ホノカアボーイ
ホノカアボーイ 2009年 真田敦監督
ハワイ島のホノカアという小さな町の、日系コミュニティでのお話。
日本から来た、レオは町の映画館の映写助手。
もちろん、フィルムの映画館。
もうすぐつぶれそう。
その映画館で売っている、マラサダを作っているのがビーさん。
ビーさんは独り暮らしで、おいしいお料理と、かわいい手芸が上手。
ビーさんの家のカーテンは、パッチワークで、ビーさんの着ている服はきっと手作り。
ベストは、手編みのモチーフつなぎ。
ブラウスは、縦に布をはいだデザイン。
ああ、いいなあ。
私も作りたい。
レオの食事があまりも貧しいので、晩御飯を食べに来るように誘ったのがきっかけで、レオとビーさんは親しくなります。
それが、半端なく美味しそうな晩御飯で。
いいにおいがしてきそうで。
特に、ロールキャベツ。
私も、絶対これ作ろう。
ビーさんは毎日粉をこねて、マラサダを作ります。
かなり前、井の頭線の明大前のホームでマラサダを売るお店がありました。
あつあつを買っても、すぐ電車が来てしまって、うちに帰って食べると冷めてしまうので残念でした。
今はもう、ホームにマラサダのお店はありません。
ビーさんの家とレオの家を糸電話でつないで、お話しをします。
でもビーさんはいつも寂しげ。
きっとこれまでの人生にいろいろあったのだろうね。
息子のような歳のレオと知り合えて、たぶん、幸せだったと思う。
映画館のエデリさんは、ホンワカおばさん。
食いしん坊で、売り物のマラサダをいつも食べている。
残り少ないマラサダを、お客さんに「これ私の」と言ってとってしまう。
最後には、ビーさんは目が見えなくなって死んでしまうのだけど、でも残された家には、パッチワークのカーテンがひらひら揺れている。
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