諸葛亮、毎日パンツを送る


えびまいです。セックス大好き女です。

15年続けたハプニングバー生活から引退し、裏垢女子体験も飽きてしまったわたくしは今、「サブミッシブ(=服従、従順的な)」というものとして暮らしています。「ドミナント(=支配的であること)」という性癖の人と対になるのでよく「ドミサブ」などと言われます。

奴隷と混同される方がまあまあいらっしゃいますが、大分ちがいます。1人の人に仕えている点では同じですが、あくまで従者です。劉備と諸葛亮みたいな感じだと思ってもらったらいいと思います。

で、諸葛亮は劉備の命を受けて、毎日パンツの写真を送っています。

先日、劉備の行動で許せないことがありました。奴隷の場合はそういうときも絶対服従なのかもしれませんが、わたしは諸葛亮なので
「この件が落ち着くまでとりあえずパンツは送りません」と伝え、その日はパンツを送りませんでした。

次の日、劉備から「少しでいいから会って話したい」と連絡がきました。わたしもいつまでも怒った気持ちでいたいわけではないので、申し出を受け入れ、その日のお昼に会うことになりました。

お昼どきの喫茶店にやってきた劉備は、憔悴しきった様子でした。
「なにがいけなかったのか純粋に分からないから怖い」「このまま終わりなの」「考えただけでゲロ吐きそう」と気弱な言葉を並べながらも、わたしが怒っている理由を詳細に聞き、それについての弁明や反省点等を一つ一つ丁寧に話してくれました。
そんな真摯な姿をみて、やっぱりこれからもこの人のもとで軍師としてやっていきたい、とわたしは諸葛亮としての気持ちを新たにしました。
なので
「理由はわかったからもう怒ってない、むしろ、ちゃんと向き合ってくれた姿に、より一緒にいたい気持ちが強まった」
という旨を伝えました。
これを聞いた劉備は、緊張の糸が切れたのかほとんど泣いてしまいました。大の大人の男をこんなに不安にさせてしまっていたことに、わたしはさっきまで怒っていたことも忘れ、申し訳なささえ感じるほどでした。
この後きっと
「本当によかった、これからもよろしくね」
みたいなことを言われ、手を取られ、本物の劉備と諸葛亮なら薄い本的な展開になると、わたしは思ってたのです。

けれど実際の彼は、半泣きのまま
「じゃあ明日からパンツ送ってね」
といって珈琲を飲み干すと、普通に「じゃ!」と、帰っていったのでした。

わたしは進んで彼に従いサブミッシブをやっているし、指示されたことはできるだけやりたいと思っています。
それがサブミッシブたるものです。

けれど、指示されたことの理由を全て分かっていてやっているわけではありません。そんな変わり映えのないパンツの写真を毎日送ることになぜそんなに固執するのか、それはまったくもって理解不能です。
仕え始めて半年ほど経つ今も、1回でもパンツを送り忘れると激昂するで、その度に平謝りをしていますが、実際のところ、なんでそんな怒るのかは未だに全く分かっていません。

サブミッシブにとって、ドミナントは最大の謎です。


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