開発リーダー育成してください
だいぶ過去の話だけど、開発リーダーを育ててくれって言われたw
そう、簡単にね(Apple風)
えらくムチャ振りしてくるなぁと思って理由を聞いてみると
「えびさんのように開発リーダーできるエンジニアが不足しているのでえびさんが開発リーダー育ててくれればその問題は解決する!」
だそうだ(*´Д`)
直球だなぁ…
腹立つくらい直球だw
開発リーダー候補生とチーム構成
で、開発リーダーに育てる事となったのが「Aさん」
このAさんは少し大人しい性格だがトークスキルは無くはない。
(口数が少なすぎる人のリーダーは厳しい)
と、いう訳でAさんをリーダーとして開発チームを編成する事となった。
体制はこんな感じ
えび(サポート) ── Aさん(リーダー)(32歳)
├─ 開発メンバーB(23歳)
├─ 開発メンバーC(28歳)
└─ 開発メンバーD(23歳)
※年齢はだいたいこんな感じ~ ってところです。
(ちなみに自分は30歳くらいだったかな?)
いきなり年上メンバーをチーム要員とすると、マウントとられてチーム崩壊したらマズイね
ということで年下メンバーを集めてもらった。
開発プロジェクト
Aさんが対応するプロジェクトは
「大規模データ移行プロジェクト」
だ。
某大手の通信監視システムを
旧⇒新
へ移行するにあたり、データの移行が必要となるので
その処理を組むお仕事。
ストーリーは
1.新旧のデータ解析
2.移行方法検討
3.移行ツール設計・製造
4.移行実施(仮)
5.移行結果検証
6.本番移行準備
かな?
(4と5は何度か繰り返す事になるはず)
実際の本番移行は失敗できないので自分が中心となって動く事となった。
あと、この開発チームが崩壊したら「自分一人でなんとかするぞ」
と覚悟を決めてプロジェクトへ挑む事とした。
お仕事開始!
さて、お仕事開始です。
開発メンバー育成であればそれなりに丁寧に最初から教えてあげるのですが、リーダーともなると
「自分で考えて切り出す」
能力を求められます。
なので放置プレイで見守り、助言役に徹する事にしました。
ただし、プロジェクトは宿題じゃない。
スキルや経験が無いと進めないどうしょうもない壁というものが出てきます。
そんな壁に当たるとリーダー育成どころじゃなくなるので目立つ壁はある程度最初に壊しておきました。
(あんまり良くない事ですけどね…)
壊している最中はよくある「ここにあるドキュメントを読んでおいてください」で時間稼ぎw
みんなの行動は?!
さて、準備は整いました。
「ここにあるドキュメントを読んでおいてください」
といったドキュメントは新旧のテーブル構成
もうみんな、何をするか分かってるよね( *´艸`)
Aさん
⇒真っ白なエディタをガン見(1日中)
Bさん、Dさん
⇒睡眠
Cさん
⇒えびさんへ仕事内容について質問に来る
あぁぁぁ、、、、
ミッション1「睡眠を阻止せよ!」
とりあえず、よく眠るBさん、Dさんを起こすのがAさんのミッションとなった。
何故なら仕事場は居眠りに厳しい客先だからw
リーダー教育っぽい事をするという事の了承を客先にもらってまで組んだチームがいきなり残念な結果になっているのは何としても防がなければ!!
で、このBさんとDさんがビックリするぐらい寝る
Aさん起こすのに大忙し。
仕方ないので自分が怖い先輩役になって
「お前ら、次寝たら上司にチクってプロジェクトから追い出すぞ」
と警告。
だが、効かないwww
なんなのよ。
なんで仕事中に爆睡するのよ。
理由を聞いてみると二人とも夜更かしが好きで、最近夜型になっているとの事。
すごく楽しそうに夜更かし中の趣味について語ってくれました。
ミッション2「チームを稼働させよ」
もうね、ここまで来ると自分が最初に仕事を切り出して渡すという流れを作ってあげなかったのが失敗だったのかな?
と思うようになってきた。
寝る=やる事がない
だからね。
まずは流れを作ってリーダーに渡してあげれば良かったのかも。
でも、そんな事すると毎回自分に頼ってくるのは目に見えてるし…
とか色々と悩んだ。
みんな、ごめんよ…( ;∀;)
そう思いながら仕事を切り分け、メンバーに割り当てた。
Aさんには軽い仕事&メンバーの睡眠阻止をメインに作業してもらう事にした。
その結果
みんな寝たwww
Aさんも寝た。
理由をきくと、Cさん以外の人は仕事を振られると眠くなるって言う
「あまり仕事したくないんですよねー」
って言われたw
(給料もらってるのにスゴイ事言うなw)
時代はリーマンショック前で
エンジニア業界は超売り手市場
「エンジニアとして就職してやったんだからありがたく思えよ!」
って空気が嫌ほど伝わってきた。
学生⇒新社会人となったBさん、Dさんは
「出社する=自分の責務を果たした」
という感覚だったらしい。
ミッション3「一人で頑張れ!」
グダグダしているうちにタイムアップ!!
もうここまで来ると自分でこのプロジェクトを何とかするしかない状態。
冒頭で「開発リーダーを育ててくれ」と言ってきた人に育成よりプロジェクトを優先する方に切り替える事を伝えると
「やっぱりそうなったか…」
みたいな事を言われた。
( ゚д゚)ハッ?
A、B、C、Dさんはどうやら「仕事なくて待機するメンバー」の中でも仕事ができないグループに当てはまる人達らしく、えびの下に入れたら変わるかもと言ってこの育成ごっこが始まったらしい。
いや、そんな臭いはしたよ。
でもね、そういったメンバーばかりでチーム組んで自分によこすのヤメてくれない??
って少しキレ気味に言ったら苦笑いしてたw
後日談
頑張ってプロジェクトは完走しました。
途中からそこそこできるメンバーもアサインしてきてどうにかなった。
そして世間はリーマンショック!!
Bさん、Dさんはリストラされてしまった。
Aさん
⇒「ぼく、エンジニアに向いていないんですよね。嫁のパパ(財閥系企業のえらい人)に営業職を紹介してもらいました。なので辞めます」
Bさん
⇒「自分の父親、〇〇の仕事してたのでもうすぐ高額年金生活。仕事は一旦中段して親のお金で生活します。」
🦐「バイトは??」
B「年金の額しったらバイトやる気出ません」
🦐「へぇ。。。」
Cさん
⇒その後どうなったか覚えてない
Dさん
⇒リストラ後、えびの名刺を持ってえびの会社へ面談しに来たらしい
D「僕は在職中、大手企業のプロジェクトでえびさんの右腕として働いておりました!」
と言ったみたいw
ただ、面接担当者が不思議に思ったらしく自分に電話してきた。
面接担当者「ねぇ。。。なんか君の右腕とか言う人が面談に来たんだけど 本当?」
🦐「いや、嘘ですよそれwww」
考えさせられる案件
この件、自分にとって後から色々と考えさせられる案件となった。
仕事のやる気ゼロのメンバーのモチベーションをどうやって上げるべきか、スキルが無い&待機癖の付いたメンバー
彼らを開発要員として育てるにはどうすれば良いか
むちゃくちゃ後から後から考えてしまう。
もし、同じシーンがやってきたら?と考える。
自分はパフォーマータイプのエンジニアなのにパフォーマンスを抑えたのがチームの勢いを殺してしまったのか?
それとも彼らには仕事する事自体が向いていなかったのか?
もし、次に
「開発リーダー育成してください」
と、言われたらこう答えようと思う。
「嫌ですwww」
そもそも開発リーダーになる人ってそういう素質を持った人ばかりだと思う。人には向き不向きがあります!
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