遺伝子検査による新たな証拠で有罪判決から一転赦免
絵はAIが描いてくれました。「赦免された女性」というタイトルです。
2003年に4人の幼い子供の死について、有罪判決を受けたオーストラリア女性が一転無罪となり赦免されました。
亡くなった子供たちの遺伝的証拠から、カルモデュリンという遺伝子に変異が認められ、子供たちの死が遺伝性疾患によるものである可能性が出てきたためです。
カルモデュリンはタンパク質はCaM、その遺伝子はCALM2と表現されます。心臓や神経の細胞の中のカルシウムと一緒に働き、心臓の筋肉を動かしたり、神経が伝わったりする機能を持っています。CaMKIIはCaMをリン酸化させるタンパク質で別のものです。
以下はWikiです。
以下は専門的なサイトです。
判決後に彼女の代理人は、2018年にフランシス・クリック研究所@ロンドンの遺伝学者ビヌエサ氏に依頼し、本人と2人の娘にCALM2変異があることを特定していました。しかし判決が覆ることはありませんでした。ここからビヌエサ氏はオーストラリア科学アカデミーを通して、州知事に恩赦を求める運動を始めました。
州知事はそれを受けて、再調査を命じ、主席判事は科学顧問として複数の国際的に高名な科学専門家の証人を任命しました。
彼らがカルモデュリン遺伝子変異の影響について、5時間にわたり説明し、その証拠をもとに再審され、結果として赦免となりました。
このニュースは世界の研究者や法律家から、司法調査における独立した科学顧問の役割を称賛されています。この調査に関わった科学者たちはオーストラリアで科学的な証拠を提示するのに、正式な手続きを定めるように求めています。
アカデミアが判決に影響を及ぼし得る、そういう時代になりつつあるのかもしれません。
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