今年買った本
この記事はエンジニアカフェ Advent Calendar 2020の4日目の記事です。
今日は今年買ってよかった本を技術書を中心に書き残しておこうと思います。
はじめて学ぶバイナリ解析
CTF系の初心者向け書籍です。僕は電子版を購入しました。
今年はエンジニアカフェ1周年の企画でもCTFのサーバーを公開されてて早速活かせて楽しかったです。
最近はConoHaでも簡単にISUCON鯖たてられたりeBPFなんかも熱くなってるので、来年はパフォーマンスチューニング/セキュリティ系コンペも楽しんでいけたらと思います。
アセンブラの知識が身につくとゲームの解析とかしたくなっちゃうやばいやばい...
りあクト![i.言語・環境編]
その名の通りフロントエンドエンジンであるReactを対話形式で学ぶ本で、これのおかげでフレームワークや言語の歴史・設計思想に興味を持ちました。
Vueとはまた違った観点でのSPAが必要とされた背景があるのねふんふんみたいな感じで読み進めました。
ちなみに三部作です。
やさしいGo言語入門
初めての人向けのGoのお気持ちを知るための本で、Webで使うGoにつなげて行くための下地も書いてあります。個人的にはshinyを使ってデスクトップで使えるアプリを作成する部分が含まれているのがgoodだと思います。
良くも(悪くも?)大学の講義用の教科書のような雰囲気で結構ライトです。
メルカリが公開してくれてるプログラミング言語Go完全入門とかの前段階なんかにいいかも(あれはあれで初学者から学べるように配慮されていますが。)
ツイッターの空間分析
だいたいGIS、地図、空間解析のコーナーにあります。具体的なAPIの使い方、データサイエンスの実践というよりは、いろんな人の研究を紹介しているタイプの本です。
あっ...今更になって卒論発表の際に同期の人がツイッターの位置情報解析で卒研進めてて、なんで最適化を全く行ってなかったのかがめちゃくちゃモヤモヤしてきたァ...
計算論的神経科学
現Jaistの田中宏和先生が書かれた本です。最近はあらゆるところで声高に叫ばれるようになったAIではありますが、実際の脳はどのように情報を処理しているか(神経科学)を計算論の側面から解説されています。
おなじみカルマンフィルタなんかも出てきます。
運動モデルに始まり制御、空間の認知などなど、どの周辺分野から入ってきたひとにも興味を想起させやすい構成になっていると思います。
この分野ではありそうでなかった入門書なのでとても貴重だと思います(お高いですが...)
というか生理学系や神経科学系、行動学系の本は一般向け書籍が少なすぎてマジで誰にでも学問の門戸を開くつもりがあんまりなさそう...。
テキスト・画像・音声データ分析
データサイエンス入門シリーズの一冊です。Pythonを使ったデータ分析について学びます。Mecabを使った形態素解析や画像処理における特徴点の抽出などを初学者に向けて説明されています。音響モデルを扱ってる本は結構レアなような気がします。今や機械学習に関する分析はGCPやAzureにヒョイと投げればできてしまいますが、裏側でどんなことが行われているかに目を向けるとものづくりの楽しさが倍増しますね。
生命はデジタルでできている
BLUE BACKSシリーズの一冊で、分子生物よりの話が簡潔にまとまっています。一見乱雑でパターン化できない動きを見せる生命もゲノム・タンパク質情報のレベルになるとかなりデジタルに分解できるよという趣旨の本です。
(そもそも定量化しにくいもののパターン性を見つけるのが生物学の共通する一つの醍醐味であるような気もしますが。)
最近だとタンパク質の立体構造予測コンペであるCASP 14 (2020)でAlpha Fold2がハンパじゃない性能を見せつけ、こちらも目が離せません。
気になる方は創薬分野とAIなんかで追っかけてみるといいかもしれません。
個人Webサービスシステム構成事典
完全オンライン開催であった技術書典9で購入した書籍で、Web初心者として、どんなところにデプロイすべきなのか、それぞれのフレームワークではどういう遊び方ができるのかが動いているサービスからざっと学べて素晴らしいかったです。
なんと電子版は0円!!ありがたい...!
どこかに各企業が提供しているサービスの技術スタックまとめgistがあった気がしますが忘れてしまったのでご存知の方、教えてください。
そのほかWebで使えるmrubyシステムプログラミング入門や、コンテナ型仮想化概論を読み進めていますが、まだ一周もしてないのでまた今度追記しておきます。
前者はLinuxに、後者はUNIX全般に触れてる内容なのできになる人はぜひお買い求めください。(ジュンク堂福岡さんにも売ってます)
メモリを意識した文字列処理の強力さに酔いしれましょう!
ではでは。