対人支援者の態度と私のコーチング

対人支援とは

対人支援というといくつか浮かぶと思います。
その中でもすぐに思いつくのがカウンセラーでしょうか?
それとソーシャルワーカーなんかも対人支援者ですね。
コロナ禍でキャリアコンサルタントの資格を取得した方も多いですが、もちろんそのようなキャリアコンサルタントいわゆるキャリコンも対人支援者です。

バイステックの7原則

福祉系を学んだ方はご存知かと思います。
コーチングやキャリコンの方だとあまり知られていないこの原則
簡単に説明します。
これはアメリカのケースワーカーで社会福祉学者のフェリックス・ポール・バイステックが提唱した相談援助技術の基本原則。
まぁ誰が提唱しようが関係はありませんが、その内容は相談援助機関の対人援助において、より良い関係を築くための行動規範のようなものです。
1.個別化
 一人ひとりの人格や尊厳を尊重するというもの。
 個人として捉えられるということは、クライエントの権利でありニードという
 こと。
2.意図的な感情表現
 信頼関係やリラックスできる環境、話しやすい雰囲気作り。
 クライエントに自由に感情を出してもらうということ。
3.統制された情緒的関与
 援助者が感情に飲み込まれることなく、感情をコントロールして関わる必要が
 あるということ。
4.受容
 クライエントの感情をありのまま受け入れるということ。
5.非審判的態度
 クライエントの行動や考えについて、援助者が善悪の判断をしないということ。
6.自己決定
 どのような選択をするのかはクライエントに決定権があるということ。
7.秘密保持
 個人情報などを外部に漏らしてはいけないということ。

こんなことが基本として言われています。
どれを見てもその通りという内容ですよね。
キャリアコンサルタントの倫理綱領も結構網羅されている内容ですね。

クライアントに話をさせないコーチ

バイステックの7原則はあくまで原則です。
絶対に守らなければならないという内容もありますが、これさえ守っていれば対人支援はうまく行くのかといえばそれは違います。
その一つには、コーチングでたまにきくのが、クライアントに話をさせないような対応。
これはラポールは気付けなさそうだし、意図的な感情表現も難しい。受容とは全く外れます。
私の解釈では、コーチングはそのスキルは学ぶけど、心理学やカウンセリングを学ばないでコーチングを行っている方が多いからかな?
そんなふうに感じるんです。
クライアントに話をさせないと言うと少し強い言い方になりますが、これはこれで手段のようなものとも考えられます。
それはクライアントがコーチの質問にしっかり答えることによって、自分自身の問題に向き合うと言うもの。
人は聞かれていないことを話すことによって、自分自身の問題から逃げます。いわゆる問題回避をします。それをコーチがクライアント自身がその問題に真正面から向き合えるようにするものです。

そのような態度、人によっては受け入れてはもらえるかもしれませんが、そうじゃない相談者も多いです。
面談に限らず、人同士の関わりで最初にはいかに信頼関係、ラポールを築くかがその後の関係性にとても大きく影響するんです。

初対面のコーチから話したいことを遮られたり、一方的に話をしたり、初めからタメ口だったり、「おまえ」呼ばわりされたり。
そのような人に自分のことを話すことはありませんよね。
それが信頼関係を築くスタート地点。
そして、先ほどの聞かれていない余計な話をすることによって、クライアントは自分自身の考え方や価値観に気がつくことになりますし、それによってコーチ側はクライアントの人生の背景を見ることにもなります。
自分の口で話をすると言うことは、そのように自分でも考えていないことを話すと言うこともあるんです。

対人支援者としての私の基本的な態度

私の基本的な態度は
「目の前の人は完璧な人」

その人にはその人の人生があります。その人生は誰からも否定されるものではありません。
クライアントからはクライアントの言葉からしかその方の人生は語られることがないんです。
そのような思いから私はクライアントの話を遮らず、話したいだけ存分に話をしてもらいます。
そして、その方の人生の中で、役に立たない、悪影響を及ぼす信じ込み、そこに私のコーチングが入っていきます。

私のコーチングスタイル

私のコーチングスタイルはデヴィット・R・ホーキンズの17の意識レベルを基本に行います。
そしてNLPなどでも出てきますがニューロロジカルレベルの調整。
その人が望む価値、望む変化がどのレベルにあるのかを確認して、話を進めていきます。
さらにその方が望んでいるのに、思うように行かない原因を突き詰め、その方の意識レベルを上げていきます。
目標の定め、そこに途中で諦めることが無いように伴走していく。
これが私のスタイルです。

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