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アンリミNRにおけるメタビート考察
ご挨拶
皆さま、ご無沙汰しております。
この記事では今月末に行われる大きな大会により、にわかに盛り上がりを見せているNRのアンリミ環境においての【メタビート】(以下メタビ)の考察をします。
私はアンリミNRにおいて一切の権威を持っていないため、
「こんな考え方もあるのかー」程度の軽い気持ちで読んでいただけると幸いです。
また、ある程度アンリミNRに興味を持っている方向けに記事を書く関係で、環境の解説などの説明は省いています。
前提知識が必要なため読みづらい部分もあるとは思いますが、考察の一つとして肩の力を抜いて読んでください。
はじめに
アンリミNRは【メガリス】と【ヴァンデット】の完全なる二強環境であり、紛れが少ないため、メタビ視点からすると非常に対策しやすい環境となっています。
また、アンリミNRでメタビを使う上で、【テレホンワンキル】という大きな障壁が存在します。
まともな手札誘発の存在しないNRにおいては、その成功率である7割程度が=先攻での勝率と考えてよいでしょう。
メタビとは「先攻が極端に強く、後攻は著しく弱い」という類似点があるため、先攻での盤面形成の確率、もしくは後攻での勝利プランで差別化を図る必要があります。
構築例
上記を踏まえ、実際に組んだ構築が以下になります。
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構築は非常に単純で、
メタモンスター+それを守るカードと除去ドロソのみとなっています。
それでは特筆すべき採用カードを数枚解説。
モンスター
メタモンスター
メタモンスターは《オーロラアンギラス》1種類のみの採用になっています。
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①特殊召喚を封じる強力な効果と、②召喚に反応して自壊するデメリット効果を持っています。
メタモンスターがアンギラス1種類のため、その他のモンスターは4枚目以降のアンギラスとしての採用です。
《Live☆Twin キスキル》
《Live☆Twin リィラ》
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EXデッキのマネキンキャットを1枚で特殊召喚するためのカード達です。
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特殊召喚を1度許してしまいますが、光・闇属性が相手の場に立っていれば以降の展開を止めることができます。
幸いにも二強のデッキは1度目の特殊召喚からこちらの盤面を荒らしてくる可能性は低いので、なんとか間に合います。
魔法罠
役割は各々明確で、アンギラスを守るカードと除去、ドロソです。
守るカード
大きく分けて使い切り、永続的なものの2つがあります。
《禁じられた聖衣》
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《ピアニッシモ》
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《幻影翼》
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《幻影剣》
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使い切りで破壊耐性を持たせるカード群。
引いて嬉しい度は
幻影翼>>>幻影剣=ピアニッシモ>>聖衣
《決戦のゴルゴンダ》
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《ディメンション・ガーディアン》
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《エンペラー・オーダー》
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こちらは永続的にアンギラスを守ります。
《エンペラー・オーダー》はアンギラスを守りつつドローもできるため、かなり優秀なカードです。
しかし、相手が召喚時誘発持ちだった場合、チェーン処理の関係で守れないため枚数を控えめにしています。
除去
《死者への供物》
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単体除去にドロースキップという重い制約が付いたカード。
シンプルな単体除去としても使えますが、主にアンギラスの通常召喚だけではどうしようもできない《ロード・オブ・ザ・レッド》、《No.92 偽骸神龍 Heart‐eartH Dragon》のようなカードへの後手まくりとして採用しています。
デメリットのドロースキップも、盤面が完成してしまえば大した問題ではないはずです。
後手を一切考えないのであれば他の単体除去に変えた方が良いでしょう。
ドロソ
《手札断殺》
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このデッキは役割の被っているカードが多く、捨てる対象にはさほど困らないはずです。
手札が減るというメタビにおいては致命的なデメリットも、盤面形成ができてしまえば相手に解決手段が無いことから、さほど問題はありません。
相手に手札の循環を許しますが、マネキンキャットの効果を先攻1ターン目で使えるメリットと捉えることもできます。
近い効果を持つ《EM ポップアップ》はライフルーズが制限時間制と相性が悪く、採用を見送りました。
総論
今回メインに据えている《オーロラ・アンギラス》は永続効果で特殊召喚を封じるため、盤面の状況によってはこのカードの通常召喚だけで後手まくりが成立します。
特に、相手ターンの妨害をオクやフールの特殊召喚効果によって担うことが多いメガリス相手には強く刺さります。
これが後攻を一切考えられないテレホンワンキルとの明確な差別化になります。
また、二強のデッキは共に除去を行うために特殊召喚を介す必要があるため、破壊耐性を得たアンギラスを突破することは現在の構築では基本的に不可能です。
よってアンギラス+守るカードを先攻で揃えられる確率が勝率に近いものになります。
この構築ではドロソを含めて約82%の確率で上記の条件を揃えることができ、この点でもテレホンワンキルに勝っています。
改めてこのデッキの強みは
アンギラス通常召喚による(特に対メガリスへの)後手まくり
8割超の先攻盤面形成率
の2点があげられます。
これらは明確なテレホンワンキルへの優位性と言えるでしょう。
また、メガリスの存在が罠デッキが環境入りすることを許さず、ヴェンデッドの存在が《月の書》や《禁じられた聖杯》といった対メタビに有効な札の採用を躊躇させており、環境的にも非常にメタビに追い風が吹いています。
皆さまもぜひメタビを使ってみるのはいかがでしょうか。
それでは、よきメタビライフを!
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総論~実際どうなの?~
はい。今までの内容は良い面のみをピックアップして書きました。
実際、アンギラスを守るカードは永続的なものでないと直接的な勝ちとは言えず、その確率は約55%とお世辞にもあまり高い数字とは言えません。
また、メガリス側は光闇を経由せずに動くこともできなくはないため、その場合はマネキンが妨害として働きません。
更に、後手まくりに関しても、失楽の魔女やマネキンキャットは使えないため、アンギラス素引きの約47%という狭き門をくぐる必要があります。
その上で、相手の盤面次第では追加のカードが必要なため、後手まくりは”一応できる”くらいの立ち位置です。
もっと言うと、コアハウンド付与のスレイヤーを出された瞬間、このデッキではGGです。
結局、アンリミNRで本気で勝ちを狙うのであれば、メガリスやヴェンデッドをとにかく練習するのが最適だと私も思います。
それでも、メタビは相手がどんなに上手くても、デッキに対策が無ければプレイングによらず勝つことができます。
ことアンリミNRにおいては、二強環境が故、練度がモノを言う世界になりつつあるので、ルートを覚える必要があるテレホンワンキルに比べて、新規参入の方が一矢報いるための一番の近道のデッキだと思います。
BO1というそもそも運の要素が強い対戦方式なので、是非皆さんもメタビを使って、対戦相手の嫌そうな顔を眺めましょう^^
終わりに
ここまでお読みいただきありがとうございました。
特に環境の深堀などはせず、デッキ紹介のような考察となってしまいましたが、それでも皆様の参考の一助になれば幸いです。
それでは、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…
余談
ここからは採用に至らなかったカードや二強以外のデッキについても少し書きます。
採用に至らなかったカード
《閃光の追放者》
《次元の裂け目》
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NRで代表的なメタカード二種。
除外は二強に刺さりはしますが、アンギラスだけでメタの範囲が十分のため今回不採用。
《ジャスティス・ブリンガー》
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メガリスがセンジュマンジュや魔神儀を使わずに動いた際にマネキンからリクルートして妨害を行えるカード。
こいつを出したところで止まるのかという問題と、アンギラスと致命的にかみ合わないことから不採用。
《オレイカルコスの結界》
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魔法罠ゾーンを逼迫せず、打点上昇を行うことができる非常に有用なカード。
今回は特殊召喚をする機会が多いため不採用。
引きやプレイング次第でそこまでデメリットを感じない気もするので採用圏内。
《月鏡の盾》
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戦闘においては無敵になれるカード。
どちらかというと後手寄りのカードで、現構築では難儀するスレイヤーに対してかなり強くなれます。
しかしこのカードを採用すると入れ替え先が供物になるので、レッドとハートアースで詰んでしまい、ハウンド付与されていた場合結局勝てないので不採用。
他のデッキとの相性
完全な二強環境とは言え、他のデッキを使う方は多少なりともいるでしょう。
また、二強以外のデッキはスイスドローで淘汰されがちですが、トーナメントから二強デッキ以外を使うことを明言しているプレイヤーが参戦してくる愉快なルールもあるため、勝ち進んだタイミングで当たることもままあるでしょう。
【メタル】
先攻の場合はマネキンがアンギラスを持ってこれなくなるので少し不利です。
後攻の場合はボルテックスがどうしようもありません。
総じて不利ですが、先攻でアンギラスに辿り着ければやることは変わりません。
重く見るなら単除去を増やすことで多少は楽になるでしょう。
【花札】
先攻の場合はアンギラスで完封です。除去も破壊のみなので対処しやすいです。
後攻の場合もアンギラスで止まりますし、場合によっては失楽でも間に合います。
割と有利。
【メタビ】
泥沼です。LOを狙いつつ、制限時間を意識してライフ差には特に気を付けましょう。
【他罠デッキ】
勝てないと考えた方が良いでしょう。
酔狂な人間に当たってしまった、運が悪かったと気持ちを切り替えましょう。
改めてとなりますが、ここまでお読みいただきありがとうございます。
それでは、今度こそ本当にサヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…