アートと葛藤、のち感動。
美術館に行くのが好きです。
私たち夫婦の影響で、我が子も1歳半くらいから地元の美術館にお邪魔しています。
我が子が産まれて初めて見たのは「レオ・レオニ展」
国語の教材でお馴染みの「スイミー」の作者です。
館内に「スイミー」の世界をスライドで再現した展示があって。
壁に投影されたスイミーや海の仲間があちこち泳ぎ回る展示は、大人が見ても十分楽しい。また来てほしい。
我が子は覚えたての指差しで魚を追いかけ、喜んでいました。
それ以降もサヴィニャック展やスターウォーズ展、篠山紀信展やエッシャー展など、時には地元を越えて、遠くまでいろいろ見に行きました。
福島県の諸橋近代美術館ではサルバドール・ダリの世界にも触れました。
軽井沢では千住博美術館へ。圧巻の滝の絵。
千住博美術館の中に点描で桜を描いた作品が展示してあるのですが、
我が子はこれに興味をもったらしく。
「点々を何回も何回も繰り返して、葉っぱや花を表現する描き方があるんだよ。」と説明しました。
母ちゃん、美術部で良かったよ。笑
そのあと絵の具で遊んだときに、桜を描いた我が子。
技法がピンクのベタ塗りから点描に変わったときは感動しました。
我が子にもちゃんと響いていた!
その一方で芸術作品を扱う施設は、
作品を美しく保管・展示するための管理やルールにとても厳しいです。
なので、
小学生以下のお子さんが来館すると、どうしても学芸員さんがピリピリしがち。
気持ちは分かる。行動が予測できない小さなお子さんは芸術作品にとって脅威よね。
分かってはいるけど、我が子が行くところ行くところで
「触らないでね!」「近づかないでね!」と何回も言われたり、
無言の圧で一挙手一投足をじっと見つめられたりすると、
なんとも言えない気持ちにはなります。我が子は静かに鑑賞していたと思うけどな…。
むしろ、来館してごめんなさい…とか最終的に感じてくる。
もちろん鑑賞前には毎回、我が子にもルールを話しているけれど…。
学芸員さんにも使命がありますから。
アートと美術館の治安を守るために仕方ないことなのかな、と思っています。
私としては、
もう少し自由に自由に自由に鑑賞できたら有難いな、なんて。
でも、その中でも我が子なりに何か感じて、
「また行きたいな」と言ってくれたり、
絵画の技法を見て「どうやって描いたんだろう」と思ってくれたり。
気軽に芸術に触れられる場所があるのは有難いことです。
いつか、フィゲラスにある「ダリ劇場美術館」にも足を運びたい。
百聞は一見に如かず。
美術作品に関しては話に聞くよりも、己の目で見た方が刺激ありそう。
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