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大勢で笑うと”楽しい”って実感した話 -よしもと新喜劇すっちーさんにインタビュー-

こんにちは!note更新担当のたぬ子です。

なんと!な…なんと!!
よしもと新喜劇の座長!すっちーさんに取材させていただきました!

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小学生の頃からよしもと新喜劇を観ていたので、座長さんと直接お話できて大感激でした!!

2021年8月1日に 愛媛県県民文化会館 メインホール で行った公演は
2021年9月1日(水)20時~ あいテレビ さんで放送されます!!(予定)

圧倒的なチームプレー

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―漫才やコントなどのお笑い形式と”新喜劇”で大きく違うところはありますか。

 時間の長さやセットの作り込みもそうなんですけど、なによりも舞台に立ってる全員が笑いに関わってる。一見笑いに関係ない人でも実は笑いに関わってるっていうのが、『よしもと新喜劇』だと思ってます。

 だいたい、お笑いってツッコミとボケがいて笑いに関わってない人って、舞台にいないじゃないですか。 
 でも『よしもと新喜劇』の場合、ただ喋ってるだけの人に見せかけて、ちゃんと次の笑いのためのパスをしてたりする人がいるんですよね。
 次のボケが活きるようなふり方とか、ある人がしゃしゃり出えへんから次のボケがウケたりとか、そういうウケの裏側で活躍してる人がいて、それぞれが自分の役割に誇りをもってやってるんです。

 『よしもと新喜劇』って、そういう役割分担をはっきりさせて、ちゃんとフォーメーション組んでやってる感じですかね。
 だからほんまにチームプレーだと思います。

昔からの良さ+α

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―『よしもと新喜劇』は長く続いていますが、今と昔で変わったことはありますか。

 その時代、その時代の座長さんのスタイルはあるんですけど、”新喜劇”の基本はやっぱり変わってないと思うんですね。
 やっぱ、時代に合わせて大きく”新喜劇”が変わっちゃうと、「ああ。観に来たんと違うなあ。」「私が観たいと思った”新喜劇”と違うなあ。」って、なってしまうじゃないですか。
 なので新しいことを取り入れるけど、昔からあるいい所を残していって、皆さんの頭の中にある『よしもと新喜劇』をすごく大事にしてますね。

 ”新喜劇”じゃなかったら、お客さんの想像を大きくがらーんっと裏切っても、喜んでもらえると思うんですけど、昔から60年以上も続いてるとお客さんそれぞれの”新喜劇像”ってのがやっぱりあるんですよ。
 そこはやっぱり裏切っちゃいけないので、お客さんに「”新喜劇”観に来たよね!」って思ってもらえて、プラス「最近のはこういう所がちょっとずつ変わってきたねぇ。」って、なれてたらええなとは思います。

近代的ビルではなく、古民家リノベーション

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―先程のお話は、座長になってから思い始められたことですか。

 深く考え始めたのは、座長になってからですね。
 今までって、自分が出るシーンだけで精一杯だったりとか、他の人より目立たなとか、他の人んとこよりウケたいとか、そういう考えやったんですよ。
 けど、座長になると45分~50分の舞台を作家さんと一緒に、設計図から描いていくわけで、それって「どんな家建てよ。」みたいなことじゃないですか。

 だから、今までは自分の部屋だけでええやんっていうのが、座長になってからは、玄関・お風呂場・リビング・寝室・子ども部屋、それぞれのとこの陽当たりどうやろうとか。まず、お客さんが入ってくる玄関はこれで大丈夫かとか。家中のことを考えるようになったんですよね。

 しかも、作ってる途中に「城みたいなん建てたいな」とか、「神殿みたいなん、ぐうぁぁぁって建てたいな」とか、そういうこと考えるんですよ。
 でも、元々ある『よしもと新喜劇』という古民家をリノベーションする感覚でいないと、古民家を全部壊してから近代的なもん建てたらたぶん、「うわ…。”新喜劇”がもう建ってない…。」ってなるんですよね。
 今、うまいこと言おうとして必死です(笑) 

 ほんまに座長になってからは、舞台全体の構成に携わるようになったので、『よしもと新喜劇』に入って最初の頃にはあんまり分からんかったこととか、考えなかったことを考えるようになりましたね。

どっかにあった憧れ

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―子どもの頃からお笑い芸人になることが夢だったんですか。

 いや全然。
 昔の文集とか、普通に「おもちゃ屋さんになりたい」とか、別になりたいものなかったから、仲のいい友達と「なにする?考古学にしとこうか!」とか言って、「考古学者になりたい」って書いてたりとか。

 だから小っちゃい頃は、全然「お笑い芸人になりたい」というのはなかったんですけど!けど!関西住んでたら休みの日にポンっとテレビつけたら大概なんかしらお笑いやってるんですよ。ほんま環境ですね。
 昔なんか、新喜劇みたいなん3局ぐらいやってたんかなあ。なんせ、吉本の人が出てるお笑いを見る機会多いんすね。
 ほんなら、「お笑い芸人になりたかったか」って言われたら、ちゃんと思ってないですけど、どっかで「ええなあ」って憧れはやっぱありますよね。

ガッとベターーーーで完成!

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―すち子さんのメイクのポイントはあるんでしょうか。

 ポイントはとにかく簡単に早くできるように!
 でも、印象はバチっと与えれるようにっていうのかなあ。

 これ(頬)、サイコロの5ですよね。最初は、すごくランダムだったんですよけど、毎日やってるうちにこれ決めた方が楽やなっと。
 それに、昔はもっと細かったんですけど、今はもうぐっぐっぐっとほんま”5!”簡単でしょ(笑)
 口紅もその周り黒く塗っとったら印象的でしょ。で、あとなんやろなあ目の下も塗っとけ!みたいな(笑)

 意外とすち子になるまでに時間がかかると思われてて、ロケとかスタジオ入りの時間も、結構な早めに設定されてたんですよ。
 けど、「俺、素の状態からここまで5分でいけるで」って、ちゃんと言うようになってからは本番30分前とかになりました。

―私もお時間がかかるんだと思ってました。

 ほんまに、ささささーっとです。
 女性のお化粧って、美しく見せるためにするじゃないですか。
 すち子はどっちか言うたらね、”大阪のおばちゃんの迫力を出すために”みたいなとこあるから、ペンキでベタ――――と荒く塗ってる感じ。
 そりゃペンキも繊細に塗ることもあるんでしょうけど、荒くガッと塗って、とにかく印象!て感じですね。

お客さん熱量と暖かさ

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―今回は愛媛県県民文化会館での公演でしたが、なんばグランド花月と何か違う所はありますか。

 もう会場がおっきい!まず、楽屋の数がすごいでしょ。
 地下2階にリハーサル室、地下1・2階に楽屋、それで1から上が舞台じゃないですか。
 今日なんかリハーサル室でみんなでリハしたあと、ちょっと迷って楽屋戻れなかったですもんね(笑)
 戻ろうとした時に、自分が何階にいるのかも分からへんし「一か八か上がってみようかなあ。どうしょうかなあ。」って、パッ!と階数みたら”B2”って書いてあって、「そうか!俺おるの地下2階やったわ!」「ほな上がらなあかんねや!」って何とか戻れたりとか。
 なんせ舞台袖も広いですし、立派ですよね…。3,000人ぐらい入るんですよね。

―約2,700人ですね。

 2,700人ですか!
 今日、満員は入ってないですけど、それでもバッと開いた時に前説の新喜劇の子らは、「すげぇぇぇぇぇぇ!」って言ってたぐらい、お客さんの数に圧倒されたと言いますか、NGK(なんばグランド花月)よりも単純に座席数は多いですしね。とにかくお客さんの圧がぐーーーーっと来ました。
 なによりも愛媛のお客さんがすごく暖かかったので、それもあって普段よりもちょっと体温高いですね(笑)

テレビのあとは劇場でも楽しんで!

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―オンエアを楽しみにされている方に一言お願いします!

 まだまだコロナの収束は見えないじゃないですか。
 今も増えてきているし何かと不便はあるんですけど、そんな時にたとえ1時間でも『よしもと新喜劇』観て、ははっと笑って楽な気持ちになっていただけたらなと、こういう時にちょっとでもお役に立てたらなあと思ってます。

 愛媛の方が呼んでくれさえすれば、こうやって愛媛に来ることもできるので、テレビで楽しんだあとには生で!劇場で!観に来てほしいなっていうのはありますね。

 やっぱコロナで、ライブとかお客さんがいっぱい集まって観ることに、すごく制限かかったじゃないですか。そういった中で、1つのものを同じ場所で観て一緒に共有するのって、すごく大事やなっていうのが分かったんですよね。
 スポーツにしても、音楽にしてもお笑いにしても、お客さん少ないとちょっとがっかりじゃないですか。だから、早く大勢集まって手放しでお笑い観れるようになってほしいですね。

ーそうですね。今回、公演を観させていただいて生で観る良さが分かりました!

 大勢の人と一緒に、他人の笑い声の中で自分が笑うっていいでしょ。

ーはい。いつも以上に楽しめました!また愛媛に来てくださいね!


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