鯨海酔候。
鯨海酔候。
げいかいすいこう。
土佐藩15代藩主・山内容堂が詩を書く際の雅号として使っていました。容堂は大酒飲み。
鯨が水を飲むように大量のお酒を飲むことを「鯨飲(げいいん)」といいます。
つまり「鯨海酔候」とは「鯨が住む海にいる酔っ払いの殿様」というところでしょうか。
土佐の宴会は海や山の幸をひとつのお皿に盛り付け、それらに合わせてお酒を楽しむことが基本だそうです。
このような文化が築かれたことにより、自然とお酒は「料理に合わせた味わい」そして「料理を引き立てる味わい」へ。
その結果、食中酒として優秀な日本酒をたくさん生み出しています。
そのひとつが「酔鯨」
今回、ホワイトデーのお返しとして好きな日本酒を買ってあげる、という旦那さまの提案に秒で食いついた私。すかさずこの日本酒を指名しました。
「酔鯨」を知ったきっかけはテレビ番組。
タレントのいとうあさこさんが「酔鯨」を飲んで「美味しい!美味しい!」と連呼していたから。
いとうあさこさんが美味しいと連呼するのだからかなり説得力ある。間違いない笑。
飲んでみて実感。やはり正解だった。
淡麗辛口で、すっきりした味わい。
旨味と香りがあり、日本酒としてしっかり己の存在を食卓の中で確立しているにも関わらず、決して食事の味を邪魔しない。まさにデキる日本酒なのであります。何杯も飲めてしまう。恐るべし「酔鯨」
失礼ながら「高知県=日本酒」という構図に最初、ピンときませんでした…。(高知の酒造関係の皆様、本当にごめんなさい。)
調べてみると、高知県(特に沿岸部)は冬場の仕込み期間中も気温が高く、微生物の力を利用する酒造りにはあまり向いていないそうな。
現在は冷房設備が発達して気温による影響は少なくなったものの、やはり酒造りには難しい環境であることは変わらないらしい。
そこで「酔鯨」は少量仕込みで、きめ細やかな温度管理を可能に。さらに麹をしっかり造ることによって健全な発酵が可能に。その結果、バランスの整った美味い日本酒ができるという仕組み。
「酔鯨」は酒造りに関わる全ての皆さんの並々ならぬ努力の賜物。素晴らしい。
日本酒は銘柄や土地によって味わいや香りが全く違うから飽きない。
美味い日本酒を飲みたいから、ミーアキャットは今日もご飯の献立に全力を尽くすのです。笑
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