出来た。最後のまつりはまぁ当然か…
ただ、二期曲があるのはいいのだが、明らかに三期曲とのクオリティの差にがく然とする。特にアレンジが何とも言えない。
これも制作時間のなさを痛感させるものなのだろうか?
ライブでは、二期生のクオリティで何とかしてくれると思う他あるまい。
⚫行かないで
❲小池美波•遠藤理子•小島凪紗/TYPE-C❳
作曲 福田貴訓
編曲 野中"まさ”雄一
まさに昭和歌謡だ。
それも80年代などではなく、70年代くらいのかなりの深さだ。しかも演歌テイストも入っている。
みいちゃんソロではなく、えんりことこんなぎを従えてのラスト作品となったようだ。
なぜ、こんなぎなのか?の疑問もあるようだが、実際のところはわからないにしても、彼女の歌声が上手くハマっている。これは正解だと思う。
例えば『ずっと 春だったらなあ』の舞台設定だろう。結論はお互いに用意している。男がそう言わないのも知っている。止めたところで〜と、いうありがちな設定だが、女は後になって”あの時止めて欲しかった"と必ず言い出すから怖いところはある。
つまりは、正解なんてないし、その時の判断が正解と思い込むしかないのである。
みいちゃんラストソングがどんな形で披露されるかは、残り少ない機会の何処かで〜と判断するしかないが、涙なくしては観れなくなるのは必至である。
⚫ULTRAVIOLET
❲BACKS/TYPE-D❳
作曲 ナスカ
編曲 mellow
私にとって「Ultra Violet」と言えば、91年発売のU2のアルバム『Achtung Baby』に収録されたこの曲である。
Oh, come on
Baby, baby, baby, light my way
Oh, come on
Baby, baby, baby, light my way
さぁ ベイビー ベイビー ベイビー
我が道を照らしておくれ
おぉこれは…
さすがはナスカ-mellowライン!ドラムが響き、ベースがブンブン唸っていてとても良い曲だとわかる。
しかし今野さんも、他の坂道とも仲良く〜なんてメッセージを出していたところに、肝心のやすすが『紫外線』なんて言い出して頭を抱えたことだろう。
なんて〜冗談にして笑えるほどの出来の楽曲だ。
今回のBACKS曲はとてもよい。何だかワンダーランドの世界を覗き込んでいるかのようなワクワクウキウキ感がある。
⚫やるしかないじゃん
❲選抜/通常盤❳
作曲 田尻知之(note notive) 本澤尚之
編曲 田尻知之(note notive) 本澤尚之
タイトルを聞いた時、またまたぁ〜なんて思っていたが、そんなにストレートに「やる気」を打ち出しているわけでもない。
これは御大自身が自分自身に気合いを入れ直すための曲⁉などと考えてもしまう。
UDAGAWAのウラにしては何とも凡庸な一曲で、これもまた、ライブで救済曲となるのだろうか?
今回の11thは『チャレンジ』がテーマと言っていいだろう。それだけ、様々なアプローチからの楽曲が揃った。
ただ、その精度にはバラツキがあると率直に思わざるを得ないほどの内容でもある。
これはただ単に私の感性の問題で済んでいれば、それはそれでいいのだが…
櫻坂はパフォーマンスを整えて、ライブで楽曲披露してこそ完成していく〜という共通認識があるからこそ、今後の展開を期待していきたい。
私は個人的にはBACKSの2曲がとてもよかった。
来月のバクラには配信はあるはずだろうから、楽しみだ。
さて、今回のブックレットベストショットは〜
通常盤UDAGAWA見開きの谷口愛季で決まりだろう。