ベンゾジアゼピン系抗不安薬の減薬記録その2
こんにちは、えびかずきです。
前回に引き続き、メイラックスの減薬記録です。
約1年前から続けている日記をもとに減薬時の状態を振り返ってみたいと思います。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬の減薬・断薬の記録を綴ったブログや書籍はいくつか読みましたが、私のような、サラリーマン&子持ちというケースの記録はほとんど見かけません。同じような境遇で苦しんでいる方の参考になれば幸いです。
減薬開始:0.75mg/日
以下は減薬を開始した日の日記です。
日記にもあるとおり、比較的体調の良い日を選んで減薬を開始しました。とはいえ、頸椎と背筋の痛みが慢性的に続いていて、月に2回くらいの頻度で整体に通っていました。1回1万円くらいするので出費はバカになりませんが、少しでも痛みが和らぐならばと藁にもすがる思いです。体の痛みがあると夜眠れなくなりますし、夜眠れないと更なる体調不良が押しよせてきます。
約2週間ほど経過して、体調が悪化してきました。メイラックスの半減期は122時間とされていて超長時間型に類することから、このあたりで離脱症状が出てきても不思議ではありません。私はいつも平日の朝は7時ごろに起きるのですが、この日はいつもより早く目が覚めてしまいました。夜の睡眠も質が悪く、寝ているような寝ていないような自分でもよくわからないような感覚です。よく夢を見ます。睡眠障害はあらゆる不調の引き金となるので最もまずい状態です。学生のころはよく徹夜で麻雀をしていたので徹夜の感覚をよく覚えていますが、自分の意思で寝ないのと、意思にそむいて寝られないのとでは、不調の感じ方がまるっきり違います。絶望です。
どん底の状態に落ちてしまいました。控えめに言って地獄、本当に死んだ方がマシです。この時は子供が寝静まった後に妻と会話をしていて、泣いてしまいました。30男性が泣くのは異常事態です。たしか「会社を辞めたい」とか「もう死にたい」とかそんなことを言っていた記憶があります。妻がなんと言ったかは覚えていませんが、もう1日頑張ってみようと思ってその日は布団に入りました。
翌日です。やはり中途覚醒で睡眠が満足に取れない日々が続いていますが、体の痛みはややマシになりました。しかし夜の歯医者を忘れていて診察を受けることができませんでした。常に頭に霧がかかったようなブレインフォグの状態が続いていて記憶もあいまいです。
一週間経ってやや落ち着いてきました。しかし精神的な症状が落ち着いてきたかと思えば、身体的な症状が現れてきて、また別の辛さが襲ってきます。
さらに二週間経って、体調はかなり安定してきました。この日は音楽やスポーツ観戦も楽しめて、比較的まともな生活が出来ました。減薬開始以前から分かっていたことですが、体調には波があります。良くなったり悪くなったりを繰り返します。でも体調が悪い時にはこれが一生続くのでは?という絶望を感じるんですね。
「ドクター・患者さん・御家族・カウンセラーのための 向精神薬の減薬・断薬メンタルサポートハンドブック」には以下の記載があります。
今は悪くても必ず良くなると自分に言い聞かせて、時間が解決してくれるのを待つことが大事です。
体調は比較的安定してきましたので、計画通り薬を減らして当初の半量にあたる0.5mg/日を処方してもらいました。
あと、このころはストレス解消のために、心療内科にいったあと一人カラオケに行っていました。不調のせいでめっきり口数が減ってしまっていたので、個室で大声を出すことで解放感を感じていました。加えて一人の時間を確保できるという点でも精神的に良かったように思います。
やはり体調には波があります。薬の量を一定にしていても、仕事や子育てによる外部からストレス要因によってどうしても体調が変化してしまいます。
次の減薬は少し延期することにしました。
減薬61日目:0.5mg/日
計画より少し遅くなってしまいましたが、この日から0.5mg/日に減薬です。また離脱症状が現れるかもしれない不安感はありましたが、薬の無い平穏な生活を目指してまた一歩進んでみることにしました。
服薬量を0.5mgに変更してから4日が経ちました。体調はかなり良く、散歩しながら、開店前のカフェに入れるほど元気でした。今思うとここ1年で最も体調がよかった日かもしれません。とは言えこの後にも離脱症状がいくつも襲ってきたことを考えると、メイラックスによる身体依存ありきで訪れた一時的な平穏に過ぎません。
服薬量を変えてから約二週間がたって、また体調が悪化してきました。前回の場合も同じようなタイミングで体調が悪化しましたので、どうやら私の場合は二週間が一つの目安になりそうです。しかししばらく耐えれば体調が戻ることを私は知っています。薬の量はもとに戻さず、しばらく耐えることにしました。
割と早く体調が戻ってきました。前回の減薬では死んだほうがマシだと思うレベルまで落ちてしまいましたが、今回は意外にも大崩れはしませんでした。春という季節は体にやさしいのでしょうか。
また、このころからYoutubeでダルビッシュ有氏が薦めていた「背骨コンディショニング」というストレッチ法を試し始めました。これが案外良く、続けているとこれまで感じていた頸椎や背筋の痛みが緩和されたように思います。約一年経った今でも継続していて、おすすめです。
減薬112日目:0.25mg/日
慢性的な不調は続いているものの、前回の減薬から約1か月半が経過したので次の減薬を進めることにしました。このころは身体的な体調不良がいくつかあったものの、精神的には割と安定していたように思います。
メイラックスを0.25mgとしてから約1か月がたちました。少々の波はあるものの、なんとかまともな生活を送れる状態です。寛解状態とまではいきませんが、このまま減薬を進めることにしました。
減薬161日目:0.21mg/日
この日から1日当たり0.21mgに減薬しました。メイラックス錠をカッターで4分の1に割って(結構難しい)、金曜日だけは服薬しないというスケジュールです。すでに0.25mg/日と服薬量としては相当少なくなってはいるものの、完全にゼロにするのは怖くて少しずつ減らすことにしました。ここからは服薬しない曜日を1日づつ増やして体にバレないようにソフトランディングすることを目指します。
減薬182日目:0.18mg/日
三週間経ってさらに減薬しました。
薬の量は少しずつしか減らしていませんが、身体はとても敏感なようで、また体調が悪くなってきました。
この後お盆の連休で妻の実家へ子どもと一緒に帰省する計画でしたが、体調が悪すぎて一人マンションに残ることにしました。連休の間は台風が来たこともあって雨の日が多く憂鬱でしたが、漫画を読んだり映画を見たりしてのんびりと一人の時間を楽しむことが出来ました。普段近くに家族がいることが心の支えになることは間違いないのですが、一人の時間を確保してゆっくり過ごすというのも必要なようです。バランスが難しい。
連休の期間は体調がよかったので調子に乗って薬の量を0.125mg(1/4錠を隔日)まで減らしてみましたが、連休終わりに体調を崩すことになります。
その後
その3へつづく↓