黒汁に 腹がちぎれた 春の夜。
黒汁に 腹がちぎれた 春の夜。
注:グロテスクなホラーの世界ではございません。
タイトル通り、黒汁に腹ちぎれた夜なのであります。
昨日、某俳句査定番組に野生爆弾のくっきー!さんが初参戦。もう、この時点で波乱の予感しかしない。
ちなみに今週のお題は「ランチの看板」でした。
出演者が「食」をテーマにいろんな方面へ発想を飛ばす中、ひとつだけ異彩を放つ、くっきー!さんの作品。それがこちら。
「蝉は土 腰掛け黒汁 腹ちぎれ」
これ、ホラーなの!?ホラーだよね!?
最初に見たとき、ちぎれた腹から黒い汁が出ている蝉の姿をどこかに腰掛けながら眺めている人の情景が浮かんだよ…。完全にホラーの世界。
先生は俳句の世界では時に残酷な描写もアリだと。中にはこういう表現を嫌う人もいるけれど、悪いことでは無いと評価。
しかし本人の見解は少々、違ったようで「腹がちぎれるほど昼飯を食べたあと、公園のベンチでコーヒーを飲んでいる情景」だと。
「蝉は土」は春の終わりから初夏にかけての気候を表したと。
分かりませんがな!素人には分かりませんがな!!
その前に「黒汁」って「コーヒー」のことだったのか!!俳句はカタカナを使ってはいけないと思って、こう表現したのだとか。
先生から「珈琲」って漢字があるでしょう!!と辛口のツッコミが飛んでいました。
世界観ぶっ飛びすぎーーーーーー!!!
腹がちぎれるほど笑ったのは言うても言うまでもありません。
ちなみに作者の思いを反映し、先生が添削した作品がこちら。
「満腹のベンチ珈琲 蝉生まる」
はい、ものすごく普通の俳句になりました。
この人は案外、常識的な人なんだと先生も安心されたようです。
くっきー!さんの言葉選びのセンスと俳句の知識が合わさったら、凄い作品が出てきそうな気がするのは私だけ!?
面白かったから、また俳句に挑戦してほしいな。
この日、一緒に参戦していた戸次重幸さんも何気に好きなんですよね。
さて、黒汁を飲みながら腹がちぎれるほどの量のランチを作りましょうかね。休校中の怪獣が待っているので。笑