烏流カリヤドネ論文
はじめに...
はじめまして!烏と申します。この度は本記事をご閲覧頂き有難うございます。この記事は私が約2ヶ月ずっと触っていた青黒カリヤドネ論文になっております。無料部分も多くありますので是非読んで行って下さい!
1.デッキコンセプト並びにこのデッキを触る理由。
(1-1)青黒カリヤドネはなぜ天下無双になりえたのか?
青黒カリヤドネ、このデッキはGP9thにて優勝を収めたデッキタイプであり、あの日の最適解だった。決勝戦の中継を見てただならる興奮をしたことは記憶に新しい。それではなぜあの日、カリヤドネが最適解でそ れ以降もtier1として母数を伸ばしたかを簡潔に綴る。(これを行う理由は最強であったカリヤドネはなぜ 最強であったかを紐解き、現代カリヤドネに応用するためである。) あの日のカリヤドネが最強であった理由は大きく3つあったと考えられる。それは安定性とラッキーナン バー、受けの厚さだ。
まず安定性について考えていきたいと思う。分かりやすくするために他のループデッキなどと比較をしてい く。GP9thはループ環境でなかったため当時の例を出すのは難しいため現ループ環境から比較対象として参照する。例えば、現tier1であるヨミジループだ。このループはマナをためてGRを全部出すところから始まる。このデッキタイプはその特質上、どうしてもGRの捲りや初動ブーストによって左右してしまうという不確実性が残ってしまう。ただGRのバリューが高いため、その誤魔化しが効きやすくtier1になりえていると考えられる。二つ目の例としては白緑ファイブスターである。これはGP9thにも台頭したネイチャーループ のリペアであり、マナにファイブスター、ハイオリーダ、ネイチャーが揃い、飛んだ事故がなければ勝てる というものだ。これに関してはこれらパーツを引いてこなくてはならないという不確実性、先に殴ってこら れると厳しいなどの弱点がある。さて、カリヤドネループはどうなんだろうか?私が現に触っているリストだと2コスト以下ルーターは14枚であり、多色枚数は10枚、青30枚の黒16枚である。色基盤はほとんど 安定していると言え、先行2ターン目までに2コストルーターを引く確率は94.01%、後手であれば 96.47%となる。これをヨミジループの初動ブースト引く確率と比較する。ヨミジループに10枚初動ブース トが入っているとすればそれ自体を引く確率は先手約80%、後手84%である。(ルーター同様、あくまで 初動一枚を弾ける確率でありブーストできる確率ではない。ただルーターに関しては青しかなく確率は極め て高いのは確かだ。)数字を見てくれればわかるが約13%の違いがまずあるのだ。(初動ブーストとヤドネのルーターでは価値が等しくないという論議は一度置く。)この数値から安定性の高さというのはカリヤドネへと軍配があがるだろう。
二つ目のラッキーナンバーについてだ。これは現在殿堂入りを果たしてしまい1枚のみしか使えなくなってしまっている。なぜ殿堂入りをしたのか?理由は明確である。実質エクストラターン。まさにこれに尽きる。本日のラッキーナンバーというカードは指定コストの呪文詠唱、クリーチャーの召喚を禁じるものであった。コストが多様化していたこのカードの出た当初ではそこまで評価の高いカードとは言えなかったが、GR召喚の台頭によってその評価は一変した。超天編において登場したマナドライブ6シリーズ(天啓、マリゴ ルド、ダチッコ)によってシータミッツァイル。マジゴッドマグナ登場により赤青Jミッツァイル。この二 つのデッキタイプの登場により、GR召喚がリソース源となりいかにGR召喚を上手く扱えるか選手権へと なっていった。それに対抗すべくGRクリーチャーのコスト帯の統一化の隙をつきラッキーナンバーをメタカードとして入れる構築が増えていった。
その中でもGP9thでのカリヤドネが一番ラッキーナンバーを上手く使っていたと言うことが出来るだろう。カリヤドネというデッキタイプ上墓地に呪文を落とすという行為に価値があり、その点噛み合いが良かったと言える。また、3コストということからラッキーナンバーをカリヤドネから撃てたりやラッキーナンバーを連打し、相手の動きは一方的に止めつつ自分の墓地は伸ばすといった理不尽さもあった。加えて、このカードはツインパクトカードであるためビギニングオブジエンドか ら回収が可能であったりとあらゆる面で噛み合いが良かったのだ。GP9thのメタゲームを振り返るとアナカラーダムドの母数が少し減り、マナドライブ6を扱うシータミッツァイルの台頭、緑単ネイチャーの台頭といったところだろうか。
今出した台頭してきたデッキタイプに対してラッキーナンバーは解答になっており、 シータミッツァイルには4宣言でGRを封じ、ネイチャーには5宣言で決断を止める。当時、特段墓地ソース などの墓地利用デッキが台頭していなかったため、お清めやぽくたまたまなどの墓地メタ、ラッキーナンバーメタのラッキーナンバー搭載などもなかったことからまさに一方的であった。以上のことからループや理不尽なデッキに対しての解答がラッキーナンバーだったのだ。
三つ目は受けの強さだ。
ネイチャーが覇権を握れなかったのはまさにここの差異であろう。GP9th決勝戦イヌ科選手vsゲルネウス選手の三本目。ゲルネウス選手のハンドは理想的なマジゴッドを絡めた3ターン目ミッツァイル着地。まさに完璧だった。しかし、それを返せるのがカリヤドネの強みだったのだ。
この山の基本的な受けとしてはパーフェクトウォーターとハーミットサークル。パーフェクトウォーターは基本的に受け専門のカードとして扱 われ、墓地を肥やすこのデッキと噛み合いがよく1ドロー、GR召喚、バウンスから二回選択ができる。基本的には2バウンスで扱われることが非常に多く、GP9thのドラマもこのカードによって生まれたのだ。他に カリヤドネの下の呪文であるハーミットサークルはタップフリーズといいう一体を確実に止められる性能を持っており、何と言ってもメインカードであるのにも関わらずトリガー枠として機能しているのが強すぎる。
それに加え、ループパーツともなるスパイラルゲート、レスキュータイム、場合によってはスーパーデーモンハンドなど...ネイチャーではワンチャンすらなかった赤単に対してワンチャンをしっかりと作り、決勝という大舞台でそれを拾う(披露)というまさに唯一無二のデッキであった。
以上3つの事柄をまとめるとGP9thのカリヤドネは初動が安定したループデッキでありながら相手に対して の妨害を行うことが可能であり、またビートというコンボデッキが苦手とする対面にも勝てるといったまさに天下無双のデッキであったということが言えるだろう。
(1-2)現代カリヤドネとは?牙を1つ失った天下無双。
ラッキーナンバー殿堂。
最強と言われたメタカードラッキーナンバーが殿堂入りを果たし、カリヤドネにおける牙の一つを失った形となった。この殿堂発表からカリヤドネは弱体化し、環境から姿を消すとそう思われていた。
しかし、カリヤドネは止まらなかった。
新環境になってから台頭し始めた4cデイヤーやビート各種に有利がつくことにより環境に居座ったのだ。これはまさに上記に記した通り、ラッキーナンバー以外の 強みである安定性、受けの強さが起因しているということができるだろう。
そして、ラッキーナンバーが殿堂により空いた三枠やその他枠を調整できる形となりまた新しいカリヤドネと復活したと言えるのだ。 そこで私がここで議論したいのはここの自由枠、調整枠に関してだ。これに関しては後のリスト紹介や採用 カード解説でも出すが概論としたいと思う。
ここの枠は3つのパターンに分けることができる。
まず一つ目。それは受け特化型だ。具体的にナンバーの空いた枠に入るとするならばスーパーデーモンハンドが筆頭だろう。スーパーデーモンハンドが3枚入ることでトリガー枚数が合計で16枚(そのうち3枚はエマージェンシータイフーン)となる。エマタイを抜いたとしても13枚のトリガーがあることになり、ジャスキル はほぼ防ぎ赤単のような過剰打点をも止めることも可能となる。
二つ目は安定性特化だ。具体的には卍獄ブレインやガードグリップ、エマタイの増加、ザババンジョーカー ズなど空いた枠にルーター系統のカードを多く積むことによってこのデッキの強みの一つである安定性を再補強し4キル率の向上などを図る。
三つ目は妨害特化だ。具体的にはジェニコの知らない世界やマインドリセット、ブレインタッチ、リアリティヴォイドなどといったラッキーナンバーに変わる相手に干渉するようなカードを積み、それらのカードでテンポを取りながら安全にカリヤドネ着地を図る。
以上3パターンが自由枠が行えるものであろう。ただ勿論、その自由枠全てを一つのパターンに使い特化させなくても折衷パターンなどもあり得る。例えば受け+安定、安定+妨害、受け+妨害といった三パターンになる。以上のようにこの調整枠で最終的にやることは一緒だが途中の過程を変えることができ、合計6パターンを遊ぶことができる。
ラッキーナンバーがなくなった分自由枠が広がり、調整のしがいが生まれた。そして牙の一つを失ったがそれと同時にカリヤドネに対してのメタカードが1枚減っているとも考えられ、むしろ通りが良くなったとも言えなくはない。ただやはり相手の墓地メタに弱くなってしまったのは弱体化と言えるだろう。しかし、ゾ ロが三刀流から二刀流になったからといってゾロ自体が弱くなるわけではない。
これはカリヤドネも同じことが言えて、カリヤドネ=ゾロ理論が成立するのだ。
(1-3)烏がカリヤドネを触る理由。私の思考様式と偶然のマッチ。
最近、プレイヤーネームを変更した元だるびー、現在は烏になりました。理由はツイート参照。
私の名前はさておき、私の思考様式たるものを皆様にお伝えした後にこのカリヤドネを触る理由に結びつけ ていこうかなと考える。そもそも烏(元だるびー)というプレイヤーの本質は何なのか?デュエマにおいて何 を求め、何がしたいのかを精査していく。
約三年前に私はデュエマへと復帰をして、二年前くらいからCSという競技性の高い大会に出場するように なった。その当時の出たきっかけは記憶が曖昧であるが恐らくフェアリープロジェクトのYoutube動画にあるCSというのはどういうものなのかや出るためにはなどの解説動画を見たことがきっかけであったはずだ。正直その当時は調整環境などもなく、リストも今ほど出回る形ではなかったのでflat工房のCSダイアリーなどを参考にして見よう見まねでデッキを作りCSへと出ていたと思う。
所謂、強いデッキ使って勝ちたい”ティアガキ”だったのだ。
ただ単にデッキをパクってCSに出て勝てるはずもなくその当時の戦績は 散々なものであった。しかし、一回だけ”ティアガキ”戦法でベスト8には入れた時があった。
その時使用したデッキタイプは赤青ブランド。プラチナワルスラや単騎マグナム、音精ラフルルなどという今では殿堂や プレミアム殿堂といったカードが大量に積まれており、最速4ターンで単騎ラフルルを作ってキルをすると いう悪魔のようなデッキであった。これは確かflat工房の動画を見てそのまま作った記憶がある。このデッキはまーーーーー強かった。その当時まだまだ初心者に毛が生えた程度であった私にオリオティスジャッジ を与える並みに強いと言えば分かりやすいだろうか?今振り返ると本当に運だけだったと思う。これは断言できる。しかし、運だけで勝ち取った勝利でも勝利なのだ。私は初めてのベスト8賞プロモをもらった時素直に嬉しかった。
そこからというもの私は競技におけるデュエルマスターズにどっぷりとつかっていくこととなる。
自分のデュエルマスターズプレイヤーとして転機となったのはGP8thだろう。私はその当時ビートデッキを好んで使っており、8thでは2ブロック、殿堂ともに赤青覇道を使った。結果は散々で両日ともに強制ドロップであった。しかし、私はこの大会を超えて間違いなく成長したと言えるようになっていた。
殿堂ではその当時主流ではなかった海底鬼面城を入れて不利対面であったチェンジザジャングルに勝てる構築にしたりや 2ブロックでは赤白の母数が増えることを予想しクローシスカラーにして受けを厚くし、3色になることから オボロカゲロウを搭載したりして覇道のセットを引きやすくしたりなど運だけであったプレイヤーから調整する仲間もでき、自分なりの結論を出せるようになっていた。
そしてそこでまた一つ私は気付くのだ。覇道ではどうしても引けない負けなどがあり、運要素が色濃く出てしまうのは否めなかった。特に私が応えた負けとしては殿堂構築戦でのグラスパー二回が挙げられる。二回とも何もロックできない状態で盾を殴り、そしてキューブチェインやキューブサソリスレイジ。
きつかった。
そして同時に私の中で新しい考え方が生まれた。プレイ介入要素を増やしたい。赤青覇道や以前使っていた赤青剣などはセットを作ることによって多少のプレイの誤差があろうとも勝ちへと持っていける瞬間火力があり、私はそのようなデッキパワーに憧れを持ち使用していた。
しかし、それはあくまでセットが揃えばの 話なのだ。引けなきゃ並みのデッキ以下に成り下がってしまうのだ。私はそのことにGP8thで気付き、そして触る山を変えることとなった。
それが絶十サッヴァークだ。
私はこの盾も山も干渉し、まさにプレイで勝ち負けが変わる山であった。この山がまた面白く、5月から9月までの間は狂ったように回していた。 (詳しいことはLuna.の絶十サッヴァークでのコラムを参照)
具体的に何が面白かったのか?答えは簡単でその最適化作業に挙げられる。
この山には多くの選択肢があり、100%の力を発揮させるにはプレイを最適化しなければならなかった。覇道や剣のような瞬間火力を出せるデッキパワーを持つ山でもなかったことからこのようなことが言える。この最適化作業は一択でも間違えると最適化とは言えず、非常に難解であったがそれを達成するためにフリーの時でも 絶十のプレイを振り返る用の絶十ノートを作り、そこに逐一自分の気になったところやプレイの改善点、構築の改善点などを記していった。さて、そんな山を使い始めて戦績はどうだったのか?
通算成績50勝33敗。 勝率約60%ベスト8一回、超cs3rdベスト128、16落ち5回と参戦数の約半数は予選突破を果たしていた。 そして私の思考はこう変わっていく。
最適化作業をすれば勝てるようになる。
当たり前のことだ。しかし、当時の私にとってそれは明らかな変化であり、同時に成長だった。何より、自分が楽しめていた最適化作業でそれをやればやるほど勝てるようになる。これが素直に嬉しかったのだ。
しかし、このような考え方は環境の移り変わりによって変わっていく。
超cs3rdで多くの母数を占めたアナカラーデッドダムド、超天編によって生まれたシータミッツァイルなど... 私は理不尽な負けを押し付けられるようなことが段々と増えてきたのだ。その時、私は気付いたのだ。
デュエルマスターズはカードゲームであり、運要素を孕むものである。どんなにプレイや構築を最適化しても圧倒的なまでの理不尽には無力なのではないのか?確かに最適化によって確率は上がる。しかし、その確率自体が低ければ高い勝利確率を持つ理不尽デッキが勝つのは必至だ。これでは勝てない。そう私は考え9月を境に絶十サッヴァークをcsへと持ち込まなくなった。
次に触ったのはシータミッツァイル。
これも私の中では長い付き合いとなるデッキタイプだ。このデッキは何が面白かったというと構築の自由度だろう。初動の枚数や色配分、メタカードを何枚積むかなど一つ一つ のことで議論ができ絶十とはまた違う形で最適化作業を有する山であった。その中でも最適化できた構築としては通称エチオピアミサイルだろう。
マキシマムパック登場から全能、マジゴッドマグナを要した新しいシータとして構築した。これは新弾発売初週に使用し、匿名性がブルーホースcs優勝という結果を残した。 これに関しては別途有料記事にあるのでそちらを参照してほしい。そして、シータミッツァイルはミッツァイル殿堂やナンバー殿堂を受けて制限。私はまた違う山を探すこととなった。
新殿堂で台頭したのはドッカンデイヤーを要するヨミジループなどであり、私はこれにはまらなかった。そのデッキが出た時、このデッキは強いと思ったが楽しいとは思わなかった。理由は明確であり、当時、このデッキの殆ど枠が固定されており構築の自由度が少なく、プレイの択もそこまでないのではと感じてしまい最適化できる所がなくこの山を使って勝っても自分で勝ったというよりも作った人に勝たせてもらったという印象が残ってしまうだろうと思ったのだ。
そして、いろんなデッキを試してはいたがどれもデイヤーの力に前に 屈してしまい正直メンタルはズタボロ、モチベーションは皆無になっていた。そんな中次に目をつけたデッキが今回紹介する青黒カリヤドネだ。
その当時の印象は山を一杯触れて、ナンバーのところが空いたから構築の自由度が増して調整のしがいがありそうだなくらいだった。そんな何気ない感情で握ることとなった。 正直、モチベーション皆無の僕にとっては勝つために握った山ではなく少しぐらいcsに通用して自分が楽しく遊べればいいかなくらいの感覚だった。
GPを優勝なさったイヌ科さんの記事なども読みながらリストを真似てみてナンバーの枠は自分なりに調整 をしてとりあえず組みあげた。
組み上げて回していくにつれ私は青黒カリヤドネといったデッキにどっぷり浸かっていった。具体的にハマっ た理由としてはプレイの分岐点の多さや択の多さ、ナンバー殿堂による構築の自由度などが挙げられる。
これはまさに上述している通り、絶十の択の多さによる面白さやシータミッツァイルの構築の自由度による面白さといった私が過去に握ってきた山の面白さを凝縮したようなデッキだったのだ。私の思考様式は間違い なく絶十とシータミッツァイルによって形作られたものであり、この二つの要件が本当に偶然の形にはなるがマッチした。今もまだまだであるがこれからも続けていくつもりだ。
以上の要件が私がこの山を使い続けている理由になる。私という人間は一つの山を最適化するのが好きだ。 しかし、その最適化する山も楽しくなければ意味がない。最適化する延長で勝てたらいいなという人間ではあるのでランキングを走るなどの勝ちを念頭に置くスタイルは取らないつもりだ。
話は少し逸れるがランキングを走っている人って非常に美しいと思っている。
美しいと思う箇所としては デュエマに対しても姿勢だ。ランキングを走っているから全国に出たいからって関東から関西の6倍大会に出よう、GPで勝ちたいから仲がいい人でもチームで練っているリストを秘匿にしてでも全国を狙おう、家が地方だとしてもcsが開催される関東や関西までわざわざ足を伸ばしランキングを走ろう...などとデュエマという運が大きくゲームを左右するゲームにおいて全国へ出るため、日本一になるためとどんな理不尽な負けをしたとしてもめげずに次のcsに臨む。
勿論、金銭面的にも辛いと思うし土日は必ずcsにでなくてはいけない という義務感にも苛まれる。これはそんな安い覚悟では到底走りきれないものだと思っており、走ろうと思う覚悟、姿勢は賞賛に値する。私は正直、全国出場を争う選手達みんなに全国に出て欲しい。しかし、そんなことは叶わない。全国大会、その美しさが集結する大会、私は今から楽しみでならない。(個人的には現 地観覧したいから観覧席作ってもらってチケットを売り出して欲しい..)
話は逸れたがそんな楽しみながらも最適化作業をしてとりあえず1か月使ったカリヤドネについて自分の思考や構築などを紹介していく。
2.リスト紹介と採用理由。
(2-1)リスト紹介
こんな感じだ。これはブーストcs準優勝した時の構築である。(2月1日開催) 因みに1月18日開催のリースcs4位であった時は下記の構築だ。
この2つのcsの間ではBBP発売を挟んでいる。
(2-2)採用理由(2月1日の構築で行う)
・メインデッキ
・アストラセンサー x4
青の1コストで山を3枚掘れ、なおかつ呪文を回収することが可能であるスペルだ。1ターン目からフィニッ シュターンまで腐ることなく、時にはヤドネを回収してフィニッシュを見据えたり、ブラッディクロスを回 収して一気に墓地を肥やに行ったり、ブラッディタイフーンを回収してハンドと墓地を整えるたりやこのカー ドがあるお陰で非常にプラニングがしやすくなる。
このカードの強みは他にもあり、それは山札から呪文を回収しても良いという任意効果だ。(これは私個人としては剣参と一緒だなあとか感じるんだが)任意効果である強さの一つとしてヤドネからこれを唱えた時に山札を+1するか±0にすることが選べることだろう。ヤドネのループには山札の枚数を一定の枚数にして からループを始めるため、器用に山札の枚数を変えられるこのカードは非常に強力と言える。それにヤドネ から唱える際、上三枚をあえてボトムに送りヤドネの効果でボトムの方に行っていた打ちたい呪文を墓地に 落とさせるということも可能にしてくれる。
基本的にはクリーチャー単体のカードはスコーラーしかないため殆どのカードを回収可能としている。スコー ラーも回収自体は出来ないが位置自体は把握できているのでフィニッシュの際はそこを目指してプレイすれ ばいいだろう。このデッキとの噛み合いもよく序中盤腐らず、終盤でも山札の枚数調整やカードを上に上げ るなど用途は様々であるので間違いなく4枚確定と言えるだろう。
・ブラッディクロス x4
このデッキの中核を担うカード。黒の1コストでお互いの山札の上から2枚のカードを墓地に送るというスペルだ。このカードの役割は2つある。
一つ目はヤドネ着地までの墓地肥やしだ。このカードは1コストで墓地を3枚増やすカードであり、ヤドネ としては1コストで3軽減してくれるカードであるので実質フェアリーギフトなのだ。(このデッキだけフェ アリーギフト4投してるんだから強いに決まってるよなって演繹的にわかる)これに関してはこれ以上に語ることはないので以上。
二つ目はフィニッシュカードだ。このデッキの勝利手段は無限ブラッディクロスという無限ループを用いて相手の山札を一方的に減らしてライブラリアウトさせるのだ。このカードはカリヤドネというカードと非常 に噛み合いがよいのだ。そもそもカリヤドネは呪文を詠唱した後に山札の下へその呪文を送るという効果なので一度使用した呪文を山札に返すことが可能なのだ。そして、そこで登場するのがブラッディクロスだ。
例を挙げてみよう。ハンドには二枚のカリヤドネ、マナには二枚の青マナ、墓地にはブラッディクロスや他のスペルもある(ただコンチェルトが盾落ちのためループじゃできない)。そして、スコーラーは墓地に一枚で終焉の開闢は墓地に落ちておらず、現状の山札の一番上にあることがわかっている。
ここで行いたいこととしてはコンチェルトが盾落ちしていると察して、スコーラーによるビートプランの建設をしなければならない。しかし、スコーラーは墓地に落ちてしまっている。そこでカリヤドネ一体目を使 いブラッディクロスを詠唱すれば終焉の開闢は墓地へと行き、二体目のカリヤドネで終焉の開闢でスコーラー回収までたどり着ける。このように簡略的ではあるが、一度使ったであろう呪文を再び使いまわせるようにもしてくれるカードなのである。 以上のように二つの役割を持ちつつ、一コスト墓地+3というオンリーワンの効果を持っているこのカードも4枚確定と言えるだろう。
・ブラッディタイフーン x4
このカードはデュエキングで発売されたカードである。このカードは単純に強い。いや強すぎる。それがなぜなのか検討していく。このカードの効果は山札の三枚を見て一枚をハンドに加え、残り二枚を墓地に送るという効果だ。ハンドに加えるのは強制であるため相手には見せなくて良い効果だ。このカードの強みは二つに分けられる。
まず一つ目はハンドが減らない事。このカードは実質的には山札の上三枚から一枚を回収しているサーチ札 である。センサーと非常によく似た効果になるが相手に見せなくていいという非公開性やスコーラーも回収 できる万能性が挙げられ、さすがは2コストといったところだろうか。
次には何と言っても墓地が増えることだ。このカードもブラッディクロスと同様、3枚墓地をこやせるカー ドである。これをヤドネのコストとして考えると2コストで3軽減しているの状態となる。墓地を増やす時も クロスとの差別化はあり、タイフーンであれば好きなカードを墓地に落とせるためほぼ確実に呪文を落とせ ることが可能である。しかし、クロスは上2枚をそのまま墓地に落とすため僅かだがスコーラーが落ちると いう不確実性を孕んでいる。そこの部分を見てもタイフーンに軍配が上がり、さすがは2コストといった感じだ。
以上のようにクロスとセンサーと比較してみたが、お互いがお互いの利点を含み一枚のカードになったと言 える。ブラッディタイフーンはクロス、センサーと同様にこのデッキの核であり、このデッキを強くしてい るカードの一枚であると断言できるため4投確定と言えるだろ。
・知識と流天と時空の決断 x4
このカードは1ドローやバウンス、GR召喚を選べる。効果通りであるが2ドロー、2バウンス、2GR、1ドロー1バウンス、1ドロー1GR、1バウンス1GRと6通りを選べる。それにこのカードは墓地に呪文が4枚以上あればシールドトリガーとなり、このデッキであれば1ターン目に一コスト呪文、2ターン目にブラッディ タイフーンかブラッディクロスを唱えればこの条件を達成できる。これはかなり大事で先行3ターン目の覇道着地も返せることも可能でバルガを返してあげたりもできる。
基本的にはシールドトリガーとして使用することが多く、その中でもバウンスx2で使うことが多いだろ う。2体バウンスでシールドトリガーというのは他のシールドトリガーと比べてもかなり強力な効果であり、 昨今のビートデッキは一体のクリーチャーがSA付与するようなカード(ミッツァイル、バルガ、罰怒など)が 多いためこのようなカードを返してターンをもらうことも多い。加えて、バーンメアなどのGRクリーチャー を多用するデッキにも有効だ。GRクリーチャーはその特質から除去したらGRゾーンに行くためバウンスで も破壊でもボトムへ送ってもマナに送っても同じなのだ。そのため、バウンスっていう除去の中ではそこま で強いとされないカードもGRクリーチャーのお陰で実質強化されているのだ。
シールドトリガー以外でも2ドローで道中で使うこともある。正直この使い方は全くしたくないが最悪の事態の時はこれを用いて、次のターンには回れるようする。
シールドトリガーとしてのバウンスだけを使うわけではなく4コストを支払ってバウンスをしたりすることもある。有名なのはシャッフをひたすらにバウンスして相手のプレイをシャッフ着地を強制させることだろうか、それ以外で実際にあったのはブーストCSでの4回戦、赤緑ネイチャー対面にヤドックを出されカリヤ ドネ着地を阻まれた。その際、相手も後に紹介するマインドリセットによってオーロラが抜かれどうにも動けないような状態で、かなりジリ貧にはなったのだが最終的に6マナの時に流天でヤドックをバウンスし1 コスト呪文詠唱、ヤドネ着地でスコーラーまでつなげて勝つということがあった。これはシャッフバウンスの時と全く同じことが言えるのだがこのバウンスでの使い方はメタカードをどかす役割を担うこととなる。
それではGR召喚は何に使うのだろうか?それは全能による流天バウンスx2では止まらない盤面を返した り、ポクたまたまやトムライを用いて相手の墓地へと干渉するような時に用いる。他には横に打点を並べた いときなどに使ったり、サザンエーなどもありそこでリソース拡張も望める。
以上のようにシールドトリガーとして最強の役割も持ちつつ、手打ちでも最低限の強さを持っている。4枚 確定とは言い難いがこのデッキの強み(1-1,1-2を参照)を踏まえると受けの強さというのは確保したい。そのため、このカードは抜けに抜けないため4枚としている。
・魔導管理室カリヤドネ/ハーミット・サークル x4
このデッキのフィニッシュカードであり、下の呪文はシールドトリガーの受け札でもある。この一文でわかると思うがまさに”ツインパクト”カードである。一つずつ説明していこう。
上のクリーチャーは墓地にある3コスト以下の呪文を3枚まで唱えることができ、唱えた呪文は山札の一番下に置く。
このカードの強みは3枚まで唱えられる点と山札の一番下に送る点だ。
3枚まで唱えられるという点では勿論一回使った呪文や墓地に送った呪文を唱えられるのだが大事なのは3枚までというまでという点だ。簡単に言うと0枚~3枚という唱えられる呪文の枚数を好きに変えられるという所だ。例えば、山札を3枚にしたいというときに現状山札が4枚という盤面。ここでカリヤドネの効果によって墓地から呪文を 唱えるとなるとブラッディクロス1枚だけ唱えると丁度3枚になるのだ。このように0~3枚まで選べるとい うことから山札の枚数調整を容易にしてくれるのだ。
次の山札の一番下へ送るという効果についてだ。この効果のお陰でブラッディクロスの無限ループを可能にしている。むしろこの効果がないと自分で勝手に山札から墓地にカードを送り、ブラッディクロスをお互いに撃って自滅するというわけわからんデッキになってしまう。カリヤドネのボトム送りの効果に謝謝、Thank you、Gracias、Merci ですね。はい。
この二つの強みを生かすために呪文をたくさん墓地に送るのだ。
次に下の呪文はシールドトリガーを持っており、相手のクリーチャー一体は相手のターン開始時にアンタッ プしない。一体を止めるカードであり、おまけにしては十分すぎる効果を持っており、この呪文があるお陰 でこのデッキのトリガー枠を増やすことができ、受けが厚いと言えることができる所以になるのだ。
以上のようにこのデッキのコンセプトでもあり、受けとしても使えるこのカードは間違いなく4確定と言えるだろう。
ここまでを無料部分とさせて頂きます。ここからは残りのカード(1〜3枚採用カード)の採用理由や基本的なプレイ解説、各種対面へのプレイ解説などを行なっていきます。何卒宜しくお願い致します。
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