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今日『ワッツタックス』~京橋映画アーカイブで上映

今日『ワッツタックス』~京橋映画アーカイブで上映
 
【Wattstax Movie Screening At Movie Theater In Kyobashi, Kokuritsu Archive】
 
51年前。
 
1972年8月20日ロスアンジェルスのブラック街ワッツ地区で行われたスタックス・レコーズ所属アーティストたちが大挙出演するソウル・フェス、イヴェント『ワッツタックス』が2日間、2023年9月19日と20日、ピア・フィルム・フェスティヴァルの一環で上映される。
 
すでに19日の回は終わったが、ピーター・バラカン氏が上映後登壇しトークをした。20日は、東京大学教授の土屋和代氏が「ワッツ地区の歴史とアートについて」という題目でトークをする。

 
 
19日の約30分超のトークでは、スタックスの成り立ち、スタックスとアトランティックの配給の話、ワッツ地区の位置関係、1965年のワッツ暴動などのほか、映画にほんの一瞬ずつ出てくるさまざまなブラック関係の人物の写真と名前を、インターFMの元DJであるロブ・クロッカーの協力を得て調べ、一人ずつ紹介したが、これがすごかった。映画では各人がほんの数秒しかでないので、それこそDVDなどでスクショを撮って調べないとわからないほど。僕もそこのシーンは半分もわからないのでひじょうに勉強になった。
 
そしてそれを調べて紹介したあとで、「たぶん、当時の黒人たちは、こうした人たちの名前と顔と何をしたかがわかっているんだと思うが、そして自分もブラック・ミュージックは大好きなんだけど、そこに(根本的な)文化の違いを痛感します。彼らのことを本当の意味で理解することは不可能だなとつくづく思いました。どこまで理解できるかといったら、まだまだ表面的なものでしかない。ちょっとむなしい感じもしますが、これからも一生、もう少し深く理解したいと思います」と言った趣旨のことを述べた。
 
この言葉は、僕も含めていわゆる「非黒人」である人間がブラック・ミュージックやそのカルチャーを紹介するときに常に直面する大きな命題でもある。
 
ちなみに、この『ワッツタックス』が行われた1972年8月20日は「僕の21歳の誕生日です」とピーターさんが言ったのには驚いた。ということは、この映画でほぼトリを務めるアイザック・ヘイズと誕生日は一緒だ。(ヘイズは1942年生まれでちょうど30歳の誕生日)
 
この日はこの作品の字幕をてがけられた石田泰子さんと名刺交換するという栄誉に浴した。石田さんも僕の名前を知っておられたので、大変恐縮した。石田さんは、日本で初公開された1973年は字幕をてがけられておらず、1989年に渋谷のシネマライズで公開されたときの字幕から担当されたそうだ。ちなみにこの頃出たDVDの字幕は石田さんだそう。今回はそれを元に、見直したものが作られた。ただこれは今回ここで2回上映されるだけだという。いま、アマゾンなどで売られているDVDは、別の方のものだそうだ。
 
今回上映されたのは、アイザック・ヘイズの「シャフト」などがでている1980年以降に編集されたセカンド・ヴァージョン。初公開時には、このシーンはなかった。
 
いや、しかし綺麗な画像、そして大きな音で、このドキュメンタリーを見ることができたのは幸せだった。
 
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(ピーターさんは、スタックスのTシャツ着用! 僕も来てくればよかったw)
上映後すぐ登壇


 
映画のオープニング

 
ライヴ音源にしたがっての音源・映像

 
https://www.youtube.com/watch?v=coPwDS11XBY&list=PL7oWciOPDi-c8Mb6C5WeSXy9LqjaA4br9
 
Wattstax : Know Your History (約28分)

 
■『ワッツタックス』~ピア・フィルム・フェスティヴァルで2023年9月19日、20日上映
 
タイミングよく1973年の映画『ワッツタックス』が、ぴあフィルム・フェスティヴァルで2回上映されることになった。これは、1973年初回公開時のものではなく、アイザック・ヘイズの「シャフト」が入っているヴァージョンで1989年のリマスターのもの。
 
「第45回ぴあフィルムフェスティバル2023」
ピーター・バラカン氏による音楽映画シリーズ「ブラック&ブラック」
 
『ワッツタックス』
●上映日時 
①2023年9月19日(火)19:00 上映後ピーター・バラカン氏によるトーク
②2023年9月20日(水)18:30 上映後土屋和代氏(東京大学教授)解説「ワッツ地区の歴史とアートについて」
 
チケット 一般1,500円、高校生・大学生700円(要学生証)ほか
 

https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2329730&rlsCd=001

https://pff.jp/45th/lineup/black-and-black.html

 
●会場 国立映画アーカイブ(東京都中央区京橋3-7-6)
 

 
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■『AOR/Soul To Soul』で8月に2週にわたって『ワッツタックス』を特集。その模様。期間限定同録も。
 
■映画『ワッツタックス』の豪華CD12枚組ボックスセットの特集を2週にわたってご紹介したときのもの。ブログ/ノートに詳細
 
聴取感謝『AOR/Soul To Soul #091 』~ヴラディミール・チェトカー、メイサ、ジョン・クリアリー、ワッツタックス完全版、ロドリゲス追悼
2023年8月18日

 
半世紀前の大イヴェント『ワッツタックス』あれこれ~来週も
2023年8月19日

 
聴取感謝。2023年8月24日JFN各局+東京のインターFMで『AOR/Soul To Soul #092
2023年8月25日

 
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■映画『ワッツタックス』完全盤
 
(CD12枚組)
Soul'd Out: The Complete Wattstax Collection
Various Artists (アーティスト) 形式: CD
¥25,693 税込

 
(レコード盤ボックス)
Wattstax: The Complete Concert [12 inch Analog]
Various Artists (アーティスト) 形式: LP Record
¥40,723

 
■ワッツタックスDVD
 
ワッツタックス/スタックス・コンサート [DVD]
ウィリアム・ベル (出演) 形式: DVD
¥1,226 税込

 
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ENT>MOVIE>Wattstax
 
 


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