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看護師国家試験呼吸器

みなさんこんにちは、えび丸です!
秋ですね、勉強の方は進んでいますか?
国家試験の過去問をどんどんあげていくので、見かけたらぜひ解いてみてくださいね🍤


1問目

第109回 午前82問
気管で正しいのはどれか。2つ選べ

1. 軟骨は筒状である。
2. 胸骨角の高さで分岐する。
3. 交感神経の働きで収縮する。
4. 吸息相の気管内圧は陰圧である。
5. 頸部では食道の背側に位置する。


解答
×1. 軟骨は筒状である。
気管は16~20個の気管軟骨が連なっており、その気管軟骨は後方の欠けたC字馬蹄をなしており、筒状ではない。

2. 胸骨角の高さで分岐する。
気管が左右に分岐する気管分岐部は、胸骨角第2肋骨)の高さである。

×3. 交感神経の働きで収縮する。
気管は交感神経の働きで拡張し、収縮するのは副交感神経である迷走神経の働きによる。

4. 吸息相の気管内圧は陰圧である。
吸息相では胸膜腔の陰圧が増大し、それに伴い肺胞内圧も陰圧になり外気が気道を通して流入するので、その際には気管内圧も陰圧である。

×5. 頸部では食道の背側に位置する。
気管頸部では後面膜性壁)に食道が接している。

気管は第6頸椎の高さで喉頭に続き頸部と胸腔内を下行し、第4~5胸椎(胸骨角、第2肋骨)の高さで左右の気管支に分岐する。


2問目

第95回 午後10問
肺拡散能に影響を与えるのはどれか。

1. 肺胞表面積
2. 気道抵抗
3. 死腔換気量
4. 残気量


解答
1. 肺胞表面積
肺胞表面積が減ると毛細血管と接するガス交換の場が減り、肺拡散能は低下して影響を受ける。

×2. 気道抵抗
気道抵抗は空気の流速に影響するが、肺拡散能には影響しない。

×3. 死腔換気量
死腔換気量は肺胞換気量に影響を及ぼすが、肺拡散能には影響しない。

×4. 残気量
残気量は最大限の呼息を行っても肺内に残っている空気量で、肺拡散能には影響しない。

肺拡散能とは、肺胞においてそれを取り巻く毛細血管内の血液との間でガスを移動させる能力をいう。

3問目

第103回 午後49問

Aさん(58歳、女性)は、10年前に肺気腫を指摘されたが喫煙を続け、体動時に軽い息切れを自覚していた。Aさんは、肺炎で救急病院に入院し経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉86%でフェイスマスクによる酸素投与(4L/分)が開始された。抗菌薬投与後6日、鼻腔カニューラによる酸素投与(2L/分)でAさんの経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉94%まで回復した。夜間Aさんは眠れているようだが、早朝に頭痛を訴え、日中も傾眠傾向になった。

Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1. 抗菌薬の変更
2. 酸素投与量の増加
3. 動脈血液ガス分析の実施
4. 胸部エックス線撮影の実施


解答
×1. 抗菌薬の変更
抗菌薬が6日投与されており、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)94%まで回復したとあるため、抗菌薬の変更は不要と考えられる。抗菌薬の変更は肺炎の症状が改善されない場合に検討する。

×2. 酸素投与量の増加
「鼻腔カニューラによる酸素投与(2L/分)でAさんの経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)94%まで回復した」とあるため、酸素投与量の増加は必要ない

3. 動脈血液ガス分析の実施
既往に肺気腫があることや喫煙を続けていたこと、頭痛や傾眠傾向にあることなどから、CO2ナルコーシスが疑われる。動脈血液ガス分析を行い、二酸化炭素分圧や酸塩基平衡を調べる必要がある。

×4. 胸部エックス線撮影の実施
肺炎で入院しているため胸部エックス線撮影も不要ではないが、問題とされているのは、早朝に頭痛を訴え、日中も傾眠傾向になっていることである。CO2ナルコーシスが疑われることからすると、胸部エックス線撮影が最優先ではない。

CO2ナルコーシスについて理解しておくとよい。人はCO2が溜まることで、呼吸運動をするよう指令が出て呼吸をする。しかし何らかの原因で普段からCO2が溜まってしまっている人では、その状態に慣れてしまっているので、CO2が溜まっても呼吸運動の指令は出ず、酸素が不足してくると指令が出るようになる。この状態のときに酸素を投与すると酸素が充足するので呼吸運動の指令が出なくなり、呼吸は抑制される。そうなるとCO2がより溜まっていく。高CO2血症になると頭痛、振戦、けいれん、傾眠、発汗などの症状が現れる。

最後に

国家試験本番まであと4,5ヶ月しかありません。
思ったより時間があると捉えるか、思ったより時間が無いと捉えるかは個人の任せしますが、先輩からのアドバイスとして「やれる時にやっといた方がいい!」とだけ言っておきます!

3月22日の合格発表の日に後悔しないためにも、早めに勉強を始めておきましょう⋆⸜💡⸝⋆

参考文献:過去問題集



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