●8月16日はアリーサ・フランクリンとエルヴィス・プレスリーの命日
●8月16日はアリーサ・フランクリンとエルヴィス・プレスリーの命日
8月16日は、音楽ファンにとってはなかなか忘れがたい日になっている。なんといっても、キング・オブ・ロック、エルヴィス・プレスリーとクイーン・オブ・ソウル、アリーサ・フランクリンの命日だからだ。さらに、現在でも人気の高い現役アーティスト、マドンナの誕生日でもある。この日のラジオDJは、エルヴィス、アリーサ、マドンナだけで一日過ごせるのではないだろうか。(笑) 2年前のアリーサ死去のニュースを当時のブログからまとめる。
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1.アリーサ・フランクリン訃報
速報 「クイーン・オブ・ソウル」~アレサ・フランクリン76歳で死去 (パート1)
2018年08月17日(金)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12398379626.html
速報 「クイーン・オブ・ソウル」~アレサ・フランクリン76歳で死去
【Queen Of Soul: Aretha Franklin Dies At 76】
訃報。
ここ数日、「重篤な状態」「危篤」が伝えられていた「クイーン・オブ・ソウル」、アレサ(アリーサ)・フランクリンが2018年8月16日午前9時50分(日本時間、16日、午後10時50分)、アメリカ・ミシガン州デトロイトの自宅で家族、親しい友人たちに見守られながら死去した。76歳だった。膵臓がんを患っていた。広報担当のグウインドリン・クインが発表した。
8月13日に「重篤な状態」が報道され、世界中が「祈り」を送っていたが、16日、力尽きた。その前には、以前の夫、グリン・ターマン、黒人運動活動家で大統領候補にもなったジェシー・ジャクソン師、スティーヴィー・ワンダーらが見舞っていた。
死去が伝えられると米メディアは一斉に速報を流した。CNNなどもぶち抜きでアレサ死去を伝えている。
Aretha Franklin dies at age 76: Special Report
https://www.youtube.com/watch?v=jvU-X_ALglw
8月16日は、エルヴィス・プレスリーの命日(1977年)と同じ。また、マドンナの誕生日(1958年)とも同じとなった。エルヴィスとアレサの命日が同じとは、まさにキングとクイーンの命日が同じということになった。
アレサは、3人の大統領の就任式で歌った唯一のシンガー。
Aretha Franklin, the ‘Queen of Soul,’ Dies at 76By Jon Pareles
Aug. 16, 2018
https://www.nytimes.com/2018/08/16/obituaries/aretha-franklin-dead.html
世界各地から、多くのミュージシャンたちがお悔やみのメッセージを送り続けている。
Barack Obama
Aretha helped define the American experience. In her voice, we could feel our history, all of it and in every shade—our power and our pain, our darkness and our light, our quest for redemption and our hard-won respect. May the Queen of Soul rest in eternal peace.
Paul McCartney
@PaulMcCartney
Let’s all take a moment to give thanks for the beautiful life of Aretha Franklin, the Queen of our souls, who inspired us all for many many years. She will be missed but the memory of her greatness as a musician and a fine human being will live with us forever. Love Paul
Quincy Jones
@QuincyDJones
From the time that Dinah Washington 1st told me that Aretha was the “next one” when she was 12-years old, until the present day, Aretha Franklin set the bar & she did it with the professionalism, class, grace, & humility that only a true Queen could... 📸: Hassan
Quincy Jones
@QuincyDJones
I treasured every moment that we spent together from working in the recording studio, to performing on the steps of the Lincoln Memorial, or simply hangin’ in the kitchen, & I will miss her dearly. RIP Ree-Ree...You will reign as the Queen forever.
Ms. Lauryn Hill
@MsLaurynHill
Rest In Peace to our Queen of Soul. Her contribution to music and to the empowerment and enrichment of our hearts, Spirits and souls is immeasurable.
Thank you Ms. Aretha Franklin for sharing your anointed gifts with us. They changed the world. We are deeply grateful!
100曲以上のチャート・ヒット、18のグラミー賞、「ロック殿堂入り」、多くのアワードなどの賞を獲得、「クイーン・オブ・ソウル」は1950年代から2010年代まで、7ディケードを駆け抜けた文字通りナンバー・ワン・女性ソウル・シンガーだった。アレサの前にアレサなし、アレサの後にアレサなしだ。
彼女は父親CLフランクリンがデトロイトですでに有名な牧師だったために、幼少の頃からゴスペルにたっぷり浸かった。そして早い頃からそのずば抜けた歌の才能が認められ、地元では話題になっていた。そして、1960年、コロムビアと契約。当初はジャズを歌っていたが、1967年アトランティックに移籍して、R&Bを歌い始めてから人気が爆発した。
以後は若干の小さな波はあったが、向かうところ敵なし。
1980年の映画『ブルース・ブラザース』でのパフォーマンスは彼女のキャラクターを徹底的に世界に知らしめた。
Aretha Franklin - Think (feat. The Blues Brothers) - 1080p Full HD
https://www.youtube.com/watch?v=Vet6AHmq3_s
Respect - Blues Brothers featuring Aretha Franklin
https://www.youtube.com/watch?v=OD3WOKLTRyQ
彼女の特徴は、ゴスペル出身で、ゴスペルの要素をたっぷりもち、ジャズの素養もあり、それらをベースにR&Bも、ブルーズも、スタンダードなポップ曲も歌えた、真にヴァーサタイルなシンガーという点で、それがアレサ・フランクリンをナンバーワン・シンガーとして世界からもっとも尊敬され、多くの女性シンガーたちに影響を与えたゆえんだ。
そして彼女の最大の魅力は、そのパワフルな声とどんな曲でも自分のものにしてしまう恐るべき解釈力だ。また、公民権運動にも力を貸したり、ウーマンリヴにも力を発揮し、同時代だけでなく多くの女性ファンの支持を集めた。
2010年12月、アレサ・フランクリンはすい臓がんで手術し、2011年5月までの予定をキャンセルしていた。
多くの栄誉を受けてきたアレサだが、最近のものでは、2015年12月6日、ワシントンDCのケネディー・センターで行われた「ケネディー・センター名誉賞授賞式」席上で、同年賞を受賞したキャロル・キングを称えて、キングの作品「ユー・メイク・ミー・フィール・ライク・ア・ナチュラル・ウーマン」を熱唱したシーンが伝説のパフォーマンスとしても知られている。
Aretha Franklin (You Make Me Feel Like) A Natural Woman - Kennedy Center Honors 2015
https://www.youtube.com/watch?v=XHsnZT7Z2yQ
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2.ケネディー・センターでの感動のパフォーマンス
アリーサ、ケネディー・センター名誉賞授賞式で熱唱~48年の歴史の凝縮と感動
2015年12月31日(木)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12112228021.html
◎アリーサ、ケネディー・センター名誉賞授賞式で熱唱~48年の歴史の凝縮と感動
【Aretha Franklin At Kennedy Center Honors: 48 Years Of History, Touching Moment】
受賞。
「クイーン・オブ・ソウル」アリーサ・フランクリンが、2015年12月6日、ワシントンDCのケネディー・センターで行われた「ケネディー・センター名誉賞授賞式」席上で、今年賞を受賞したキャロル・キングを称えて、キングの作品「ユー・メイク・ミー・フィール・ライク・ア・ナチュラル・ウーマン」を熱唱。満員の観客のスタンディング・オヴェーションを受けた。その中には、オバマ夫妻、キャロル・キング本人、今年同じく受賞の小澤征爾氏らもおり、オバマ大統領は歌が始まった瞬間涙をぬぐうしぐさがカメラに捉えられた。
この模様は、2015年12月29日全米CBSからテレビ放送された。
この「ケネディー・センター名誉賞」は、1978年から始まっているもので、毎年優れた芸術作品を残した芸術家に贈られる。9月の第一週に発表され、12月第一日曜日に授賞式がホワイトハウスで行われる。
今年の受賞者は、キャロル・キング、ジョージ・ルーカス、リタ・モレノ、小澤征爾、シシリー・タイソン。昨年(2014年)の受賞者は、アル・グリーン、トム・ハンクス、パトリシア・マクブライド、スティング、リリー・トムリン。
アリーサ・フランクリンは、1994年、同賞を受賞している。
ちなみにこの賞の受賞者は、虹色の掛けのようなものを受け取るが、この虹色は七色だ。
アリーサが舞台に大きな毛皮を羽織って、ピアノの前に座ると、キャロル・キングは「ピアノを弾くのかしら」と驚きの表情を見せ、ピアノが弾かれ、歌が始まると、キングの隣にいるオバマ夫妻も感動している様子が映る。オバマ大統領は、右手で左目をぬぐうしぐさ。
アリーサは、貴賓席のキングの方に投げキス。キングの隣には、今年同じく受賞したジョージ・ルーカス。
キングは「私の歌をアリーサが歌ってくれてるわ」と感激の表情を隠すことなく、体すべてで示す。
アリーサは途中から、ピアノの前から立ち上がり、大きな毛皮のコートを投げ捨て、マイク一本でステージ中央で熱唱。もうこの時点で観客は総立ちだ。
そのままエンディングを迎え、スタンディング・オヴェーションへ。
アリーサの「ナチュラル・ウーマン」は、1967年9月に全米でリリースされ、大ヒット。その後、キャロル・キング自身も超ロング・セラー『タペストリー(つづれ織り)』(1971年2月全米リリース)で録音している。
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3.「ナチュラル・ウーマン」誕生秘話
ジェリー・ウェクスラーの一言からできた名曲
一言。
この「ナチュラル・ウーマン」は、アリーサのプロデューサー、ジェリー・ウェクスラーの一言からできた。ウェクスラーは、長く黒人音楽の歴史を勉強していたが、その過程で「ナチュラル・マン」(自然な男、聖書の中でも触れられるコンセプト)を題材にした曲が作れないかとずっと考えていた。
そんな折、マンハッタンでキャロル・キングと一緒に車に乗っていたときに、「そうだ、ナチュラル・ウーマンをテーマにアリーサ用に曲を作ってくれ」とキングに頼んでできたのが、この曲だという。したがって、これは、キャロル・キングとジェリー・ゴーフィンがまさに、アリーサのためにテイラーメイドした作品だった。
実質的な曲作りにはウェクスラーは入っていないが、そのアイデアに敬意を表し、キング、ゴーフィンはウェクスラーにソングライター・クレジットを与えている。
1967年、48年前にキングたちがこの曲を書き、アリーサが歌い、ヒットさせた。そのときキングは一般的にはまだ無名のソングライターだった。すでに女王だったアリーサが歌ってくれたことにどれほど感謝感激したことだろうか。
しかし、年を経てキャロル・キングは大作曲家となり、多くの名作を世に出し、ついに彼女も「ケネディー名誉賞」を受賞。そしてその授賞式の席で、これを大ヒットさせ、キングのキャリアを加速させたその張本人でもあるクイーンが彼女のために歌い、その傍らには米国大統領夫妻がいる。どれほどの歴史の重みと感動だろうか。
(左からキャロル・キング、ミッシェル・オバマ、バラク・オバマ前大統領)
奇しくもアリーサもキャロルも1942年生まれ。25歳のキャロルが25歳のアリーサに送った曲が世界的な大ヒットになり、48年後二人が73歳となっていたこの日に、栄光の席で多くの人に見守られ歌われる。
過去と現在が見事につながり、その接点が輝かしいばかりの光を放つ、こんなことが起こる音楽の世界というのは、まことに素晴らしい世界というしかない。
2015年大晦日に実に嬉しい音楽の贈り物になった。
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アリーサ初期アルバム5枚組で2218円。もちろん、「ナチュラル・ウーマン」他多数の名曲も
5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET/ARETHA FRANKLIN
ARETHA FRANKLIN(アレサ・フランクリン)
Warner Music (2010-02-27)
売り上げランキング: 18,813
ENT>MUSIC>Franklin, Aretha
ENT>SONG>You Make Me Feel Like A Natural Woman
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アリーサは、2017年2月、「レコーディングはするが、ツアーからの引退」を発表。
2017年11月、ニューヨークでエルトン・ジョン主催のエイズ基金のためのショーに姿を見せたのが、公の前に出た最後となった。
評伝などを明日付のブログでご紹介します。
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Aretha Franklin, Legendary 'Queen of Soul,' Dies at Age 76
8/16/2018 by Gail Mitchell
https://www.billboard.com/articles/news/obituary/7318784/aretha-franklin-dead
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■アレサ・フランクリンを知るには
伝記
アレサ・フランクリン リスペクト
デイヴィッド・リッツ
アトランティック時代の5枚
5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET/ARETHA FRANKLIN
ARETHA FRANKLIN(アレサ・フランクリン)
Warner Music (2010-02-27)
Aretha Franklin Atlantic Albums Collection
ARETHA FRANKLIN
RHINO (2015-11-06)
ベスト・オブ・アレサ・フランクリン:アリスタ・イヤーズ
アレサ・フランクリン
Amazing Grace: The Complete Recordings
Aretha Franklin
Atlantic / Wea (1999-05-11)
ブラン・ニュー・ミー
アレサ・フランクリン
ワーナーミュージック・ジャパン (2017-11-15)
OBITUARY>Franklin, Aretha (March 25, 1942 – August 16, 2018, 76 year old
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4.アリーサ・フランクリン評伝
〇アレサ・フランクリン 76歳で死去(パート2)~評伝
2018年08月18日(土)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12398449418.html
〇アレサ・フランクリン 76歳で死去(パート2)
【Aretha Franklin Dies At 76】
訃報。
「クイーン・オブ・ソウル」アリーサ・フランクリンが2018年8月16日午前9時50分(日本時間16日22時50分)、デトロイトの自宅ですい臓がんのため死去した。76歳だった。
1960年代から多数のヒットを放ち、1967年から8年間グラミー賞「R&B女性部門」を独占。合計18のグラミーを獲得。「ロック殿堂」発表初年度入り。チャートヒット100曲以上、ローリングストーン誌が選ぶ「オールタイム・グレイテスト・シンガー」の1位、大統領就任式で3度の歌唱などなど、様々な栄誉、実績、評価を得ているアメリカを代表する女性シンガーだ。
全世界が追悼している。
左アンカー、ドン・レモン、右グラディス・ナイト
ベリー・ゴーディー・ジュニア、同じデトロイト出身で8歳の時から知っているという
評伝。
「クイーン・オブ・ソウル」(ソウルの女王)と呼ばれるアレサ・フランクリン(アリーサ・フランクリン)は、1942年(昭和17年=午年)3月25日、テネシー州メンフィス生まれ。4人兄弟(内3姉妹の真ん中)。
上から1938年生まれの第一子長女アーマ・フランクリン(2002年没、64歳)、第二子長男・セシル(1940年生まれ~1989年没、49歳)、第三子・次女アレサ(1942年生まれ~2018年没、76歳)、第4子三女・キャロリン(1944年生まれ~1988年没、44歳)がいた。つまり4兄弟姉妹のうち、アレサは3人を失い、彼女だけになっていた。父親は教会の牧師。アリーサが5歳の時に、デトロイトに一家で移住。以後、デトロイト在住。
デトロイトでは、父C.L.フランクリンが地元の名士とも言える神父で、幼いころからゴスペルに親しんだ。1960年、コロムビアと契約。「トゥデイ・アイ・シング・ザ・ブルーズ」でデビュー。その後、1966年まで同社で、ブルーズ、ジャズなどを録音。一定の評価は得たが、大きくブレイクすることはなかった。
1967年ニューヨークのインディ・レーベル、アトランティック・レコードのプロデューサー、ジェリー・ウェクスラーがコロムビア時代からアレサに着目し、コロムビアとの契約が切れたのを機に、アトランティックに迎え、路線は当時の流行りのリズム&ブルーズで録音。
(左・ジェリー・ウェクスラー、右・アレサ)
アレサたちは、アメリカ南部アラバマ州のマッスル・ショールズにあるフェイム・スタジオに出向き、同地のミュージシャンと録音。多少の紆余曲折はあったが、ここでレコーディングした「アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン」がヒット。新路線が当時のR&B界で大いに受けることになった。以後この路線で次々と大ヒットを重ね、1960年代にはアレサ・フランクリンは押しも押されぬ女性R&Bシンガーとなった。
この時期に、アレサは「リスペクト」(1967年、ソウル1位、ポップ1位)、「チェイン・オブ・フールズ」(ソウル1位、ポップ2位」、「シンク」(1968年ソウル1位、ポップ7位)、「コール・ミー」(1970年、ソウル1位、ポップ13位)、「デイ・ドリーミング」(1972年、ソウル1位、ポップ5位)など20曲のソウル・チャート1位曲を生み出した。
また、この時期、1967年度(発表は1968年初頭)から1975年度まで連続8年、グラミー賞のR&B女性部門を獲得。同部門は「アレサの指定席」と呼ばれるほどになった。
1980年、アトランティックからクライヴ・デイヴィスの持つアリスタ・レコードに移籍。ここでも「ジャンプ・トゥ・イット」(1982年、ソウル1位、ポップ24位)、「フリーウェイ・オブ・ラヴ」(1985年、ソウル1位、ポップ3位)などコンスタントにヒットを放った。
多くの栄誉を受けてきたアレサだが、最近のものでは、2015年12月6日、ワシントンDCのケネディー・センターで行われた「ケネディー・センター名誉賞授賞式」席上で、今年賞を受賞したキャロル・キングを称えて、キングの作品「ユー・メイク・ミー・フィール・ライク・ア・ナチュラル・ウーマン」を熱唱。満員の観客のスタンディング・オヴェーションを受けた。その中には、オバマ夫妻、キャロル・キング本人、今年同じく受賞の小澤征爾氏らもおり、オバマ大統領は歌が始まった瞬間涙をぬぐうしぐさがカメラに捉えられた。
Aretha Franklin (You Make Me Feel Like) A Natural Woman - Kennedy Center Honors 2015
https://www.youtube.com/watch?time_continue=9&v=XHsnZT7Z2yQ
アリーサは、2017年2月、「レコーディングはするが、ツアーからの引退」を発表。
最近は、自身のレーベルから作品を出していたが、現在のところ最新作は、ワーナー・アトランティックからリリースされたアレサ・フランクリンとイギリス・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの『ブラン・ニュー・ミー』(2017年)。ただこれはアトランティック時代の音源のマスターに、ロイヤル・フィルのオーケストラをかぶせた豪華な企画ものだった。
アレサ・フランクリン&ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ~アリーサ・アト
ランティックと
2017年11月09日(木)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12326246101.html
ブラン・ニュー・ミー
アレサ・フランクリン
ワーナーミュージック・ジャパン (2017-11-15)
https://goo.gl/knLXMd
解説・吉岡正晴
2017年11月、ニューヨークでエルトン・ジョン主催のエイズ基金のためのショーに姿を見せたのが、公の前に出た最後となった。
主なアルバムは、コロムビア(1961年~11枚+ベストなど)、アトランティック(1967年~、19枚+ベストなど)、アリスタ(1980年~、11枚+ベストなど)、2008年以降、6枚+ベストなど12枚)など。
彼女は1960年代公民権運動にも参加、また、ウーマンズ・リヴ運動にも参加した。彼女の「リスペクト」、「シンク」などはその運動のアンセム(賛歌)にもなった。
■解釈力
アレサのシンガーとしてもっとも素晴らしい点はその楽曲の解釈力にある。これは機会あるごとにあちこちで書いてきたが、どんな曲でも、彼女が歌えば、「彼女のもの」になってしまうすごさだ。彼女の場合、他人の曲を「カヴァー」するのではなく、他人の曲を「力づくで奪って自分のものにしてしまう」感じなのだ。これは褒め言葉である。
たぶん、ひとたびその楽曲を歌うと決めたなら、それはその歌詞とメロディーに共感できるからであり、そのストーリーを自分なりに解釈して、味付けができるということを生まれながらに知っているようだ。これは天性としかいいようがない。
また、彼女は卓越したピアノ奏者であることもよく知られている。そして、彼女はなかなかいい曲を書くソングライターでもあった。
彼女は、ゴスペルからスタートしているが、ブルーズ、リズム&ブルーズ、ポップ、ジャズ、ラテン、果てはディスコ、ヨーロッパの音楽など、いかなる音楽も、そのずば抜けた解釈力で自分のものにしていった。つまり音楽を自分のものにする解釈力は、単に「楽曲」だけにとどまらず、「ジャンル」まで自分のものにしていたわけだ。
一般的には、多くのブラック・アーティストはゴスペルから始まり、リズム&ブルーズ、ジャズあたりで守備範囲が固まるものだが、彼女の場合、世界規模でどの音楽にも対応してきたように感じる。こうした世界規模の音楽を俯瞰していくスタイルは後のジャズ・ミュージシャン、ブラック・ミュージシャン(特にセルフ・コンテインド・グループ)に1970年代以降みられるようになるが、その先駆だったかもしれない。
おそらくそれは、何でも上手に歌えてしまうから、あらゆるものに手を出して、またそれをうまくやることが出来たのだろう。
そして、1960年代という時代にブレイクしたことで、公民権運動、性差別運動などにも積極的にかかわってきた。そういう意味で、時代の落とし子でもあった。
一ソウル・シンガーという枠を超えたひとりのアーティスト、ひとりの活動家、著名人という大きな存在になった。
(この項、続く)
OBITUARY>Franklin, Aretha (March 25, 1942 - August 16, 2018, 76 year old)
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5.アリーサ・フランクリンの魅力
アレサ・フランクリン追悼 (パート3)
2018年08月19日(日)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12398598912.html
テーマ:ソウル・サーチン・イヴェント関連
〇アレサ・フランクリン追悼 (パート3)
【Tribute To Aretha Franklin (Part 3)】
サウンドトラック。
アレサ・フランクリンほどの超大物アーティスト、そして、7ディケードにおよぶ活躍をしていた歴史の長いアーティストになると、誰しもがひとつやふたつの思い出を持つ。音楽関係者もそれぞれみな、今週、アレサの死を受けて、それぞれのアレサについて語っている。関係者でなくとも、アメリカに生きてきた人たちにとって、アレサは歌手以上の存在だ。
@BarackObama
Aretha helped define the American experience. In her voice, we could feel our history, all of it and in every shade—our power and our pain, our darkness and our light, our quest for redemption and our hard-won respect. May the Queen of Soul rest in eternal peace.
オバマ前大統領「アレサはアメリカの体験を定義したのだ。その声には私たち自身のあらゆる歴史が感じられる。あらゆる影、私たちの力と痛み、私たちの暗闇と希望の光、贖罪の探求、そしてなかなか手に入れられないリスペクト(尊厳)~そのすべてを。クイーン・オブ・ソウルに永遠の平和が訪れんことを」
アレサが亡くなったのはデトロイト時間8月16日(木)の午前9時50分だというから、日本時間16日夜10時50分、APが第一報をだしたのが、夜11時だから、ほんの10分後。僕はそれを見て、11時13分にツイートした。ということは死去後20分もしないうちに、世界中に情報が流れたことになる。インターネット時代の情報の流れは本当に早い。
以来、テレビはずっとCNNをつけっぱなし。そしてずっとアレサばっかりやっていた。僕も、もろもろをひっきりなしにツイートした。通し番号をつけたので、丸1日で30を超えた。膨大な情報量が流れた。
少しダブるかもしれないが、いくつかここにも紹介しておこう。
彼女の第二の伝記『アレサ・フランクリン リスペクト』を書いた作家デイヴィッド・リッツ @davidritz がピープル誌のインタヴューに答え、なぜアレサがプライヴェートを必要以上に明かさないかを解説→
同書翻訳版→
その同じくデイヴィッド・リッツがデイリーニューズ紙に追悼文を寄稿→
『アレサ・フランクリン~リスペクト』(デイヴィッド・リッツ著)
→https://goo.gl/VzQ2cc
ニューヨークタイムズ紙の訃報・評伝→
https://goo.gl/8vvTEM
定評あるタイムズのいつもながら膨大な文字量。
ブログにここまでの情報を少しまとめました→
'Black People Will Be Free': How Aretha Lived The Promise Of Detroit
August 16, 20186:49 PM ET
DREAM HAMPTON
https://www.npr.org/2018/08/16/639403572/black-people-will-be-free-aretha-franklin-lived-promise-detroit?live=1
6.アリーサ・フランクリン情報まとめ
アレサへの追悼ツイート総まとめ。ツイートは英文のまま。すでに100以上に。パート1~3 アマス・サイト→
アレサ・フランクリンの訃報について遺族が声明を発表。各界の著名人から追悼の声 | NME Japan https://nme-jp.com/news/59714/
「アレサはデトロイト在住なのになぜモータウンに入らなかったのか」その解説→
ベリー・ゴーディー(88歳)はCNNで「2-3歳から彼女を知ってるが、まさかその時こんなビッグになるとは思わなかった」と述懐。
2014年12月、ピーボ・ブライソン @PeaboBryson2 が来日したときに、アレサとのデュエットのこと、アレサのことを話してくれた。ピーボは今日、CNNでも電話出演していた→
■「ソウル・サーチン・ブログ」におけるアレサ関連記事
ナタリーとアリーサの「インセパラブル(切り離せない)」なストーリー (パート1)
2016年01月15日(金)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12116099962.html
ナタリーとアリーサの「インセパラブル(切り離せない)」なストーリー (パート2)
2016年01月16日(土)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12116100423.html
アリーサ、ケネディー・センター名誉賞授賞式で熱唱~48年の歴史の凝縮と感動
2015年12月31日(木)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12112228021.html
深掘りトーク番組「WOWOWぷらすと」で女性ソウル・シンガーとアリーサ・フランクリンについての話
2015年03月30日(月)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12007539266.html
アリーサ・フランクリン~次作は歴代ディーヴァのカヴァー集
2014年09月20日(土)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11927435109.html
アレサ・フランクリン、8月28日にワシントン・モールに登場
2011年08月12日(金)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10982949493.html
2011年08月08日(月)
アレサ・フランクリン、ニューヨーク・ブルックリンのフリー・コンサートに登場
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10976950141.html
2011年06月17日(金)
アレサ・フランクリンはデトロイト出身なのになぜモータウンに入らなかったのか
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10925462241.html
2010年12月11日(土)
アレサ・フランクリン~すい臓がんで手術~5月までの予定キャンセル
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10732753969.html
2009年01月21日(水)
オバマ大統領誕生~アレサの歌が祝福
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090121.html
March 27, 2007
Soul Searchin: The Session~A Tribute To Aretha Franklin (Part 1)
http://blog.soulsearchin.com/archives/001671.html
March 28, 2007
Soul Searchin: The Session(Part 2) : A Singer Inspired By Aretha
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10029340814.html
http://blog.soulsearchin.com/archives/001672.html
インスピレーション
2007年03月29日(木)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10029250598.html
一人芝居
2007年03月30日(金)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10029376921.html
2007年03月31日(土)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10029502461.html
思い出
2007年04月01日(日)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10029718464.html
ソウル・サーチャーズたちのアレサの思い出。
OBITUARY>Franklin, Aretha
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ソウル・サーチン・ブログは2002年6月スタート、2002年10月6日から現在まで毎日一日も休まず更新しています。ソウル関係の情報などを一日最低ひとつ提供しています。
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ブログの更新はこれまで通り、すべて無料でごらんいただけます。ただもし記事を読んでサポートしてもよいと思われましたら、次の方法でサポートしていただければ幸いです。ストリート・ライヴの「投げ銭」のようなものです。また、ブログより長文のものをnoteに掲載しています。
オリジナルはソウル・サーチン・ブログ
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noteでの記事購入、サポートのほかに次の方法があります。
方法はふたつあります。送金側には一切手数料はかかりません。金額は100円以上いくらでもかまいません。
1) ペイパル (Paypal) 使用の方法
ペイパル・アカウントをお持ちの方は、ソウル・サーチンのペイパル・アカウントへサポート・寄付が送れます。送金先を、こちらのアドレス、 ebs@st.rim.or.jp にしていただければこちらに届きます。サポートは匿名でもできますし、ペンネーム、もちろんご本名でも可能です。もし受領の確認、あるいは領収書などが必要でしたら上記メールアドレスへお知らせください。PDFなどでお送りします。
2) ペイペイ(PayPay) 使用の方法
ペイペイアカウントをお持ちの方は、こちらのアカウントあてにお送りいただければ幸いです。送金先IDは、 whatsgoingon です。ホワッツ・ゴーイング・オンをワンワードにしたものです。こちらもサポートは匿名でもできますし、ペンネーム、もちろんご本名などでも可能です。もし受領の確認、あるいは領収書などが必要でしたら上記メールアドレスへお知らせください。PDFなどでお送りします。
3) サポートしたいが、ペイペイ、ペイパル、ノートなどでのサポートが難しい場合は、 ebs@st.rim.or.jp までご連絡ください。銀行振込口座をご案内いたします。(ちなみに当方三井住友銀行です。同行同士の場合、手数料がゼロか安くなります)
コロナ禍、みなさんとともに生き残りましょう。ソウル・サーチン・ブログへのサポート、ご理解をいただければ幸いです。
ソウル・サーチン・ブログ運営・吉岡正晴
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