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西日本乗り放題旅行記2021

JR西日本が提供していたJR西日本どこでもきっぷの利用レポートです。(販売終了後なのでページが削除されている模様)

->PDFがある

これは2020年度にも発売され、2人以上の同一旅程でのみ使える設定だったきっぷの強化版ともいえるきっぷで、2021年秋発売分は22000円(税込み)でJR西日本管轄のすべての路線を乗降車自由で利用できます。

春先に販売を予定されていたものの、感染者数の増加で販売が見送られ、感染者数が0を数えるような段階で満を持して発売されました。

このきっぷは九州から行こうと思えば新潟県内にまで足を運べるきっぷで、フットワークが軽いうちに利用してみたくなり購入してみました。

福岡県内から新幹線を使って新大阪までの往復をするだけでも5000円ほど安くなるこのきっぷですが、
使い方の戦略としては、新幹線や特急を使ってとにかく長距離の移動を繰り返すのがオーソドックスなものとして、
やはり途中下車が許されるのが何より魅力的です。
寄り道をしながら津々浦々、という旅程が組みやすいと言えます。

他の旅行慣れしている人の使い方を見ていると、新幹線の範囲から外れて、京都から新山口まで言った後にスーパーおきで出雲に行く、みたいな使い方されててやっぱり本州から使うのは有利だな〜と思うなどしました。

九州からの出発の場合、金沢まで行ってとんぼ返りするような使い方が一番距離数を稼げるのでオトクではありますが、
九州に居を構えていると北陸から都内への移動も体験してみたかったので、
3日間で上越妙高までむかい、その後は普通の料金を支払って東京から九州に戻るプランを立ててみました。

旅のしおり

今回の旅はコロナ禍においてインターネットで知り合った人々の足跡をめぐる目的もあり、予めSNSで自身の旅程表(旅行のしおり)をNotionを使ってウェブページとして公開しておきました。
お茶の予定が埋まったら都度アップデートかけられるので体験はよかったです。

一日目

前日まで仕事だったので昼前まで自宅でうだうだしていて、その時点でかなりもったいないロスではあったのですが焦らず15時ごろに博多駅から出発。

ギリギリまだ夕暮れの時間帯に時間帯に岡山に到着し、すぐさまみどりの窓口へ。
事前に児島駅までは乗り放題区間であることを確認していたので、乗り放題きっぷである旨を説明したところ、児島-高松区間を支払うだけで乗れるとのことだったので購入。

過去岡山にプログラミングを習いに来た際に、他の参加者の方が香川からいらっしゃってたな〜と思いながら乗車。


快速マリンライナーは通勤通学で使っておられる方がおられて、自分の旅程は誰かの日常の上でなりたっていることに旅情を感じました。

高松駅からは他の四国の県庁所在地への特急が出ており、四国も大きな土地なんだなと実感させらる。二階部分のスタバが品川駅のようだ。


アーケードを進み宿のWebase高松に到着。

ハッカソンにも使えそうなラウンジで大変よかった。

Webase高松は団体者向けの部屋や、ビジネスホテル様の部屋も提供していて街の観光パターンをよく捉えてると思った。
高松駅前の様子。港の周辺が栄えてるという街の構造をあまりみたことなく興奮した。高松の人々からすれば高松駅前で十分栄えているが、さらに大きい岡山にも遊びに行ける、というのはかなり大きなアドバンテージであるよう思う。


福岡にあるWebaseの店舗から、Webaseはホステルのような利用形態だと思っていたのですが、香川は家族連れやビジネス利用のゆったりしたお部屋も用意してありシングルのお部屋を選択。

荷物を置いて夜のアーケードをウロウロ、美術館などの通りを見ましたが、結局ご当地のご飯やさんまでめぐる気力がなくチェーンのうどんやに着弾。

就寝前に次日の宿をとり就寝。


サービスでお茶漬けが出てきた。出汁のいい香りがする。

二日目


チェックアウト直前までホテルでゆっくりして朝食ビュッフェへ。

そりゃもううどんが食べ放題である。

各地のラウンドワンをめぐる性癖があるのでスーツケースを引いてラウワンへ。
流石に歩く距離ではなかったけど...高松駅まではことでんに乗れたしまあOKかな〜。

ラウンドワン高松は中心市街地の外れに位置しておりいわゆる郊外型の施設だ。西日本だと佐賀や姫路、博多の半道橋の店舗と同様、駐車場が広い。
船で高松に上陸する手段もあり、「君はいま、四国の一歩を踏み出した!」みたいなエモい気分になれそう。瀬戸内海は日本海と違って凪いでいて物流が発達したのが必然性を垣間見ることができる。


岡山に戻って2年前に乗りそこねたレンタルサイクル(ももチャリ)に搭乗!

課金システムがわからず余分に課金してしまいましたが、またいつか遊びに来るやろ(適当)

Felica端末で登録できるタイプのレンタサイクルの中でもかなり先発のもので年季が入っているもののメンテナンス頻度はかなり高そう。決済系がどう実装されているかを考えながら乗った。


岡山城は改築中で閉館とのことでしたので、それも含めて僕っぽい無計画旅で良かったです。

基本的に平野部の都市はどこでもレンタルサイクルの適応度が高いとは思っているのですが、岡山市中心部は、自転車走行を念頭に置いた車線設計がちょこちょこみられて通勤時の安全も高そうでした。
福岡市も頑張ってくれ〜〜!

路面電車とももちゃり。
ちなみに荷物は駅のヤマト運輸が運営している荷物預かりサービスに預けた。

しかし乗り入れ本数が多い駅は栄えていて、
岡山の人たちが自嘲として「大都会」なんておっしゃるんですが、ホンモンの都会でしたね。

駅の東側を中心に地下街が広がっていて、駅の東西への交通はそれなりに担保されている。
例にもれず駅の「表玄関」と「裏玄関」の性格が違って面白かった。

本当はそのまま倉敷の中心部などへも足を運びたかったんですが、おそらく岡山はまた来るのでそのときに...

途中神戸か梅田付近をぶらぶらしようかな〜と思いつつ、結局JRから外に出ず京都に。

岡山駅から京都駅への道のりでは、新大阪で一度降りて新快速に乗り換えた。
(管轄がJR東海のため)
ただ、新大阪-京都間では新幹線にのって課金するメリットは小さくはない。

時間が開いたのでFabCafe京都に立ち寄り。

コンクリ打ちっぱなしの無骨さが「工場(こうば)」といった趣き。
またイベント企画して使わせてもらおう。
この手のfabは京都市内に他にも店舗があったような…?
京都タワーがまっすぐ見える。駐車場も駐輪場もあって素敵。


夕食は三条のおざぶで胃の中をアルコール消毒。

またしてもWebaseに泊まりましたが、基本的にホステルタイプのお部屋だけで、今は感染症対策でたまたま1人で貸し切りで使えてよかったです。

こちらの店舗は若者のカップルや一人旅向けであり、ラウンジには深夜まで人が居た。
カフェの設備がそこまでリッチではないのでビュッフェなどはない。
お風呂やトイレも共同のみである。


三日目

ちいさいころに連れてきてもらったらしいが、物心ついて以来初めて瀬田川を越えた。

滋賀の知り合いが呼んでくれたので一路草津宿へ。
コメダでDockerについてあーだこーだいいつつウロウロ。

京都に昼過ぎに戻ってサンダーバードで移動しました。

今回の旅程で一番長く感じた。
敦賀にはすでに北陸新幹線の延伸の架線が引かれており、この長旅が刷新される日も近そう。

金沢に着いた時点ですでに暗く、宿のある新潟まではこの地点で道半ば...
しばし休憩したあとまた来るぞと意気込んで「はくたか」に乗り込みました。

あまりにインパクトの強い駅前。

こんな雑に福井金沢富山の3県を消費して良かったのかと悩んだものの多分また来ます。

海沿いに人口集中地域が集まっているので、定期的に街の明かりが見えていた。
ここを1時間で結ぶ新幹線はすごい。

糸魚川で「ここがフォッサマグナね!」、上越妙高で「ここが妙高と上越の市境ね!」と指差し確認して就寝。

四日目以降

改めて上越妙高-東京間の当日券を購入。
新潟-長野-群馬-埼玉-東京の都市間が10000円とかで移動できていいんですか...?

国家事業を感じる。
平野部とは打って変わって上田〜軽井沢ではすでに紅葉が深く色づいていた。

旅の行程はGPSログを取得しながら移動していましたが、地形図的にかなり効率よく作ってあり、金沢-東京間をこの時間でつなぐ技術に大変感動しました。
西日本にとどまっているだけでは北陸新幹線に寄って北陸と関東あるいはこれからつながる関西との距離が縮まることの恩恵はなかなかわからなかったと思います。

余談ですが、自身の祖父は上越/北陸新幹線のトンネル建設現場で働いていて、旅行話を祖父に話したところ、建築当時の話が伺えてよかったです。

標高が高い地域では秋も深まっていて、軽井沢が別荘地として人気が高い理由もわかりました。

東京についてからはワンダーパーラーに連れて行ってもらうために池袋に移動。

可愛い上においしい。
財布の中に1000円しかなかったのでサーブを待ちつつコンビニのATMでお金を降ろしてきた。
池袋、ヨドバシがない以外は完璧な街。。。

ちょっと店の閉店が多くて寂しくなってたけど…


長距離の座り移動でケツがベロンベロンに剥けて、ヤマダ電機の地下のトイレのウォシュレットで「イィーーーーーーーーーーーーーーーー」って悲鳴を上げるなど。




その後の日程では合間合間に仕事やお勉強しつつ、紅茶屋さんに連れていってもらったり、中華屋さんに付き合ってもらったり...

およそ2年ぶりの東京でしたがインターネット越しに親睦を深めたみなさんの元気な様子を伺えました。

スタバの特別な店舗は地方都市にはなく…
噂になってた立体ディスプレイ


教訓

日の入りの時刻

西日本の人間からすれば東に行けば行くほど日が暮れる時間が早くなります。
福岡は11月の前半の日の入りは17:25くらいですが東京では同じ時期16:45と40分近く違います。
これは意識しておいて、日が落ちてからの移動や捜しものは大変なのでしないぞとこころに決めていました。

とはいえ朝早く動けない人間にとってはなかなかキツいものが...。

持っておいたほうが良かったもの

■ワクチンの接種証明
目下感染症対策下にあり、例にもれず接種を済ませての移動でした。
旅行中求められることはなく、厚生労働省のサイトでも飛行機などでも国内線なら提出や携帯は不要であると書いてありましたが、一部の施設では割引などもあり、万が一に備えて保険証よろしくコピーがあれば医療従事者の方や対応をされる方の手間を減らせるかもしれないですね。

■ワイヤレスイヤホン
他の旅行者の方などの話し声が聞こえるのは結構気になったかも。
旅行後にすぐにノイズキャンセリング機能付きのイヤホンを買いましたがかなりいい感じ。
耐久性が気になる場合はBluetooth対応のレシーバーも安価で高機能みたいです。

■充電器
自分の使っているMacbookは61Wが標準の充電器の出力なので、65Wまで急速充電できるHidiscの廉価なアダプターを購入して持ち歩きましたが、残念ながら出力が安定しなかったのと、
やはりスマートフォンも同時に充電できたほうが便利ですので、旅行後にこちらの機種を買い直しました。今の所安定してPC/スマートフォン同時に充電できていい感じ。
(Hidiscのアダプターについてはスパークや強いノイズがみられたので返品交換してもらいました。)

2口以上のタップ、延長ケーブルを併用すると近くの座席の人と電源をシェアできて良さそうですね。

■座布団
都内に到着後池袋をガニ股でさまよい、ケツのケアは大切だと思います。
ワセリンも便利かも。

■スマホ用の固定具
どうあがいてもレンタサイクルをつかうので、注意が散らないほうが初めて行く場所の通行では安全そう。アタッチメントを取り替えると傘ホルダーになるタイプがあれば移動時の体験はかなりよくなりそう。

■その他
M1のMacbookAirは凄まじい電池持ちで、現在使っているMacbookProが2時間程度しかコーディングしながらの作業に耐えてくれないので、旅行用のPCやPCを充電できる出力のモバイルアダプターがあってもいいかもな〜、などと贅沢なことを考えていました。

あと今回は財布の中に112円しか入っていない状態で旅立ったのですが、流石にそれはキャッシュレス化を過信しすぎていて早々にお金を下ろす羽目になったので現金は財布に入れておくべきでした。

乗れば乗るほどお得なのですが、その分観光する時間はなくなるので、滞在時間と移動時間は本質的にトレードオフではあります。

基本的に乗り放題きっぷの強みを活かすならば、、途中下車を楽しむ、みたいな使い方が平和でいいかも知れませんね。

追伸:

JR西日本からは今冬(2022年初頭)マイナーチェンジ版の「中国エリアどこでもきっぷ」が発売され、
7000円で特急や新幹線が乗り放題、と期待されていましたが、
旅行会社から指定されるお宿が6500円~と選択肢が少なく、
実質13000円かかる旅行なのでそこまでオトクじゃないんですね。

残念ながら貧乏な若者応援じゃない...

また別のきっぷに期待しましょうね。

ちなみになかなか機会がないので東京駅からは新幹線で帰福しました。
当日券を買い求めたところ普通に飛行機のほうが安く1/4くらいの時間で九州に戻れたっぽくて笑っちゃいました。交通網の整備を享受できて幸せです。
ほぼ初めて東海道沿線を地上で観測しましたが、雄大な富士山もみられたり、鉄道網はかなり考えて作ってあるんだな...と認識しました。
交通費だけで5万円超えてしまったのは失敗だったかもしれないですね。得がたい経験は得られたけれど。

今回の忘れ物

■レシート入れ

キャッシュレスでクレジットカードの明細でも確認できるけど、手元のほうが早く概算できるので次回はもっていきましょう。

終わり。



(追記)注釈を入れそびれていますが、地図画像の引用元はすべてgoogle mapのリソースを利用しています (この使い方は正確には不味かった気がするので代替案を検討する)

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