藤井 風 HELP EVER HURT NEVER OFFICIAL PIANO SCORE 演奏のコツ⑧「罪の香り」ピアノ・ソロ
弾くときに気がついたこと、気をつけたポイントをまとめてみました。OFFICIAL PIANO SCOREで演奏するときの参考になれば幸いです。
さて、2020年12月27日にオフィシャルスコア第8弾として動画アップしたのがこの曲でした。12月20日に「何なんw」をアップしてから1週間後で、この曲が2020年最後の動画アップとなりました。独特のリズムと、少々おどろおどろしい雰囲気の曲、近寄りがたい感じがして、あとまわしにしていた曲です。思い切って、とりかかった・・・・ものです。
Intro 0:00
*いきなりコードのない、ユニゾンのスケールが出現します。marcato e staccとありますので、各音をはっきりと短い音でアクセントをつけて弾きます。右手の指使いを、123「44」5 123412345とする変則的な方法を試しましたが、結局普通に弾いています。上行音形のそれぞれ頭におおげさすぎるくらいのアクセントをつけました。そして、上行にあわせて自然にクレッシェンドになります。
A 0:14
【歌詞】声も聞かさないで 出て行って いったい何が欲しいわけ 何も触らないで ほっといて 何も求めちゃいないのに
*5小節:拍頭は軽く、メロディの開始を意識します。左では、常に2拍目にアクセントをおき、輪郭のはっきりした音で弾きました。
B 0:37
【歌詞】怠惰がうるさいのよ いつも落ちる方がラクなの だけど ハートが分かってるの あとで死ぬほど 泣かなきゃいけないこと 理性がショボいのよ 気づかぬフリで甘やかしてるの だけど そろそろ耐え難いの 別の恐怖と 今は戦ってるの
*13小節~:8小節のあいだ、16分音符の音形が続きます。平坦にならないように、①歌のアクセントの位置(微妙に変わっていきます)、②歌詞の切れ目に注意しました。例えば、13小節からは、たいだ「が」うる「さ」いの「よ」/切れ目/いつも「お」ちる「ほ」うが「ら」くなの/切れ目/だけ「ど」ハー「ト」がわか「あ」てるのあとで「し」ぬほど なかな「きゃ」いけないこと・・・という感じです。
*17小節は、アクセント弱めにしています。
*18小節:アクセントの位置が変わり、「ぬ」フリで「あ」まやか「し」てるの・・・と拍頭になります。
*20小節:Cの「おっと」へむかってクレッシェンド、特に左手で強調しました。
C 1:02
【歌詞】おっと 罪の香り 抜き足差し足忍び足 おっと 罪の香り 逆らい難い嫌な匂い おっと 罪の香り 気付いた時にはまだ早い ちょっと もうヤメたり 全部消えてなくなる前に
*21小節:ペダルは少なめで、かお「り」のアルペジオを十分聴きます。
*22小節:「ぬきあし」の指使いは、3212。
*24小節:「さからいーがたい」の指使いは、(31)214(21)315
*28小節:左手の同じ音形は、8分音符のアクセントをおいて徐々にクレッシェンド。
D 1:27
*左手はスタカット。アクセントは曲頭と同様に。32小節の最後は、アクセントをつけずに、むしろそっと弾いています。
E 1:38
【歌詞】ほんの少しだけで それだけで ふりだしの帰り得るもの でももがいた分だけ 強くなって 救いは必ず来るもの
*37小節:「ぶんだけ」の音形変化に注意しましょう。
F 2:03
【歌詞】エゴはやかましいのよ ちょっとお席外しといてよ 誰も 何も 座れないとこ 神聖な場所 もう邪魔でしかないの 欲望 しつこいのよ 消えたそばから現れないでよ 懲りもせんと 付きまとうのも これで最後よ 鼻が効きだしたのよ
*41小節~:Bと同様にアクセントと、歌詞の切れる位置に注意します。
オフィシャルピアノスコアにも記載があるように、小節の最終でコードが変わっていくのはとてもシブいのですが、演奏にそれを反映できてはいません。
*47小節:「おっと」へ向かって左手クレッシェンドです。
G 2:27
【歌詞】おっと 罪の香り 抜き足差し足忍び足 おっと 罪の香り 逆らい難い嫌な匂い おっと 罪の香り 気付いた時にはまだ早い ちょっと もうヤメたり 全部消えてなくなる前に
*50、52小節:Cと違って、左手の音形が複雑になっています。ペダル多めで盛り上がりを感じて弾いています。
*55小節:「やめたり」のあとはあせらずたっぷりと。
*56小節:H(コーダ)に向かって盛り上げます。
H 2:54
【歌詞】もう恥じることなんてない 他に怖いものなどない もう恥じることなんてない 他に怖いものなどない
*同じ音形が続きますが、とても弾きづらいです。歌のある部分とない部分を意識して弾きました。
I 3:17
*69小節:両手でクレッシェンドして、最後グリッサンドはなしにしました。
以上です。