ザ・ブレッカー・ブラザーズ・バンド・リユニオン・ライヴ~完全セットリスト付きレポート
ザ・ブレッカー・ブラザーズ・バンド・リユニオン・ライヴ~完全セットリスト付きレポート
【The Brecker Brothers Band Reunion Live At Bluenote Tokyo : Live Report】
リユニオン。
1970年代ニューヨークのスタジオ・ミュージシャン・シーンで頭角を現し、まもなく自身名義の作品でジャズ、ソウル、R&B、ファンクなどをフュージョンしたアルバムとライヴで名を成した兄ランディー・ブレッカー(トランペット)と弟マイケル・ブレッカー(サックス)によるザ・ブレッカー・ブラザーズ。その弟マイケルの2007年の死をきっかけにグループとしての活動は停滞を余儀なくされたが、それでも、残された兄が音楽仲間を集め2013年『ザ・ブレッカー・ブラザーズ・バンド・リユニオン』と題したアルバムを発表し、ブレッカー・ブラザーズのレガシーを残していこうという決意を見せた。そのバンドが2017年8月に来日、以来約6年ぶりの公演が3日間ブルーノート東京で行われた。2日目のファーストを見た。
メンバーはランディーをリーダーに、マイケルに代わりランディーの妻アダがサックス、ドラムスは今回このユニットに初参加のロドニー、ギターに70年代からの盟友、バリー、キーボードにジョージ、そして、ベースにブレッカーズにも参加しているウィル・リーという強烈な布陣だ。
ファーストとセカンドは3曲違っていたそうだが、ひとことで言うと、「まあ、こんな難しいことをほんとに簡単そうに見せる(聞かせる)なあ。スタジオで鍛えられたミュージシャンたちはライヴでもそのパフォーマンスをいかんなく発揮するなあ」という一流の匠たちのそれを見ると、常に思うことと同じだ。
詳しいセットリスト(初出アルバム記載)は下記を参照していただくとして、おなじみの曲、マイケル逝去後の新曲など新旧織り交ぜてのいわゆる「ベスト・オブ・ザ・ブレッカー・ブラザーズ」といったところ。一番感じたのは、「すごくニューヨークだなあ」ということ。西のシーウィンドが西海岸っぽさを出しているのと比べるとやはり彼らは東海岸っぽい。ちょっと尖がっているというか、エッジが効いているというか。
ペダルを使って音色などを巧みに変えたりして、サウンドに多彩さを与えているところなどもライヴでの聴きどころ。
今回の大発見は初めて見たドラマーのロドニー・ホルムズ。最初小柄でひょっとして女性か、あるいは十代の若手かとも思ったが、あとで調べると1966年8月生まれの57歳だった。1曲目ではちょっとノリきれていないようだったが、2曲目のドラムソロを終えたあたりからエンジン全開となり、みるみるうちにグルーヴしてきた。
それにしても、メンバー紹介のところで、ひときわ大きな拍手を得ていたのが、ステージで一番跳ねていたベースのウィル・リーだった。ウィルは、自分が弾かないときもアクションを見せ、本当によく動く。ドラマーについで一番エネルギーの消費量が多いのではないかと思った。このウィルとロドニーのベース、ドラムスはなかなか強力なリズム隊のように思えた。
ギターのバリー・フィナティーも何度も来日しているが、もう職人で圧倒的な安定感だ。
そしてランディーと妻のアダのコンビもなかなかいい雰囲気だ。
この日は、ウィルやバリー、ランディーらと1970年代にセッションし、アルバムを作っていた日本人ピアニスト、キーボード奏者深町純さんの未亡人布美子さんと、そのニューヨーク録音をコーディネートした宗像和男さんとご一緒し、ライヴ後ウィルやランディーに表敬訪問。すでに過去に深町トリビュートでインタヴューなどをしていたので、歓迎してくれた。このときの雑談などは明日以降のブログでご紹介する予定。
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セットリストを作りながら、昔の音源を探していたら、いろいろユーチューブ映像がでてきたので、ここにいれます
アリーサ・フランクリンへのトリビュート曲
Reverence – Randy Brecker & Ada Rovatti
マイケル・ブレッカー・トリビュート曲で、バリー・フィナティーが書いたもの
Mickey B – Barry Finnerty
アンコールでのファンク曲
Some Skunk Funk (Live) – The Brecker Brothers
マイケル、ランディーのインタヴューも挿入、1992年のライヴ映像
Brecker Brothers Band - Mt.Fuji JAZZ FESTIVAL '92 with BLUE NOTE - Some Skunk Funk, Sponge (14 minutes)
■セットリスト Setlist @Bluenote Tokyo, 10/28/2023
THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION featuring Randy Brecker, Ada Rovatti, George Whitty, Barry Finnerty, Rodney Holmes & Will Lee
2023/10/28 1st
(All the album titles are by The Brecker Brothers except otherwise indicated) 曲名のあとに初出アルバム・タイトルと発売年。
Show started 16:30
01. Sponge (“The Brecker Bros.”, 1975)
02. First Tune Of The Set (“The Brecker Brothers Band Reunion” – Randy Brecker, 2013)
03. Stellina (“The Brecker Brothers Band Reunion” – Randy Brecker, 2013)
04. Rocks (“The Brecker Bros.”, 1975)
05. Reverence (Tribute To Aretha Franklin) (”Randy Brecker, Ada Rovatti – Sacred Bond - Brecker Plays Rovatti”, 2019)
06. Funky Sea, Funky Dew (“Don’t Stop The Music”, 1977)
07. Mikey B (For Michael Brecker) (“Barry Finnerty & N.Y. All Stars – Manhattan Sessions Part 1”, 2009)
08. If You Wanna Boogie (Forget It) (“Back To Back”, 1976)
09. (Enc) Some Skunk Funk (“The Brecker Bros.”, 1975)
Show ended 17:52
セカンドは、ファーストの3,4,6の代わりにStraphangin, Above & Below, Hanging In The Cityがプレイされたようだ。
MEMBERS
Randy Brecker(tp) ランディ・ブレッカー(トランペット)
Ada Rovatti(sax) アダ・ロヴァッティ(サックス)
George Whitty(key) ジョージ・ウイッティ(キーボード)
Barry Finnerty(g) バリー・フィナティ(ギター)
Rodney Holmes(ds) ロドニー・ホルムズ(ドラムス)
Will Lee(b) ウィル・リー(ベース)
The Brecker Brothers Band Reunion[輸入盤CD/DVD・日本語帯・解説付]
ランディ・ブレッカー
上記アルバムダウンロード
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(2023年10月28日土曜、ファースト、ブルーノート東京、ザ・ブレッカー・ブラザーズ・リユニオン・ライヴ)
ENT>LIVE>The Brecker Brothers Band Reunion
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