わたしのチアパス旅行記③
3日目の昼。今回の旅行のメインイベント。りえさんが出演するチェナローの音楽祭に同行した。村ごとの伝統衣装を着る人が多い中で、私はりえさんに貸してもらった浴衣で参戦。様々なパフォーマンスやブースがあったが、とりわけカーニバルのデモンストレーションが興味深かった。村のお偉いさんのけつを順番に叩いていっとった。一体なんの意味があるんやろ。
そしてりえさん「何か歌わない?日本の曲」といきなりのお誘い。びっくりしたが、某ベネズエラ音楽楽団でソロ歌手をしとる私は歌手魂に火がついた。メキシコでのデビュー曲は「ふるさと」。歌うがは小学生以来。歌詞が今の私にぴったりで気持ちを込めて歌えた。さらに一曲だけのはずがステージ上で「もう一曲考えといて」。自分のレパートリーを絞り出した結果、国歌を歌うことになった。ちなみにソロ歌手なのに自分のキーが分からずどちらの曲もキーはあってなかったけど自分の出せる力は出せた。浴衣ということもあり終了後に写真撮影を求められアイドルになった気分やった。また今度演奏する機会があったらちゃんと練習してステージに立ちたい。
最終日4日目。りえさんがヴァイオリンのレッスンをしとる大学と学び舎を見学した。学生が先生からのハラスメントにあって裁判沙汰になりかけた話や大学が家族経営で不平等不公平ばかりだという話を聞いた。りえさんは大学で交換留学制度を作るべく何度も交渉しとるけどなかなか取り合ってもらえんらしい。それでも交換留学や短期滞在のプログラム、学校設立、博士進学など様々な夢を持って、それらの実現に向けて少しずつ進んどってメッチャかっこいいなと憧れた。
旅の最後にチアパス州名産のコーヒーを買った。メキシコシティに戻ってから毎朝コーヒーを飲んで幸せな気分になり、時にはチアパスに想いを馳せている。本当に楽しい時間だった。全ての出会いに感謝しかない。
さあて次はどこに行けるかなあ。
(わたしのチアパス旅行記、おーわり!)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?