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「摩的・アンチテーゼ」のコミュ考察:アイドルマスターシャイニーカラーズ
前書き
本記事では、アイドルマスターシャイニーカラーズのP-SSR「摩的・アンチテーゼ」のコミュについて考察していく。しかし、考察といってもただの怪文書なので、そこまで論理性だったり根拠のある文章ではない。だって自分教養ないし…。そんな文章でもよろしければ、どうかお読みになっていただきたい。この記事が読者の皆様の参考になれば幸いだ。W.I.N.G.やその他諸々のコミュ、信頼度ボイスのネタバレがあるため注意していただきたい。
イントロダクション
カードのコミュ考察に入る前に、まず摩美々本人について軽く紹介しよう。
名前は「田中摩美々」、5人組ユニットのアンティーカに所属している高校生アイドルだ。パンクファッションを好み、髪も紫に染めている自称「悪い子」。趣味からも伺える、如何にもやばそうな子だが…実はとても可愛い。
可愛くない?あんな恰好してた子が髪下ろしてさぁ…正統派の制服を着てさらにべーするとか卑怯すぎる。このゲーム内で最高に可愛いカードの1枚だと思う。
もうダメ、リップが普段の紫から赤だし控えめに手振ってくれるの最高に可愛いしこの衣装普通にオシャレだし傘も素敵だし肩出し色気あるし天才でしょ摩美々。
気を取り直して、次項から摩的アンチテーゼのコミュについて1つずつ解説していく。適宜WINGなどのシナリオコミュや信頼度ボイス、ソロ曲の考察も交えていくつもりだ。
君とパラレル
「パラレル」とは、主に平行を意味する言葉だ。語源は"parallel"の"para"が「並んで、そばに」で、"allel"が「互いに」という意味から来てるそうだ。
このコミュでは、プロデューサーが摩美々に様々な2択を選択させている。お菓子から打ち上げのお店、雑誌掲載といった具合だ。その問いかけに対し、摩美々は躊躇いなく即答していく。
摩美々はチョコ味が好きなんだな…。プライベートなことはともかく、仕事に関してはもう少し考えてから返答してもいいんじゃないかとプロデューサーは思うが、摩美々曰く彼女なりにも色々あるらしい。
やはり仕事に関してはちゃんと考えてほしいというプロデューサーと、テキトーにやっていきたい摩美々の平行線…まさにパラレルといった具合だ。また、選択肢から彼女の考えが見えるが中々に矛盾しまくっている。
摩美々らしくテキトーにちゃんと考えて直感で決めたのかもしれない、そういう感覚分かるよ…。なんと、これら全部プロデューサーに反抗するような答えばっか出しているので、まさにあまのじゃくといえる。この点でも「君とパラレル」という、摩美々とプロデューサーの決して交わらない平行線が見えてくるだろう。ちなみに彼女のあまのじゃくはWINGシーズン2コミュからも伺える。
プロデューサーが仕事やレッスンのことで褒めたところ、逆にそれで摩美々はやる気を失ってしまう。摩美々は褒められることが苦手で、このこともWINGの敗退コミュで述べられている。これ以上説明すると長くなりすぎるため後述する、多分。
イナーシア
聞きなれない言葉の「イナーシア」だが、調べるに"inertia"で慣性や惰性という意味である。語源もネットの情報頼りで調べていくと、ラテン語の"in"(無い)と"ars"(技巧)から来てるそうだ。とりあえず語源を書いているが、意味あるのかこれ?
『私のなりたいもの』という雑誌のアンケートに、摩美々は以下のような答えを書いた。
種類は問わないならエリマキトカゲにでもなってもらおうかな?セロハンテープはもう生き物ですらないし、ジャスティスナントカって果穂に怒られるぞ。ともかく、第1希望以外あまりにもやる気がなさすぎる回答ではないだろうか。プロデューサーはこの機会に摩美々の眠った可能性を見つけられると考えているが、摩美々は乗り気でない。
しかも摩美々は珍しく、「自分じゃない、ものには───」とかなりの嫌悪感を表している。己がアイデンティティーをかなり重視していると言えないだろうか?これは摩美々のソロ曲、「誰ソ彼アイデンティティー」にも繋がってくる。
これも摩美々の幼少期の環境を伺わせる貴重なセリフだろう…こんないい子がここまで拗らせるなんて同情してしまう。彼女はそんなこと望まないだろうけど。ちなみに、これと同じことを信頼度2ボイスでも述べられている。
「足りないものも、できないこともなかったはず」という、今までの生活が充実しているようでいかに空虚だったかを物語ってはいないだろうか。
プロデューサーがジャスティスⅤの衣装を検討しようとすると、流石にそれは恥ずかしいらしく出し直そうとしてくれる。最初からちゃんと書けばいいのにとは思うけど、摩美々は絶対そんなことしないし、そういうところがよいのだ。
プロデューサーが代わりに考えようとするもすぐに答えが出ず、摩美々にからかわれている様子。最後に嬉しそうに「ふふー」というのが大変可愛らしい。摩美々のイナーシア(惰性)に対してプロデューサーの積極性、真逆のような存在のコンビである。
イナーシアを「慣性」という意味でとらえた場合、摩美々は慣性の法則で一定に動き続ける物体と形容することができると筆者は考えている。自分で自分を動かすことは苦手そうだが、プロデューサーというエンジンがあることで摩美々は動いてくれるのではないか。
mmm
mmmとは?摩美々だろう。決してメイクブランドや溶液、統計処理のことではない。摩美々はプロマイド283枚全てに「ま・み・み」のサインを書き、締め切り前にプロデューサーへ提出しようとする。
「どんな顔、するかなぁ」ってずるいでしょ…驚く顔が見たいんだろうな。いつもサボったりいたずらして驚かそうとする摩美々が、こういったいい事でやるようになったのは非常に感慨深い。プロマイドを完成させたのち、摩美々は眠ったふりをしてたり本当に寝てたりする。
プロデューサーが寝たふりに騙されると当然喜ぶ摩美々と、寝起きに素直に褒められて照れくさくなる摩美々、どちらも大変可愛らしく素晴らしい。摩美々は頑張る姿をあまり人の見せたがらないが、気怠そうにしつつも努力するので根は本当にいい子なんだと思う。褒められるのが嫌いな摩美々が照れれるということは、かなりの信頼関係であると言えないだろうか…?ちなみにそのことについては、WINGコミュの「たぶん大切だから」でも述べられている。
微・妙・ジェネレーション
ついに摩美々の制服姿を拝める最高のコミュだ。早く本編を見たいが、いつも通りまずコミュ名について考察していく。「微・妙・ジェネレーション」は微妙とジェネレーションからなっているのだが、中黒点で区切られている。わざわざそうしているのだから、何かしらの意味があると考えられる。筆者が考えられた唯一の仮説は、摩美々がサインを書くときに「ま・み・み」と呟くため、それと同じ表記にしたのではというものだ。正直に言うと、それ以外考えられなかった。一単語の意味ずつ分けて考えてもあまり意味がなさそうでなんとも…自分の無知を恥じるばかりである。
では本編へ入っていこう。制服を着て撮影を行う摩美々、既に可愛い。
摩美々は以前のアンケートの回答を修正し、プロデューサーに再提出する。挑発しつつも、なんだかんだ言うことを聞いて行動してくれる摩美々は本当に良い子だ…。摩美々と接するには、こちらが彼女のことを真に考え情熱を見せてあげる必要があると筆者は考えている。そうすれば摩美々はこちらの情熱につられ、しょうがなさそうに付いてきてくれるはずだ。
最高…お前が一番可愛いよ摩美々…プロデューサーや283プロの皆にだけこういう表情見せるから本当にずるいんだよな…もう摩美々Pになるしかない。
気を取り直し、引き続きコミュ考察をしていく。
この反応を見ると、撮影用の衣装とはいえ摩美々は制服を嫌っている可能性があると考えられる。そうと仮定したとき、ではなぜ摩美々は制服を嫌っているのだろうか?
まず摩美々のデフォルト衣装を見てみよう。
可愛いね。恐らく摩美々の学校の制服を着崩したりアイテムを追加したりなど、彼女なりのアレンジを多く加えているのが分かる。普通に着るだけではどの学生も同じ格好になってしまい、個性が出ない。なんとか自分だけの個性を出そうとしてこのスタイルに落ち着いたのかもしれない。服装の個性については、摩美々のソロ曲でも述べられている。「取り繕う流行りの服も 紛れれば孤独と一緒」という節が、まさにそれを表していないだろうか。ここでは流行りの服とあるが、制服と置き換えても同じことが言えるだろう。
ポラロイド写真を撮影する摩美々、とても可愛らしい。
制服を褒められて一時は喜ぶ摩美々だったが、プロデューサーが失言をしてしまう。摩美々は何でも着こなすポテンシャルを持ってはいるが、だからといって制服も似合うのは本人として全く嬉しくないはずである。似合っていることを当たり前にせず、好きでない「制服」ですら着こなすという彼女の努力をもっと褒めてやれば彼女も喜ぶのではないだろうか。それを当たり前にしてしまったら、誰も見向きをしなくなってしまうからだ。
ちなみに、『ま み み』というサインをプロデューサーは大事なものだと言っている。では摩美々はどう思っているのだろうか?信頼度8ボイスではこのように言っている。
「私がここにいるって証ですー」とのこと。なので、サインは彼女からしてもかなり大事なものではないだろうか?これもソロ曲とがっつり関係してくるの非常に考えられていて素晴らしい…ぜひ読者の皆様もソロ曲をちゃんと聞いていただきたい。筆者も摩美々から手とかにサインされたい。
今回の仕事の目的は、摩美々の眠っている可能性を見出すことであった。パンクファッションの代名詞ともいえる摩美々がこういった清楚な服装でも着こなせるというポテンシャル、アンケート回答などの仕事を言われればちゃんとこなせる要領のよさなど、彼女の能力の高さが垣間見えたコミュであった。そして、「物ごとの価値は斜めから測るべし」という彼女の名言。昔のことで少し記憶が曖昧だが、確かカラフルフェザーズ・ルーナのリリイベで声優の菅沼千沙さんがそのことについて言及していた気がする。ソロ曲の歌詞に、「斜めに引いたライン」とある。これが摩美々の前髪のことを指していて、さらに摩美々の”斜に構えた感じ”をも表現しているとコメントしていた。彼女の座右の銘がこれなのは間違いないだろう。
イナーシア(Reprise)
最後のコミュ、TRUE ENDだ。前書きにも書いたが、ネタバレにご注意いただきたい。お約束通り、コミュ名から見ていこう。イナーシアは2つ目のコミュと同じく「惰性」という意味があり、そこに”Reprise"が追加された。"reprise"とは音楽用語らしく、繰り返しのフレーズのことを言うらしい。フランス語では「反復」や「再開」を意味するそう。気になる点としては、なぜイナーシア(Reprise)と表記したのかだ。
"inertia"と"reprise"に関係があるか調べてみたが筆者では関連性が見られなかった。自らの能のなさを恥じるしかない…どなたか分かる方いらっしゃればご教示いただきたい。一応音楽で関連がありそうなのを見つけたが…微妙すぎて何とも言えない。なので、惰性(繰り返し)という意味ではと考えた。ではコミュを見ていこう。
ファッションを買うために街へとでかけた摩美々であったが、あまり気が乗らず見て回るだけで済ませようとした。そうしていると、偶然にもプロデューサーと見つけたが、オフの日まで話しかけるのも億劫であった。プロデューサーはいつも通り元気で暑苦しく、摩美々を発見しては好きな店について聞きまくる。
ここは摩美々と初めて出会って、アイドルとしてスカウトしたあの街である。摩美々を知るには、好きなものや大事なものを知るのが一番の近道だろうと、プロデューサーは彼女がいた街を散策する。慣れない街のせいで立ち往生してるけど…。「忘れちゃいましたねー」と摩美々は言ってるが、絶対覚えているだろう。表情を見ればわかるが、にやつきながら目を逸らしている。
気怠そうな摩美々だったが、プロデューサーが自分のためにここまで来たことを知ると、とても機嫌よさそうになる。可愛い…摩美々にはプロデューサーという暑苦しいエンジンのようなものが必要なのかもしれない。
ふふっ…摩美々可愛いじゃん。
"reprise"は「反復」といった意味だったが、このTRUE ENDは、最初に摩美々と会った状況を”反復している”といえないだろうか。
最初は夜の街を彷徨っていた摩美々をプロデューサーが見つけ、アイドルの世界へと引き入れた。今回はプロデューサーが街で立ち往生し、摩美々が見つけ彼女の世界へと引き入れられる。そんな関係性が筆者はとても好きなのだ。
まとめ
最後にこのカード名について考察していく。「摩的アンチテーゼ」とあるが、まず「摩的」と「アンチテーゼ」で分けられる。「摩的」は摩美々的という意味でいいだろう。アンチテーゼは耳にした方も多いだろう、「反対理論」という意味だ。筆者は哲学に詳しくないため誤っているかもしれないが、とある命題(テーゼ)に反対理論(アンチテーゼ)を合わせてより良い理論を得ることを止揚(アウフヘーベン)という。
今まで摩美々はパンクファッションの雑誌掲載を主にやってきたと考えられるが、今回の仕事によって「清楚で大人しい可憐な少女」も演じられるという新たなポテンシャルを見せた。摩美々の服装は彼女のアイデンティティーとも言えるもので、過去のイメージから一新するのは容易ではなかったはずだ。それでも摩美々はプロデューサーからの説得もあって、あの仕事を通して新しい自分を見つけることができたのかもしれない。でもそれは過去の自分をただ否定するものではなく、「悪い子」と「いい子」の摩美々の両方を兼ね備えた最強の摩美々になれたのだ。
制服摩美々めちゃくちゃ可愛いので皆イラストもっと描いて。ここまで読んでくださった読者の皆様に謝意を表する。拙い記事であったが、参考になれば幸いである。