〇聴取感謝(2023年10月19日)JFN各局+東京のインターFMで『AOR/Soul To Soul #098』ジョン・バティースト・インタヴュー 彼の考える「ソーシャル・ミュージック」とは
〇聴取感謝(2023年10月19日)JFN各局+東京のインターFMで『AOR/Soul To Soul #098 』~ジョン・バティースト・インタヴュー
【AOR/Soul To Soul #098 : Vladimir Cetkar, Eli “Paperboy” Reed, Carrtoons, Jon Batiste Exclusive Interview, Russell Batiste RIP】
生放送。
ソウル・ミュージック、ブラック・カルチャーの過去現在未来を繋いでわかりやすく毎週生放送でご紹介しているブラック・ミュージック、ソウル・ミュージックの総合デパート『AOR・ソウル・トゥ・ソウル』。その第98回が2023年10月19日午後8時からJFN各局、関東地区ではインターFM(89.7mhz)で生放送されました。今回も盛りだくさん、超充実の55分です。ラジオの前からDon’t Go Away!! 生放送を聞き逃しても、各局のラジコ・エリア・フリー、タイム・フリーで1週間聴くことができます。「ソウル・ミュージック、ブラック・ミュージックの今」をお知りになりたい方、ぜひお聴きください。
ツイッター(現X)をお使いの方は、ハッシュタグ #AORSTS で番組関連ツイートをごらんください。
ラジコの各放送局直リンクは下記に。放送局一覧、ラジコ・プレミアムについては下記参照。
オープニングは、いよいよ来年(2024年)4月頃に新作アルバム、通算4枚目(タイトル未定)をリリースする中欧マケドニア出身・ニューヨーク在住のヴァルディミール・チェッカーの新録による新曲。先週から今週にかけてプライヴェートで来日していたヴァルディミールと会い、いろいろ話を聞いたので、そのあたりもいずれご紹介します。
続いて、このところ絶好調の「ブルー・アイド・ソウル」、それも60年代R&Bシンガーを彷彿とさせるイーライ・ペーパーボーイ・リードの未収録音源集を集めた新作アルバムからの1曲。この曲自体は、以前のアルバムに入っていたもので、ジミー・ヒューズのヒットのカヴァー。
そして、これもレトロなスイート・ソウル・グループ、カートゥーンズ(ベン・カー)の2023年9月末発売の新作アルバム『サタデイ・ナイト』(日本盤は11月17日発売)から。
CM明けのミニ特集のコーナーでは、10月初めに来日していた昨年のグラミー・ウイナー、ニューオーリンズ・オウン、ジョン・バティーストの独占インタヴューの模様と、新作『ワールド・ミュージック・レディオ』について。
■ジョン・バティースト・インタヴュー
ジョンの現在に至るまでの、ソウル・サーチンの物語を簡単に話してもらいました。オンエアしたインタヴューの概要は次の通り。
Q1 あなたのソウル・サーチン・ストーリーはどういうものですか
僕のソウル・サーチン・ストーリーはこうだ。
実は僕は音楽をやり始めたのが仲間や家族なんかと比べるととっても遅かったんだ。自分がミュージシャンになりたいと思ったのは大人になってからだった。今日(こんにち)僕がいる場所への道筋を探すためには、多くのソウル・サーチンが必要だった。それは一晩で起こったものではなかった。なぜ音楽をやりたいかの答えを探すためには、多くの時間がかかった。自分が何ができて、いかに自分らしさユニークさを生み出せるか、世界の誰もができないようなことを自分ができるか、それを探す旅だった。それができるように実際に行動を起こすために、その答えを探さなければならなかった。
Q2 その答えはみつかりましたか?
僕はその答えを、いろいろな実験をすることで見つけた。心がけたことは、そのためには、常に物事に対して「興味」を持たなければならない、自分はすべてを知っているわけではないことを、理解することだった。子供のように、純粋な気持ちで、すべてを理解していないかのように、物事がどう動くかなどもわからないような世界に向き合う。そして、何かを発見すると、発見の中に「英知」や「知恵」があり、それが自分自身の仕事を今後どうやるか、そのやり方を形作っていく。だから、これは永遠に続く道のりなんだ。最高の自分自身の形がどうあるかも、まだわからない。いつでも、常に、どんどん高みに行けるからだ。どんどんよくなることができる。これは別に否定的に見るべきことではない。何かにインスパイアーされる、影響される、学ぶ、ということであり、それは毎日その域に達するようにすべきだからだ。
Q3 あなたは自分の音楽を「ワールド・ミュージック」ではなく、「ソーシャル・ミュージック」(人と人がつながる音楽)と言っています。これについて、詳しく教えてください。
「ソーシャル・ミュージック」(人と人がつながる音楽)のアイデアは僕がジュリアード音楽院にいた頃に思いついたものだ。そのとき、音楽の歴史がどのように始まってきたかを考えた。音楽というものは、コミュニティーの中にあり、音楽はコミュニティーの中で作られ、過去の知恵を伝えていく。それまでの習慣や伝統、儀式、神聖な音楽、神聖な踊り、神聖な歌、そうしたものを現在の、今の音楽の中に息づかせる。しかも、それをいわゆる単なる「エンタテインメントの商品」としてではなく、「コミュニティーの一部として繋がっていること」を見せられれば、そして、もし僕たちが音楽とそれを意識して向き合えば、たとえば、ライヴ・ミュージックの体験、音楽自体がどのようになるか、それがどのように音楽自体を変えるか。それを考えると、(音楽というものは)人間の存在価値の一部だと自然に思えてくる。それは人々が一緒に過ごすことの(行為の)一部だということ。そして、それを意識して、我々が過去から学んできたこと、伝統など、さまざまな要素をまぜあわせ、現代の音楽、今の音楽をこれまでの歴史の上に、歴史を踏まえて創ることができる。
こうして「ソーシャル・ミュージック」の概念が生まれた。このアイデアは、アルバム『ワールド・ミュージック・レディオ』の基礎となった。というのも、このアルバムは「ワールド・ミュージックのアルバム」ではなく、これは「世界中から集めた音楽のアルバム」であり、アメリカも他の国々も全部ひっくるめて、そんな「世界」のためのアルバムなんだ。また、これは、アメリカの音楽、その他の世界の音楽をまったく同じレヴェルで見ている。僕はいわゆる(音楽業界で使われる)「ワールド・ミュージック」という概念、コンセプト、ジャンルには否定的な考え方なんだ。だって、それは(世界各地の)文化を分断させてしまうから。この考え方は世界を分断し、他の地域を「外国のもの、他人のもの」と捉えてしまうから。でも、実際はそうじゃない。(このアルバムはそうではない。)
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そして、追悼コーナーは、そのジョンのいとこでありドラマーでもあったラッセル・バティースト。ラッセルは2023年9月30日に亡くなり、ジョンは急遽、葬儀出席のためツアーを切り上げました。ラッセルが叩く曲を選びました。
ジョンのインタヴューとラッセル追悼曲を並べられたのは流れとしては大変よかった。
■セットリスト
<Topic 1 New Vladimir Cetkar >
M01 A New Day 2:53 Vladimir Cetkar
BGM Going Home 4:00 Vladimir Cetkar
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<Topic 2 : New Eli “Paperboy” Reed )>
M02 Steal Away 3:19 Eli “Paperboy” Reed
BGM Let’s Straighten It Out 3:25 Eli Paperboy Reed
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<Topic 3 : New Carrtoons>
BGM Put Me On 2:24 Carrtoons
M03 Spaceships 3:50 Carrtoons
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CM
< Jon Batiste Interview >
BGM/TM Uneasy 5:21 Jon Batiste
M04 Drink Water2:50 Jon Batiste
BGM Worship 4:14
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World Music Radio
Jon Batiste and Stay Human 形式: CD
¥2,599
M05 Master Power 3:34 Jon Batiste
BGM Calling Your Name 1:57
BGM Call Now (594-305-8269) 3:19
M06 Whenever You Are 4:52 (intro 0:22)
CM
RIP David Russell Batiste Jr. ((December 12, 1965 – September 30, 2023, age 57),
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BGM Coochie Molly 4:23 Wild Magnolias
M7 Pock-A-Nae 6:19 The Wild Magnolias
■期間限定同録
https://soundcloud.com/soul_searcher/aorsoul-to-soul-098-20231019
ENT>RADIO>AOR/Soul To Soul>098
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