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思い通りの夢を見たい! 「明晰夢」で失敗した話

「思い通りの夢を見たい!」
誰しもそのようなことを考えたことがあると思います。かく言う私もその一人です。

 思い通りの夢と言えば、クリストファー・ノーラン監督の「インセプション」というSF映画を思い出しますね。対象者の夢の中に潜入しアイディアを盗む、もしくは植え付けるといった非常にエキサイティングな内容でした。私の一番好きな映画です。

 自由に夢の中を動き回れるかはわかりませんが、夢の内容をコントロールできる方法として「明晰夢」と呼ばれれるものがあります。説明はこの後に記載しますが、私は一時期ある理由からこの「明晰夢」に傾向し過ぎた故に現実で失敗をしてしまいました。今回はそんな話を書いていきたいと思います。



明晰夢とは

 明晰夢とは、夢の中で「これは夢だ」と認識することができる夢のことです。たまに「あ。これは夢かも?」と夢の中で思う人が中にはいらっしゃるかもしれませんが、明晰夢はもう少し主体的に、トレーニングを積むことにより夢をコントロールする方法のことです。なぜトレーニングにより夢の内容をコントロールできるのかということはまだ詳しくわかっていないらいしですが、昔からよく知られている方法ではあります。悪夢を良く見る人が、悪夢を楽しい夢に変えるために明晰夢をトレーニングするらしいですね。

説明が下手なので、少しChatGPTに説明してもらいましょう。

~ここからChatGPT~
明晰夢(めいせいむ)とは、夢を見ている最中に「これは夢だ」と自覚している状態の夢のことです。明晰夢を見ているとき、夢の中での意識は通常の夢とは異なり、現実の意識に近い状態になります。このため、夢の内容をある程度制御できることがあるため、夢の中で自由に行動したり、非現実的な体験を楽しんだりすることが可能です。

明晰夢の特徴

  1. 夢の自覚: 明晰夢の最も重要な特徴は、夢を見ていることを自覚していることです。

  2. 夢のコントロール: 一部の明晰夢では、夢の中の出来事や環境を意識的に操作することができます。例えば、空を飛んだり、好きな場所に瞬間移動したりといった非現実的な体験が可能です。

  3. 感覚のリアルさ: 明晰夢では、通常の夢と比べて感覚がよりリアルで鮮明に感じられることがあります。


明晰夢を見る方法

明晰夢を見るための訓練方法やテクニックがいくつか存在します。例えば、

  • 現実確認(リアリティチェック): 夢の中でも現実でも使える確認方法を日常的に行うことで、夢の中で「これは夢だ」と気づきやすくなります。例えば、手の指を数える、時計を見るなどが一般的です。

  • 夢日記: 夢を覚えておくために、毎朝起きたらすぐに夢の内容を書き留める習慣をつけると、夢に対する意識が高まり、明晰夢を見やすくなるとされています。

  • 仮想覚醒法(WBTB): 一度眠りから覚め、しばらく起きてから再び眠る方法です。この方法は、明晰夢を見やすくする効果があるとされています。

明晰夢は非常に興味深い現象で、夢の世界を意識的に探検したいと考える人々にとっては、特別な体験を提供してくれます。ただし、すべての人が簡単に明晰夢を見られるわけではなく、訓練や慣れが必要です。

~ここまでChatGPT~

はい、ありがとうございました。

明晰夢

夢の中で翌日のシミュレーションをしたい

 学生時代のある頃、「勉強は予習が大事なように、人生も予習すればうまく行くのではないか?」という考えが私の中で芽生えました。あらかじめ翌日起こり得るあらゆることをシミュレーションしておけば、どんな場面でも落ち着いて対応できる。なんて素晴らしいことでしょう。
「あ、これ進研ゼミでやったやつだ!」という感じでクールに対応できれば、人生バラ色間違いなしです。

 そんな妄想を膨らませてあれこれ方法を調べるうちに、明晰夢と出会いました。私は明晰夢を見るために早速夢日記をつけ始めましたが、最初の頃は朝起きた時に夢の内容を覚えていることは稀でした。そもそも朝起きた時に夢を見たかどうかすら覚えていない、そんな日々がしばらく続きました。最初の1か月で書いた夢日記はたかだか3、4つくらいだったと思います。

 夢日記をつけ始めて3か月くらいが経った頃、変化が現れました。夢を見ている最中に目覚めた後、もう一度眠るとその夢の続きが見れることがありました。そしてその続きの夢の中で、「あ、これこれ!続きが見たかったんだよね!」という意識があることを感じました。まさしくこれは夢を自覚しているという状態です。

 ついに夢を自覚する経験ができた私は、夢を見ている最中に目覚めた時に「続きが見たい!」と思いながら再び寝るという行為を繰り返しました。希望通り夢の続きが見れることが増え、ある意味夢の内容をコントロールできるフェーズに到達したと言えるでしょう。私は当初の目的であった「翌日のシミュレーション」をするために、寝る直前に翌日の朝からの行動を思い浮かべながら寝ることを始めました。

 明日会う相手はこんな発言をしそうだな、こういう返事をしたら喜ぶかも。明日この話題が出たらこういう話をすればウケそうだな。そんな妄想をしながら眠りにつきます。百発百中ではないですが、たまに寝る前に考えていた内容に近い内容の夢を見ることができるようになっていきました。


そして夢と現実の区別が曖昧に

 明晰夢で翌日のシミュレーションを始めてしばらく経った頃、異変が起きます。友人との会話の中で、

私:「〇〇は△△って言ってたよねー。」
相手:「え?そんなこと言ったっけ?」

このようなやり取りがしばしば起こるようになりました。話が嚙み合わない。更に、

私:「〇〇って△△だよね。」
相手:「それ俺が言ったことじゃん!」

というようなお互いが自分のアイディアだと思っている場面もしばしば。
私の記憶と相手の記憶に相違があることが日に日に多くなっていきました。

 私は明晰夢で夢の中で人と会話を繰り返すうちに、それが夢の中の会話なのか現実の会話なのか区別がつかなくなってしまったのです。私の記憶は夢と現実が混ざり合い、何が現実の記憶なのか判断に自信が持てない。

 さすがにまずいと思い、夢日記を書くのをすぐに辞めて明晰夢の試みをストップしました。どうなってしまうのかとひやひやしていましたが、しばらくすると現実の記憶のみの正常な状態に戻ることができました。

後で調べてわかったことなのですが、明晰夢のリスクとして「夢と現実の記憶が混濁する可能性がある」とちゃんと書いてありました。メリットだけを追い求めてはだめですね。


そして忘れたころに後遺症(?)が。。。

 学生時代に明晰夢のトレーニングをしていた日々から年月が経ち、社会人になって日々の業務に追われるようになった頃、仕事の夢をよく見るようになりました。遅くまで残業してへとへとで家に帰り、短時間でご飯とお風呂を済ませてせっかく眠りについたのに、夢の中でも仕事。。。
 明晰夢との因果関係はわかりませんが、寝る直前まで仕事のことを考えていたことが少なからず影響している気がします。

 そんなこんなあり、今は夢を見ても頑張って覚えておくようなことはしていません。むしろ早く忘れるように努めています。

 世の中には明晰夢を習得できる人もいるみたいですが、私は習得以前に辞めざるを得ない状態になってしまいました。もし皆さんが明晰夢にチャレンジすることがあれば、ぜひともリスクを頭に入れたうえでチャレンジしてください。

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