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神戸〜再会のゆっかー
『その日まで』〜私にとってのその日は、23年2月18日神戸にて〜だった。
「再会」とはいってもこちらの一方的な視認に過ぎないわけなのだが…
ということで『新・幕末純情伝』神戸公演を観に行って来た。13時〜昼の部である。
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さて、舞台についてだが、私はこれまで実際に劇場に足を運んだことがない。つかこうへいといえば、先ずは『熱海殺人事件』であろうか。しかし、風間杜夫や平田満がキャストだったくらいの知識しか持ち合わせていない。
その後、野田秀樹が主宰していた『夢の遊眠社』を当時の教育TV(現Eテレ)等で、放送される機会があれば観ていた程度である。それも舞台が観たいからというより、カルチャーとして(今風にいえばトレンドとして)おさえておけばよろし〜ぐらいの自己満足に過ぎなかった。
その程度の人間が舞台を観に行こうという気になったのだから我ながら驚きもしている。
もちろん、卒業後の菅井友香の姿を直にみてみたいという思いから〜というのは偽らざる気持ちだが。
会場に到着し時間前に着席する。緞帳には神戸ゆかりの企業、フジッコ〜UCC珈琲〜伊藤ハムの名が。客席を見渡すと、まさに老若男女〜バランスの取れた構成との印象を持った。
開演直前に流れた「桜月」は大型スピーカーだからだろう、ベースの音がしっかりと響いていた。
序幕から続く圧倒的な殺陣のシーンの連続に緊張が走る。この激しさは想像以上だ。私の両隣は共に女性客であったが、かなりの熱烈なゆっかーファンと見受けられ、ゆっかー登場の際の、のっけからの大拍手にオジサンは怯んでしまう。
脚本はアレンジを加えているとはいえ、やはり原作発表当時と今の時代の空気感とのズレは正直いってあるのだろう。
欅、櫻の小ネタも挟みながらクスリとさせる内容はファンサービスといったところか〜
とにかく怒涛の二時間余りの舞台であった。
カーテンコールでは正面、上手、下手の三方に向かいお辞儀をするゆっかーであったが、上手に向いた時、その視線の直線上には私がスタンディングオベーションをしており、ハッキリと私と目が合った。束の間の無言の宇宙(交流)があった(と確信する!)
荒れ果てたコロニーのテキサスで再会したシャアとセイラの如く…なんじゃそりゃ(笑)
ソロになっても、がんばりきポーズは健在で、さすがといったところ。
折しも「競馬BEAT」(関西テレビ)新MC就任も発表され、新たな分野ヘのチャレンジも注目されることとなった。
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今回、観に行ってよかったと実感した。
とても満たされた気持ちで会場を後にした。.
ー 役割意識で自分を律していたのでしょうか。でも激しさのようなものはずっと秘めていた?
そうですね。そういう部分が『飛龍伝』や『カーテンズ』の舞台とか、欅坂とか櫻坂の楽曲で叫ぶものを歌っている瞬間に出てくる感じで、もともとの自分を思い出す瞬間があるんです。卒業してからそういう本来の自分をどこまで出せるか、心の癖みたいなものを取っていけるか、それがこれからの自分のポイントになるかなと思っています。
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