Angkor Wat, Cambodia 2003
あちこち旅をしていると、信じられないようなことがたまに起こる。
東南アジア有数の観光地・アンコールワットには、嘘か本当か、いろいろ不思議な力があるらしい。磁力みたいなものが強すぎて、上空は飛んではいけないとかなんとか。かく言う自分も10回くらい行っている。
初めての時だったと思う。もうすっかり誰もいなくなった塔の中央で一人、落ち行く夕日を眺めていた。すると、背後に賑やかな音が聞こえたので振り返ると、次から次に人が現れては舞っていた。あまりの出来事に舞い上がり、僕も小躍りしながら夢中でシャッターを押した。
帰国後急いでフィルムを現像。そこに写っていたのは、夕日を浴びて印影が濃くなった壁のレリーフだった。