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切ない、しゃぼん玉
こんばんは。 ファゴット奏者の蛯澤亮です。楽器を吹いたり、youtubeやnoteで情報を共有したり、コンサートの企画運営をしています。一緒に人生を楽しんでいきましょう♫
先日、童謡のCD発売開始を告知しました。
その中にメイン曲として入っている「しゃぼん玉」の『ファゴットと管弦楽版』をえびチャンネルにアップしました。
イメージが180度違うしゃぼん玉
YouTubeで初めてお聴きになった方はしゃぼん玉のイメージと違う雰囲気に驚かれたと思います。とても悲しく、切ない曲想に仕上がっています。
「切ないしゃぼん玉を書いていい?」
やまとうたプロジェクトを始めるときに佐藤が言った一言。深く考えずに了解しました。まずはやってみて、と。
そこからできてきたのは、本当に切ない編曲。しゃぼん玉のメロディは同じなのに全くイメージの異なる作品に仕上がっていました。
私はそれを演奏するときにトークをしなければならないので、まずはしゃぼん玉について調べてみました。するとこのしゃぼん玉を書いたとき、作詞した野口雨情は生後8日後に娘さんを亡くしたすぐ後だったことがわかりました。
しゃぼん玉とんだ
屋根までとんだ
屋根までとんで
こわれて消えた
しゃぼん玉きえた
飛ばずに消えた
うまれてすぐに
こわれて消えた
風風(かぜかぜ)吹くな
しゃぼん玉とばそ
この2番の歌詞は子供の頃から不思議だなと思っていました。「生まれてすぐに」という歌詞が急に現実に戻されるような感覚でした。
そこで、一つの解釈として、野口雨情が生後間も無く亡くなってしまった娘さんとしゃぼん玉を重ねて見ていたのではないか、と考えました。
そして、そう考えれば考えるほど、この曲想が素直に心に入ってきました。
また、これを話した後で演奏するとお客様も新しい気持ちですっと曲が入ってくるとも言われ、この曲のキャラクターが出来上がりました。
そんな気持ちでもう一度ファゴット版もお聴きいただけたら幸いです。
そして、CDでは最初に作られた歌、ファゴット、ピアノのトリオ版で収録されています。ぜひお聴きください♬
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