2024 自民総裁選候補者討論会におもう
本日、9月14日、NHKで自民総裁選候補者討論会を見た。
まず、主張をボードに書いて掲げるのであるが、驚いたことがある。
みな字が下手なのである。
頑張って優しく言えば、個性的な字。
皮肉だが。
特にひどいのは……
言えない。
字を見て動揺し、主張が頭に入ってこない。
国民の代表たるもの、それなりの字を書くと思っていた私が浅はかだっただけか。
こんな、へたくそな字で主張を声高に言われてもな、と思う。
美しい字である必要はないが、力強く、味があり、バランスがとれた字であってほしい。
美しければもっといい。
色紙を頼まれることもあるだろうに、この字をありがたがる人もいるのか。
国のトップにならんとしているのに、文化を疎かにされていているようで、至極残念だ。
この字が国のトップとなると、私は恥ずかしい。
パソコンのせいか?
習字を欠くべからざる教養と考えてこなかったのか?
そんな暇ありませんでしたと言うか?
海外で署名することもあろうに、英文の中で、下手くそな漢字やひらがなを書いてもわからないだろうと思っているのか?
昔のひとは、みな字がうまかった。
字をみただけで、尊敬できた。
子規の字を見よ、清張の字を見よ。
美しい字で和歌や俳句なんか、すらすらと書かれたら、教えを請いたいと思う。
実は、実家の菩提寺の住職の字が下手なのである。
卒塔婆に書かれた字は、お布施を値切りたいと思うような字なのである。
あの字ではお経もありがたみがない。
父は14歳で単身満州にいき、農業をし、徴兵され、シベリアに抑留され、ボロボロになって帰ってきた。母と結婚し、婿養子となり、一生農業をして、兄と私を育ててくれたが、節くれだった指で美しい字を書いた。
私は小学生のとき、習字教室に通ったが、美しい字とは言えない。
書きなぐりした字は、後になって自分でも読めないことがある。
だから、時々、習い方のように、ばか丁寧に字を書くよう心掛けている。
色紙を書くことも、ボードに書いて衆人の目にさらすこともないから、この程度でいいと思っている。
書かれた字は、視覚に訴え、雄弁であるのよ、候補者の皆様。