〇ノラ・ジョーンズ・ライヴ評~セットリスト付き~その声におそらく20年後もつきあっている~
〇ノラ・ジョーンズ・ライヴ評~セットリスト付き~その声におそらく20年後もつきあっている~
【Norah Jones Live Report with Setlist】
(本作・本文は約3000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ6分から3分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと10分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)
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〇ノラ・ジョーンズ・ライヴ評~セットリスト付き~その声におそらく20年後もつきあっている~
【Norah Jones Live Report with Setlist】
5年ぶり。
2002年に衝撃の「ドント・ノウ・ホワイ」でデビューを果たし、アルバム一作で世界的なスターになったシンガー、ノラ・ジョーンズが一般公演として5回目の来日公演。約5年半ぶりの武道館に帰ってきた。
彼女のライヴは、初来日以来すくなくとも毎回最低1回は見ているが、この20年間、そのスタンスはまったくぶれていない。シンプルに歌を聴かせる、バックは必要最低限。最初から最後まで、椅子にじっくり座り、ノラの歌声に身をゆだねる。
僕が毎回感じるのは、彼女はキャパ200人のブルーノートのような小さな会場でやろうと、8000人の武道館でやろうと、まったくパフォーマンスは変わらないということ。弱冠会場の特性で音の響きなどが微妙に違う所はあるが、バンドメンバーが醸し出す音とノラの歌声は何も変わらない。本当に地に足が着いたアーティストという感じがする。
そして、毎回さらに感じることは、結局僕は彼女の声自体が好きだということ。アリーサの声でもなければ、グラディスの声でも、パティー・ラベルの声でもない。ノラの声だ。この声があれば、極端な話、バックが変わろうとまったく気にしない。それほどこのバンド・サウンドの中での声のもつ比重は大きいのだ。時々、ソウル系のアーティスト、シンガーの中で、声自体の魅力が突出している者がいるが、ノラはそれだ。これは聞く側とその声の相性でしかないのだが、少なくとも、僕にとっては最高に相性がいい。そして、おそらく、これだけの観客が足を運ぶということは、この声と相性がいい人が多いのだろう。
やさしく、会場の空気を柔らかい絹のようなもので包み込み、聞く者に極上の快感をもたらす。1曲目からアンコールまで観客は立ち上がることなく、着席したままじっとその歌に耳を集中させている。声ひとつでその巨大空間をコントロールする。
なんでこの声にそんなに惹かれるのか、いちどふと考えたことがあった。それはひょっとしたら実にソウルフルなアーティスト、ラヴィ・シャンカールの実の娘だからかと思うようになった。
観客の年齢層も幅広く、男女比もほぼ同じような感じか。少し女性が多いか。一昔前の洋楽アーティストでいえば、カーペンターズの人気と同じようなものを感じる。日本人受けするのだ。
20年前のライヴも、今のライヴも、そして、20年後のライヴも、きっと今と変わらないだろう。普遍的な不変のライヴ・パフォーマンスとして、定点観測ライヴとしてそれは光り輝く。オリンピックのように4年か、あるいは5年に1度くらいしっかり、来日してくれれば、毎回、ファンは足を運ぶだろうと思う。
セットリストは、毎回、日によってちょっとずつ変えてきたようだ。僕は14日のセットリストを持参して観戦したが、大幅に代わっていた。参考までに、わかっているだけの日本公演のセットリストを集めた。
(セットリストは下記に)
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■来日履歴
2002年
9月7日 東京国際フォーラムホールC、9日 大阪厚生年金会館芸術ホール、10日 福岡クロッシングホール、11日 広島クラブクアトロ、12日 名古屋クラブクアトロ、14日 東京国際フォーラムホールC
2005年
4月8日 名古屋センチュリーホール、9日 石川厚生年金会館、11日,12日,13日 大阪厚生年金会館大ホール、15日 広島厚生年金会館、16日 パシフィコ横浜国立大ホール、18日,19日 東京国際フォーラムホールA、20日 武道館大ホール
2012年
11月4日 愛知県体育館、5日 グランキューブ大阪、6日 北陸電力会館 本多の森ホール、8日,9日 武道館大ホール、10日 梅田芸術劇場、12日 広島市文化交流会館、14日 ニトリ文化ホール
2017年
サポートアクト:Aloysius 3 4月9日 (日) 仙台・ゼビオアリーナ仙台、11日 (火) 札幌・ニトリ文化ホール、13日 ,(木),14日 (金),15日 (土) 武道館大ホール、17日 (月) 大阪・大阪城ホール、18日 (火) 福岡・サンパレス、19日 (水) 広島・広島文化学園HBGホール、21日 (金) 名古屋・センチュリーホール
2022年
10月11日(火)札幌、13日(木)仙台 14(金)・16(日)・18(火) 武道館大ホール、17日(月)大阪・大阪城ホール
■過去記事
ノラ・ジョーンズ・ショーケース・ライヴ~その気持ちよさは夢見ごごち~来年4月一般公演で来日
2016年09月10日(土)
ノラ・ジョーンズ7年ぶりのツアー来日コンサート:36羽の折鶴とともに
2012年11月11日(日)
ノラ・ジョーンズ・ショーケース・ライヴ@ブリッツ
2010年01月21日(木)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10439136794.html
2009年12月06日(日)
ノラ・ジョーンズの新作ジャケットにはなぜ犬が映っているのか
「マン・オブ・ザ・アワー」の訳詞付き
2009年11月16日(月)
ノラ・ジョーンズ最新作『ザ・フォール』~「海賊を追いかけて」の意味
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10389476870.html
March 11, 2008
映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』
March 24, 2007
Norah Jones: Show Case Live At Ebisu
https://www.soulsearchin.com/blog_archives/?p=1957
2004年1月のショーケース・ライヴの模様。
April 19, 2005
All That Simplicity Is Gold: Norah Jones
https://www.soulsearchin.com/blog_archives/?p=1216
一般公演として2度目の来日。
2004/01/20 (Tue)
Unchangeable Universality: Norah Jones Live @ Spiral Hall
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200401/diary20040120.html
2003/02/26 (Wed)
Experience you'll never go through again
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200302/diary20030226.html
2002年4月初来日時のショーケース・ライヴの模様を回想。
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□ノラ・ジョーンズ・セットリスト 2022年10月16日(日)@日本武道館
Setlist : Norah Jones @ Nippon Budokan, October 16,2022, Sunday (transcribed by The Soul Searcher)
Show started 18:29
01. Just A Little Bit
02. I’m Alive
03. What Am I To You
04. Sunrise
05. Something Is Calling You
06. This Life
07. Little Broken Hearts
08. Waiting
09. Young Blood
10. Day Breaks
11. Hurts To Be Alone
12. Carry On
13. Falling (+Rodrigo Amarante)
14. Happy Pills
15. Come Away With Me
16. Don’t Know Why
Enc. 1. I Forgot (+Rodrigo Amarante)
Enc. 2. Nightingale
Show ended 19:59
Members
Norah Jones (Vocal, Piano, Guitar)
Brian Blade (Drums)
Chris Morrissy (Bass)
Dan Iead (Guitar, Steel Guitar)
Opening Act
Rodrigo Amarante (Vocal, Guitar)
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□その他の日の日本ツアー・セットリスト
2022年10月11日
https://www.setlist.fm/setlist/norah-jones/2022/sapporo-bunka-geijutsu-gekijou-sapporo-japan-3bb11494.html
SETLIST
Just a Little Bit
Thinking About You
Say No More
Sunrise
Something Is Calling You
(Jesse Harris & The Ferdinandos cover)
This Life
Long Way Home
(Tom Waits cover)
All a Dream
4 Broken Hearts
Young Blood
Humble Me
Falling
(Norah Jones & Rodrigo Amarante cover)
I’m Alive
Flame Twin
Come Away With Me
Don't Know Why
(Jesse Harris & The Ferdinandos cover)
Encore:
Nightingale
10月13日
記載なし
https://www.setlist.fm/setlist/norah-jones/2022/xebio-arena-sendai-sendai-japan-33b10c91.html
10月14日
https://www.setlist.fm/setlist/norah-jones/2022/nippon-budokan-tokyo-japan-6bb10a5e.html
SETLIST
Just a Little Bit
Thinking About You
Say No More
Sunrise
What Am I to You?
It's a Wonderful Time for Love
Long Way Home
(Tom Waits cover)
All a Dream
Little Broken Hearts
Young Blood
Painter Song
Falling
(Norah Jones & Rodrigo Amarante cover)
I’m Alive
Flame Twin
Come Away with Me
Don't Know Why
(Jesse Harris & The Ferdinandos cover)
Encore:
Nightingale
Turn Me On
(Mark Dinning cover)
10月16日
記載なし
https://www.setlist.fm/setlist/norah-jones/2022/nippon-budokan-tokyo-japan-4bb16ffe.html
10月17日
https://www.setlist.fm/setlist/norah-jones/2022/osaka-jou-hall-osaka-japan-3bb178d8.html
Just a Little Bit
I’m Alive
What Am I to You?
Sunrise
It's a Wonderful Time for Love
This Life
Black
(Danger Mouse cover)
Good Morning
All a Dream
Long Way Home
(Tom Waits cover)
Young Blood
Travelin' On
Falling
(Norah Jones & Rodrigo Amarante cover)
Say No More
Come Away With Me
Nightingale
Encore:
Don't Know Why
(Jesse Harris & The Ferdinandos cover)
10月18日
https://www.setlist.fm/setlist/norah-jones/2022/nippon-budokan-tokyo-japan-4bb15fbe.html
Just a Little Bit
I’m Alive
What Am I to You?
Sunrise
Something Is Calling You
(Jesse Harris & The Ferdinandos cover)
It Was You
Little Broken Hearts
Rosie's Lullaby
Say No More
Tragedy
Happy Pills
Carry On
Falling
(Norah Jones & Rodrigo Amarante cover)
Young Blood
Come Away With Me
Nightingale
Encore:
Don't Know Why
(Jesse Harris & The Ferdinandos cover)
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