EC-CUBEのパートナーに伝えたいパートナー制度改定のQ&A
こんにちは、株式会社イーシーキューブ 取締役社長 CEOの金陽信です。
イーシーキューブは、「オープンなテクノロジーとコミュニティでワクワクするショッピング体験を作る」をVISIONにやってますので、よりオープンに情報を発信する方法を日々模索しております。
今回は第1段として、今年のパートナー新年会での発表内容について、参加者やインテグレートパートナーを対象に実施したフォローアップフォームでいただいたご意見やご質問への回答を記事として公開させていただきます。
概ね、現インテグレートパートナー向けの長文になりますが、お時間よろしければ、ご一読いただけますと幸いです。
イーシーキューブでは、毎年1月に「EC-CUBEパートナー新年会」と題して、イーシーキューブからの計画の発表や、パートナー同士の交流の場を用意しています。2020年は1月23日に開催し、最近のEC-CUBEの成長や今年の計画、インテグレートパートナー制度の改定について発表させていただきました。
Q1) そもそもなぜパートナー制度改定するの?
まず、パートナー制度についての我々の思いは1つです。
「EC-CUBEを通じてパートナーの皆様のビジネスの発展に貢献する」
この思いで、これまでも数回の制度改定を行ってきました。
今回の制度改定においては、インテグレートパートナーの皆様の事業環境の変化、EC-CUBE利用店舗のニーズの変化にあわせて、パートナーの皆様がより注力されたい内容と、EC-CUBE利用店舗が求めている内容のマッチング精度の向上や、ギルドのようにパートナー同士での協業がしやすい環境の提供を目指しています。
現行制度の維持を求める声も一定ございましたが、ぜひこの変化にのって一緒に挑戦していただければ幸いです。
Q2) どの程度の実績で何のバッジが付与されるの?
現時点では、利用店舗のパートナー検索軸となる実績バッジを対応内容や構築するサイトの種類などで以下のような内容で検討しております。
【対応内容に関するバッジ】
初期セットアップ・インストール代行・サイトデザイン・バナー等クリエイティブの制作・独自機能開発・プラグイン開発・セキュリティ確保支援・構築コンサルティング(RFP作成支援・構築ベンダー選定など)・パフォーマンス改善・サーバー、インフラ運用・基幹システム連携・バックオフィス業務改善・運用コンサルティング・マーケティング支援・集客支援・SEO・広告運用・ブランティング強化・コンテンツ制作代行
【サイトの種類によるバッジ】
海外販売・オムニチャネル・BtoB・CtoC・定期販売・カスタムオーダー・マルチテナント(モール)・予約サイト・レンタルサイト・単品通販・EC以外のコンテンツサイトの制作
正式リリースに向けてはこれらが集約されることや、更に細分化される可能性もございますが、現時点でインテグレートパートナーの皆様が該当する分野において実績を弊社と共有(一般非公開)できるものもあれば、ぜひお教えいただけると幸いです。
Q3) 現行制度での実績やコミュニティ活動はリセットされるの?
オープンソースであるEC-CUBEの価値は、構築事例やコミュニティを通じて共有いただいた皆様のナレッジやフィードバックがコミュニティ全体に還元され、EC-CUBE自体にも取り込まれる事で最大化されていきます。
新パートナー制度では、バッジ(制作実績)とランク(コミュニティ貢献)のように分けさせていただきますが、現行制度において培われた内容は継続して反映させていただきますのでご安心ください。
Q4) パートナー制度の費用についていくらはらえばいいの?
新パートナー制度で、パートナー費用を月額1万円程度〜5万円程度に自由設定とさせていただいたため、困惑される方も少なくないようです。
多様なステージは形態のパートナーがいるなかで、EC-CUBEの貢献度として、いくらに設定させていただくのが適切なのか梶原と私で本当に悩みました。
その結果が「皆様に価値を決めていただく」という挑戦です。
ご理解・ご支援いただければ幸いです。
Q5) 個人事業主や一定の規模以下などの条件で数千円〜にできないの?
EC-CUBEを支援したい気持ちはあるが、月額1万円は難しい、年払いでの割引や初回割引のようなものはできないかとご相談いただきました。
お気持ち本当に嬉しく、ありがとうございます。ぜひお気持ちにお答えできるよう準備させていただきますので、詳細決定後に改めてご確認ください。
Q6) 有償化にしてイーシーキューブ社が小銭かせぎたいんでしょ?
もちろん僅かな売上でやってますので、すこしでもお金をいただけるに越したことはないのですが、ちがいます(笑)
EC-CUBEは、ソフトウェア単体では満たせない多くの要望や可能性をパートナーの皆様がご活躍いただく事で成立してきたプラットフォームです。
今回の有償化を通じては、プラットフォーム上のアクティブな方により活躍していだき店舗とのミスマッチをさける事、パートナーの皆様やコミュニティの活動をより強固にするプラットフォームを作る事を目指しています。
最近ではパートナー向けのテクニカルサポートやユーザグループへのエバンジェリストの派遣や各種ツールの提供など多数のご要望をいただいております。
これらの支援活動や学習コンテンツの充実、パートナーとのコミュニケーションチャネルの強化やプロモーションの展開などに活用させていただきます。
Q7) エバンジェリストとは何なのか?自薦でもいいの?
これまで、エバンジェリスト制度について公開情報がすくなく十分にお伝えできていなかったのですが、EC-CUBEのエバンジェリストについては制度開始当初より
EC-CUBEの使い方や技術のノウハウをわかりやくす、カッコよく伝え、EC-CUBEの普及・促進をさせる人物
と、させていただいております。
これまでも自薦他薦、弊社から指名など様々な形でエバンジェリストになっていただいておりますが、いずれにせよ一緒にを盛り上げていただけるEC-CUBEが好きな仲間だと思っております。
あらためてエバンジェリストを募集させていただく事で、エバンジェリストとともに全国津々浦々これまで以上に活動の幅を広げて、カッコよくEC-CUBEの普及・促進の機会を作っていく事を目指しています。
Q8) とはいえ2019年末の経産省の注意喚起でたりして、本当に大丈夫なのか?
一部報道の影響もあり少々乱暴な情報が横行している点もあるようです。ご不安、ご心配おかけして申し訳ありません。
ご理解いただいている方も多いかと存じますが、経産省の注意喚起はEC-CUBE自体に新しい脆弱性が出たといったものではなく、誤った設定がされている事によってカード情報漏えいなどに発展したものとなっており、EC-CUBE以外でも発生しているサイト改ざんの手口ではあるのですが、国内ではEC-CUBEのシェアの高さから特に被害が確認されています。もちろんEC-CUBE利用店舗の大多数は正しくご利用いただいております。
今回の件は、2019年春頃よりパートナーネットワークや管理画面へのバナー掲載などを行って周知に努めてきましたが、残念ながら改ざんされるサイトが後をたたず、EC-CUBEのシェアや社会的責任の面から、経産省より注意喚起を実施いただきました。
攻撃の潜伏期間ももあり今後も被害発表は一定続くと想定しておりますが、決済会社での個別の案内なども進み、新規の被害は減少してきているように見受けられます。
イーシーキューブでは、今回をきっかけに関係省庁やパートナーとも連係し、情報収集のスピード、対策の展開に対してより強固なEC-CUBEのネットワークの構築ができております。
パートナーの皆様におかれましては、クライアントサイトへの適切な対策の実施と正しい情報の発信にご協力いただけますと幸いです。
「ワクワクするショッピング体験の創出」にむけて
最後になりますが、2019年1月に親会社のイルグルムから分社し、イーシーキューブ社としてスタートするにあたって作ったビジョン
オープンなテクノロジーとコミュニティでみんながワクワクするショッピング体験を創り出す
この根幹には、オープンソースEC-CUBEのプロダクトコンセプトである「ECに色を」があることはパートナーの皆様であればご理解いただけることでしょう。
会社設立から1年とすこしがたちましたが、VISIONの実現にむけては、まだまだ至らない点も多くございます。ただ、これからもパートナーの皆様とともにこれまでにない「ワクワクするショッピング体験」を世の中に作り出せればと願っております。
ぜひ、イーシーキューブ社へのご意見やご要望、コミュニティへの参加、貴社ナレッジの公開やオープンソースへのフィードバックをお待ちしております。
長文となりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございます。
今後も社内の状況や進捗などオープンにお伝えできればと思いnoteを開設しました。不定期にはなりますが、今後もイーシーキューブ社としての思いやメッセージなどをこちらで発信する予定です。