ハイパーリアリズム。
ハイパーリアリズム。
人間の姿をリアルに再現した作品を制作するロン・ミュエクという彫刻家がいます。
ハイパーリアリズム彫刻家とも呼ばれています。
その呼び名の通り、ロン・ミュエクの作品はとてもリアルで、見ている方が不安になるくらいです。
自身が作成した粘土作品を型にし、そこにグラスファイバーを混ぜたシリコンを流し込み固めます。
出来上がった作品に様々な素材を組み合わせ、アクリル絵の具で着色し、仕上げています。自分の髪の毛を使用した作品もあります。
この手法を彫刻作品で使ったのはロン・ミュエクが初めて。大胆な手法や表現は彫刻の世界に革命を起こしたといわれています。
国内で見るなら十和田市現代美術館へ。
こちらには「スタンディング・ウーマン」という作品が展示されています。
高さが4mもある巨大な女性像です。肌の質感や皺、血管や髪の毛など全てがリアル。作品のスケールも大きい。
細部まで克明に再現しているのに大きさが異次元だから、私たちの感覚も狂わされる。
その狂わされる感覚に引き込まれ、妙な心地良さを感じてしまうのは私だけでしょうか。
この美術館にはまだ行ったことがないので、東北へ行った際には是非、立ち寄りたい場所のひとつです。
芸術にはあまり詳しくないのですが時々、自分の魂を揺さぶられるような作品に出会うと興奮します。
ロン・ミュエクもそのひとり。