リライトちゅう編。ショート解体23

「実際問題、助かるよね。ヒモ…じゃなくて専業主夫だよ、沙耶ちゃん」

「今、自分で『ヒモ』っていいましたね?」
「専業主夫だよ沙耶ちゃん」

「金銭的には迷惑かけない手段があるわけだし沙耶ちゃんのご飯もお風呂も雑用も野草の仕込みも覚えでスーパー主夫になってきてるよ。推定年収1000万円だっけ主婦って?」

「ともだちから始めません……? せめて……」

「お、妥協してる。沙耶ちゃんが。あの、沙耶ちゃんが……!」

「知らん他人が家に居るのただの恐怖ですからね……」

「ヒモっていうか、じゃあ事故物件的な?」

「はい……。後から出てきた幽霊の事故物件ってかんじですよ私は……はい……」

「事故物件かー。ても俺に包丁もたせて野草を切らせてる沙耶ちゃん。強いね」
「慣れですよ……ただの」

(いつか、殺されちゃいそーな、娘だこと。当矢沙耶)

(だってしーさんがほんきで私を殺そう? と? してきたら? 私、逃げられる気しない、なんでか。なんでだ)



END.

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海老かに湯
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