2025年前期朝ドラあんぱんのモデル小松暢について

2024年11月11日 17:25

朝ドラあんぱん朝田のぶのモデルが小松暢

2025年前期朝ドラ「あんぱん」のモデルは、漫画家のやなせたかしさんの妻である小松暢（こまつのぶ）さんがモデルです。今田美桜さん扮する朝田のぶが小松暢さんに相当します。

小松暢さんの夫はやなせたかしさんという「アンパンマン」の産みの親というだけあって、やなせたかしさんの家族に関する資料は結構、世の中に出回っています。しかし小松暢さんの家族や兄弟についての記録はほとんど残っていません。

夫・やなせたかしさんが残した記録から小松暢さんがどんな人であったか辿ることはできますが、「2025年前期朝ドラあんぱんモデルは小松暢やなせたかしの妻」という記事にもあるとおり、小松暢さん本人にスポットライトを当てた資料というものは見たことがありません。

小松暢さん自身は若い時に高知新聞社に入社して「ものを書く仕事」をしていたようです。しかしその後は政治家の秘書をするなど、必ずしも自分が前面に出て「ものを書く仕事」をしていなかったこともあって、自分自身で人生の記録をつけて出版するということはなかったのかもしれません。

おそらくNHKは朝ドラ「あんぱん」の制作を発表する前の段階で、十分に小松暢さんに関するリサーチはしているのでしょう。機会があればぜひその取材記録を読みたいものです。

本当は小松暢さん自身の記録を見てみたいのですが、今のところはやなせたかしさんが遺した著作から見た、小松暢さんに関する記録にとどまります。

一番謎に包まれているのが、小松暢さんの家族かもしれません。朝ドラ「あんぱん」では、朝田のぶには両親・祖父母の他に2人の妹がいるという設定ですが、実際の小松暢さんがこのような家族構成であったのかは分かりません。

ただ朝ドラとして「あんぱん」が放送されることが決まって、小松暢さんにスポットライトが当たるようになったのち小松暢さんの父親はかつて戦前の日本に存在した商社の「鈴木商店」に勤務していたことがあるということが明らかになりました。

やなせたかしさんが多くの著作で「自分には血の分けた子供はいない。アンパンマンが自分の子供」と公言しています。よって「小松暢さんの子供は？」と聞かれると、小松暢さんにも自分の血を分けた子供はいないということになります。

小松暢さんの享年は75です。死因はがんの治療中に頭部の血管が破裂したことによるものです。一部では「小松暢さんは乳がんで亡くなった」という記述も見受けられますが、実際には小松暢さんは医師から乳がんのステージ4の宣告を受けましたが、その告知から5年ほど生き延びています。

やなせたかしさんが小松暢さんの死後に書いた「アンパンマンの遺書」を読んでいると、小松暢さんの直接の死因は、がんの放射線治療の副作用で輸血が必要になり、その最中に頭部の血管が破裂してしまったことによるものと記されています。