聴取感謝。『週刊音楽論』#74 2024年8月24日からJFN各局で放送~「このソロ、このポイント論」~楽しさ倍増・聞き方論~セットリスト、メモ、ラジコ・タイムフリー直リンク、同録リンクなど
聴取感謝。『週刊音楽論』#74 2024年8月24日からJFN各局で放送~「このソロ、このポイント論」~楽しさ倍増・聞き方論~セットリスト、メモ、ラジコ・タイムフリー直リンク、同録リンクなど
【Thanks For Listening ”Weekly Ongaku Ron” Features Watch Out For This Solo Performance】
週刊音楽論。
毎週一組のアーティストやアルバム、現象などにスポットをあてて紹介するコアな音楽番組『週刊音楽論』(ナヴィゲーター、市川美絵、毎週土曜日からJFN各局で放送)。その2024年8月24日(土)から放送された第74回で吉岡正晴が「このソロ、このポイント論」と題してお話をしました。
『週刊音楽論』出演は2024年8月17日から放送された前回以来1週間ぶり。
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聴き方。
レコードや音楽の聴き方は、ひとそれぞれ。今回は、たとえば、この曲のこんなところ、こんなポイントに着目してきいてみてください、というご提案。こんな聴き方もありますよ、というお話です。「これを知ると、聴き方の楽しさ倍増」をご紹介します。
たとえば、ライヴでの観客の反応があまりにすばらしく、そのライヴ盤が名盤へとなりましたが、その反応の部分。あるいは、そのシンガーの声域の広さに着目したり、ヴォーカル・テクニックに注目したり。口と楽器をユニゾンさせたりする超絶テクニックを聴いたり。同じキーボードでもアコースティック・ピアノと電気ピアノが同じ曲の中にはいっている例など。もともとインストだった曲に歌詞がついた例。ブラス・セクションにフォーカスしての一曲。
などなど。これまでのアーティスト単位の「論」とは一味違った「音楽論」をお楽しみください。
曲名だけのセットリストのあとに、簡単なメモ書き。
■セットリスト 『週刊音楽論#074 「このソロ、このポイント論」~楽しさ倍増・聞き方論 2024年8月24日からJFN各局で放送
セットリスト Setlist @JFN 2024/08/24-
TM Detour – PanCake & Ioland
CM1 Giant Black Shadow – quasimode
M01 You’ve Got A Friend Live Donny Hathaway
M02 Loving You Minnie Riperton
M03 Melodies Of Love – Joe Sample
M04 When The World Turns Blue --- Merry Clayton(歌詞Will Jennings)
M05 Something’ 7:35 Lalah Hathaway – Snarky Puppy Live 2013
CM2 Big Shot – 3rd Force
M06 Magic Mind 3:38– Earth Wind And Fire : From All N All 太陽神
M07 State Of Mind 3:25 Raul Middon
CM3 All Of You – Liquid Stella
END Theme : Drifter – toconoma
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週刊音楽論 これは楽しい 音楽の聴き方の楽しさ倍増 ここを聞けばより楽しめる このソロ、このポイント、メモ書き
M01 You’ve Got A Friend Live Donny Hathaway
イントロの観客の歓声、その後、観客がほとんど歌詞を一緒に歌う。イントロだけで客が反応するところもすばらしいが、さらに、サビを一緒に歌うあたりも、ライヴならではの一体感がすばらしい。こういうライヴ盤の楽しみ方は、ライヴ盤全体にいえる「ここを聴けばより楽しめる」ポイント。
M02 Loving You Minnie Riperton
ミニーの上にいくところ、その声の高さ。常人ではだせない声域を楽しむ。
これはオンエアではしゃべれなかったんですが、ミニ―の夫だったリチャード・ルドルフをプロデューサーに迎えたR&Bシンガー、ティーナ・マリーの話があった。
ティーナは、自身のソロ・アルバムのレコーディング中にさまざまなミニーの影を感じた。その後、ティーナには娘アリアが生まれ、アリアはミニー・リパートンそっくりに歌うという。ティーナに、ミニーの話を聞く予定はなかったので、そういう話が出て、僕はものすごく驚いた。なぜなら、ちょうどそのとき、『ソウル・サーチン』の執筆が佳境で(2000年頃)、ミニー・リパートンの章もかなり大詰めにきていたからだ。ティーナに聞いたミニーの話は、さっそく、『ソウル・サーチン』の本編に入れ込んだ。
M03 Melodies Of Love – Joe Sample
アコースティック・ピアノとエレピの融合。ストリングス、アレンジなど。ジョーはR&B、ファンク、ジャズだけでなく、クラシックの素養もある。
M04 When The World Turns Blue --- Merry Clayton (歌詞Will Jennings)
ジャズ関係者の間でも「メロディーズ・オブ・ラヴ」が大変高い人気を集めたので、そのインストに歌詞をつけようとなり、ジョーの盟友ウィル・ジェニングスが作詩。まず、メリー・クレイトンが歌をいれた。のちに多くのカヴァーも誕生。レイラ・ハサウェイもカヴァー。インスト曲に後に歌詞をつけるパターンはその後もときどきある。これなんか、先駆的かもしれない。
これはオンエアで言えなかったがジョーのアルバム・タイトルについて。
「メロディーズ・オブ・ラヴ」収録の1978年の『レインボー・シーカー』は、ジョーがサンフランシスコから飛行機に乗っているときに、飛行機から虹が見えたことがあり、それがあまりに素晴らしく、それをイメージしてアルバム・タイトルにした。この歌詞を書いたウィルは、"Tears in Heaven" "My Heart Will Go On" “Street Life”も“Soul Shadows”もウィルの作詞。
「彼の演奏は雨粒や雲のようなものだ。同じようで全部違うだろう」(マネージャー、ポール・ミッチェル)
ウィル・ジェニングスの作詞ですばらしい「ソウル・シャドーズ」を以前訳したことがあったので、ついでにご紹介。
「ソウル・シャドーズ」(ジョー・サンプル作曲、ウィル・ジェニングス作詞)
サンフランシスコにきーんとした冷たい朝が訪れる
目覚めているのか、夢うつつかぼんやりしている
シカゴからロスへ向かうスーパーチーフで車窓をともにした
ファッツ・ウォーラーが言った。
「俺の音楽は本物だ。それ以外はまがいものだ」
彼がプレイすると、彼のソウルは残り香を漂わせた。
彼は僕の心に深くソウルの面影を残していった
霧が忍び込む窓辺に佇むと、はるかかなたの音楽が聞こえてくる
ジェリー・ロール・モートンがルイジアナのストーリーヴィルでピアノを奏でている
サッチモがシカゴでむせび泣いている
コルトレーンは心の叫びを音に託していた
彼らのソウルはこの空気の中に漂っていく
彼らは僕の心に深くソウルの面影を残していった、ソウル・シャドーズを。
M05 Something’ 7:35 Lalah Hathaway – Snarky Puppy Live 2013
のちにそのジョーとデュエット・アルバムを出す、レイラ・ハサウェイ。スキャットのうまさ スキャットと楽器をあわせる超絶テクニックが聴きどころ。
M06 Magic Mind 3:38– Earth Wind And Fire : From All N All 太陽神
ブラス・セクションのイントロからエンディングまでの、難しいフレーズをユニゾンでしかも高速で吹くあたりが聴きどころ。
これもオンエアでは言えなかったネタ。
これを収録した『オール・ン・オール(太陽神)』についての研究
2020年12月26日(土)
『太陽神』のジャケットのイラストを描いた長岡秀星さんはこの『太陽神』のテーマを「時の流れ」と「人間の情熱」、全体的に漂う雰囲気は東洋的な感覚で言えば「無常観」とでもいうものです。それを古代エジプト調でイラストして欲しいというモーリス・ホワイトの注文で描いた、という。
イラスト左側ではさまざまな宗教が入り乱れ、いろいろな人種が集まる。そこには天国と地獄、悲劇と喜劇(シェイクスピア)、人間のさまざまな所業、愛、憎しみ、夢、裏切り、怨念などを含めた人間の情念、情熱が描かれる。そうしたものがどろどろと渦巻く地球という星。そこから飛び出ていく飛行機、あるいは飛行船、ロケット。そしてこの宇宙にある聖典は「アース・ウィンド&ファイアー」。ひょっとしたら、何百年か何千年後かに地球以外の宇宙人が惑星地球を訪れたとき、その地球とはどんな星だったかを紐解く資料として、この『オール・ン・オール』が描く一枚の絵は、さまざまなヒントを与える一枚になるのではないだろうか。エジプトのピラミッドに描かれた象形文字や絵を、我々が何千年後かに読み解こうとするように。
そして、長岡さんはこの壮大な作品にちょっとした遊び心を交えた。地・風・火を名前としているグループで、東洋的思想にも傾注していたことから、象形文字で「風林火山」という漢字を紛れ込ませたのだ。長い間それは誰にも気づかれなかったので、本人がインタヴューなどで語るようになった。
M07 State Of Mind 3:25 Raul Middon
速弾きギターと声をユニゾンする。ラウル・ミドンは実に多才で、自ら「マウス・トランペット」を「吹く」だけでなく、それを自身が弾くギターとユニゾンであわせる。
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■ラジコ・タイムフリー(同録)直リンク
オンエア局と日時は次の通り。早い時間帯からの一覧表。最速は土曜午前5時からの神戸KISS-FM、最後は日曜深夜3時(月曜午前3時)のFM香川。各地のラジコでは、放送から一週間、タイムフリーで聴取可能。ラジコのエリアフリーと契約すると、各地の物がリアル・タイムでも、また放送後1週間計21回聴けます。リアルタイムでの放送を逃した方は、まずはお住まい地域の局でのタイムフリーをお楽しみください。
全国21局ネット。
(2024/8/24)
毎週土曜 05:00-06:00
Kiss FM Kobe(兵庫)
これが毎週一番早い放送。
(2024/8/24-25)
毎週土曜 深夜26;00-27:00 (日曜午前2時~3時)
FM秋田/FM群馬/Radio Berry(栃木)/FMとやま/FM石川/FM福井/FM岐阜/FM三重/FM岡山/FM山口/FM山陰/FM高知/FM佐賀/FM長崎/FM熊本/FM大分/FM鹿児島/FM沖縄
18局は土曜深夜26時(正確には日曜午前2時)から。
https://radiko.jp/#!/ts/FMGIFU/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FMMIE/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/AFM/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FMTOYAMA/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/HELLOFIVE/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FMFUKUI/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FM-SANIN/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FM-OKAYAMA/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FMY/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FMK/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FMNAGASAKI/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FMS/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/HI-SIX/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/FM_OITA/20240825020000
https://radiko.jp/#!/ts/MYUFM/20240825020000
(2024/8/25)
毎週日曜 18:00-19:00
FM長野
毎週日曜 19:00-20:00
FM山形(特番時及び最終週休止)
(2024/8/26)
毎週日曜 27:00-28:00 (月曜午前3:00-4:00)
FM香川
22局中、最後の放送。
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■期間限定同録
週刊音楽論 #074 8/24/2024 -「このソロ、このポイント論」
https://soundcloud.com/soul_searcher/202408241055a
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■過去『週刊音楽論』吉岡正晴出演回全セットリスト、ユーチューブ・リンク、ラジコ期間限定同録リンク
聴取感謝 週刊音楽論 #073 ブラック・ミュージック界におけるゲーム・チェンジャー~完全セットリスト+解説
2024年8月20日
聴取感謝 『週刊音楽論』 #062 ~レイ・パーカー・ジュニア論 2024年6月1日からJFN各局で放送)~セットリストなど
2024年6月18日
聴取感謝 『週刊音楽論』 #061 ~クール&ザ・ギャング論 2024年5月25日からJFN各局で放送)~セットリストなど
2024年6月5日
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2024年4月9日
聴取感謝『週刊音楽論 Vol.47~ロッド・スチュワート論』(2024/2/17~)
2024年2月26日
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2024年2月19日
聴取感謝『週刊音楽論 Vol.43~ビートルズ』 2024/1/20-21- @ JFN~ラジコ同録リンク一覧
2024年1月31日
聴取感謝『週刊音楽論 Vol.30~クインシー・ジョーンズ』 2023/10/21- @ JFN~セットリスト、ラジコ同録リンク一覧
2023年10月23日
『週刊音楽論#29~ダリル・ホール&ジョン・オーツ論』~セットリスト
2023年10月17日 (2023/10/14~)
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週刊音楽論~#018 マイケル・ジャクソン論 2023/07/29放送分
2023年8月6日
聴取感謝『週刊音楽論』~第8回~『ソウル・ミュージック入門2』~セットリスト
2023年5月22日(2023/5/20~)
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2023年5月15日 (2023/5/13~)
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