誰かが一生懸命作ったものを食べる日
この記事は963文字です。
外食
先日家族と外食をしてきました。
このご時世、外食したことは積極的には話題にしにくいのですが、
できる感染予防策は講じていきました。
コロナ禍の影響を受けた職業の一つに、飲食店があります。
テイクアウトで頑張ってこられた飲食店もありますが、
通常営業に比べれば、どこもきつそうです。
久しぶりに利用したお気に入りのお店は
料理の質も、価格も、接客も変わりなくいい感じです。
変わったのは
出入口に置かれた手指消毒薬と、各席のパーテーション。
スタッフのマスク着用くらい。
客入りは途中まで私たちのみ。あとから一組来ていました。
コロナ禍以前とくらべるとやはり賑やかさに欠けます。
素敵なお店がこれからも良いサービスを提供できますように。
その助けになれるよう、時々であっても利用は続けたいです。
そして、この日の私のように、
誰かが一生懸命作った料理を楽しめる人がいますように。
ケンタロウさんの言葉
「誰かが一生懸命作った料理」。
料理の気乗りがしないとき、でもおいしいものが食べたいとき、
料理研究家ケンタロウさんの言葉を思い出します。
家ごはんは最高だけれど、外じゃなきゃ食べられないものもある。うなぎにしてもすしにしても、その道一筋の職人さんの味は家でチャチャッとできるもんじゃないし、料理から盛り付けからサービスから片付けまで、全部やってもらえるのも気持ちがいい。
いやいや作ってもおいしいものは作れないから、そういう時は誰かが一生懸命作ったものを食べればいい。
おいしいものを作るのは大事だけれど、おいしいものを食べるほうがもっと大事だと思う。
『大っきいおかず 小っちゃいおかず』(ケンタロウ著、2001年、講談社)
という料理本からの引用です。
この料理本の見開き1ページで、外食を勧めていました。
料理研究家なら、この見開き1ページにレシピの一つでも公開した方が
商売になりそうなものですが、
この言葉で、日常で料理をする人への共感や、
その道一筋の職人さんへのリスペクトも表していて素敵だなと思いました。
ケンタロウさんは2012年に事故に遭い、現在もリハビリ中のようです。
ケンタロウさんの作る料理も、料理本に書かれる言葉も、
料理を作る者の心を豊かにしています。
あなたが一生懸命作ってもいいし、
誰かが一生懸命作ったご飯を食べてもいい。
今日もおいしいもの食べましょう。
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