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ファゴットの呼び方(バスーン?バソン?)

ファゴットは珍しく、名前が三つもあります。日本語ではっきりと統一されていません。

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一番一般的な呼び方はファゴット。語源のラテン語(薪束と言う意味)、イタリア語、ドイツ語などで呼ばれています。

二番目はバスーン。これは英語の呼び方です。かつて、アメリカ留学から帰国した奏者たちは「私はファゴット奏者じゃない、バスーン奏者だ」と頑なに言い直していた人もいたそうです。そんなこともあってか未だに併記されることも多いです。

三番目はバソン。これはフランス語です。フランスでは世界的に使われているのとは違うシステムの楽器があり(楽器の仕組みが違う)、日本ではバソンと言うと「フランス式ファゴット」のことを指すことが一般的です。

呼び方だけでこんな説明をしなければいけない面倒な楽器です。それだけマイナーなのです。未だに「日本ファゴット(バスーン)協会」と併記しています。こんなことしてるからずっとマイナーなんじゃないかな?

と言うことで私の記事ではファゴット表記で統一します。

ちなみに日本ファゴット(バスーン)協会は私も含め、ファゴット奏者でも入っていない人が多いです。それだけ知名度ないし、役割も担っていないのがあるのでしょうが、やはり、協会が「日本語名はファゴットで統一」と表明し、協会名も「日本ファゴット協会」にしてしまえばこんな認識しづらい問題も解決すると思います。今やほとんどの人がファゴットという名前で認識しているのですから。そこで楽器店も全てファゴット表記で統一。これで日本での呼称はファゴットに統一されます。意地を張る人だけバスーンと呼べば良いのです。

外国人を話すときに自分の楽器名が言えない」とか言う人もいるかも知れませんが、英語を勉強したときにBassoonという単語を知れば良いだけなのです。実はバイオリンやビオラ、トロンボーンなど、各国語によって楽器の名称は様々です。ただ、他の楽器は英語を採用しているのに、ファゴットだけ違うのは変だと言われれば確かにそうなのです。何故なのでしょう?昔の日本人は「ファゴット」という響きの方が好きだったのでしょうか?

ただ、楽器を知らない人に「ファゴット」と言っても大抵の人は「ファボット」のように聞き間違えます。その点、バスーンの方がわかりやすくて日本人にとって良いかも知れません。

ならばバスーンに統一して、「日本バスーン協会」、楽器店もバスーンで統一すれば良いのではないでしょうか。

呼び方が二つもある楽器はいつまでもマイナーなままだと思います。私はオーストリアにいたこともあるので「ファゴット」が自分の中にも定着していますが、この記事を書いていて、「バスーン」の方が日本人としてはわかりやすく、耳に入ってきやすい、覚えられやすいのではないかと思ってきました。

皆様は「ファゴット」と「バスーン」の呼び名、どちらが良いと思いますか?

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蛯澤亮
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