友達の誕生日

しばらく会っていない友人の誕生日の朝。
思いきってLINEでメッセージを送ってみた。
去年は気づいていたけどお祝いの言葉を送らなくて、ずっとそのことが気になっていたから今年は送った。

2行のメッセージとスタンプ。
意外にもすぐに返事が来た。
仕事は遅番かな？
それとも転職した？
そんな事すら知らない間柄になるなんて、数年前までは思いもしなかった。
だって私たちは1番の親友だったから。
なんでも話せる1番信頼していた、15歳からのともだち。
どうしてこんなにドライな関係になってしまったのか...。

あの時突き放さなければ、きっと今でも変わらず仲が良かっただろう。
でもどうしても彼女の気持ちがわからなかった。
というか、彼女の選択がすごく無責任で自分勝手に思えて幻滅したのだと思う。
今まで何度も相談を受けて親身になって答えてきた。
ずっと同じところをぐるぐるして、結局何も変わらず過ごしていた。
それがある事で一瞬で動き、私の助言など意味がなかったのかと失望してしまった。
それからは厳しいことを言う私ではなく、自分に優しい他の友人に相談していたようだ。

気づいた時には彼女は苗字も住んでいる場所もかわっていた。
報告はなかった。
もちろん知らなかったのでお祝いもしていない。
彼女と私は確かに親友だったけど、今は親友と呼べるだろうか？
あの時突き放した事を後悔しても、「親友」の彼女はもういない。

誕生日おめでとう
ケーキ食べながら最近のおもしろかった事聞かせてよ。
少しずつ時間を取り戻したいな。
またはずかしそうに笑うあの顔見せてくれたらいいな。