伝えるって難しい ーはじめましてのご挨拶に代えて。
私たち「えべつ地球温暖化対策地域協議会」(以下、地域協議会)が主催する「えべつ環境広場」が、今年で30周年を迎えます。はじめましてのご挨拶として、私たちの取組について、少し、お伝えしておきたいと思います。
1991年9月「えべつ環境広場」初開催
地域協議会は、2004年にできたので、「えべつ環境広場」の方が古いです。「えべつ環境広場」の1回目は、1991年9月。江別市役所の前の駐車場で、フリーマーケットと環境問題を伝えるゲームや展示を行いました。子どもの服やおもちゃなどを交換し合うフリーマーケットを主催していた子育てグループの方と、環境問題に関する発信をしたいと考えていたグループとが、江別市にお願いに行って、開催が実現したのです。屋外での開催で、お天気を気にしながらの初めての開催は、何とか無事に終了。
見つめよう 江別の環境 奏でよう 緑のシンフォニー
以来30年、会場を野幌公民館に移して、環境月間の6月に、毎年開催するようになりました。何年か後から、テーマは、「見つめよう 江別の環境 奏でよう 緑のシンフォニー」に。その時には、あまり、テーマの意味を深く考えなかったのだけれど、後で考えると、環境問題について、いろいろな団体が、それぞれの視点で発信することで、それらがシンフォニーのメロディのように市内に広がっていくことを願う良い「テーマ」だと思っています。
縁の下の力持ち、江別市環境課の皆さん
毎年の内容を考え、出展者の募集や当日の運営を行うのは、地域協議会ができる2004年以前は、実行委員会が、2004年からは、地域協議会が行っています。運営会議は、ほぼ毎月行われ、江別市環境課の職員の方は皆勤賞です。地域協議会は、7団体・企業・自治体と個人会員数人で構成される小さなものなので、できることには限界があります。それを、縁の下の力持ちとしてカバーしてくださるのが、環境課の皆さんだ。感謝しても仕切れません。
サブテーマ「もっと、ずっと、eライフ」へ
最初の頃は、ごみ問題や水の問題などがとりあげられ、地球温暖化を強く意識するようになったのは、地域協議会ができる少し前のこと。テーマの他に、サブテーマを設けるようになったのは、2008年から。毎回、みんなでいろいろ話し合い、「江別を知ろう」→「地産地消」→「生物多様性(生き物たちののつながり)を感じよう」→「森に会いに行こう」→「えべつの20年後を考えよう」→「水」→「ゆるエコ みっけ」→「育てよう 未来の芽」と続き、2016年に「もっとeライフ」となりました。「e」は「えべつ」の頭文字だけでなく、エコ(ecology)や環境(environment)、経済(economy)、いいね!などを意味します。2017年には、「もっと、もっと、eライフ」、2018年に、「もっと、ずっと、eライフ」となり、「持続可能な社会」を表すテーマだと実感するようになり、ずっと使っていくことにしました。
補助金に挑戦
「えべつ環境広場」は、江別市との共催で行っています。市で計上してもらっている予算に、会員からの会費と出展団体からの協力金とを加えて、運営費としていますが、地域協議会の予算規模は、10万円程度です。2020年は、コロナ禍のため、オンラインで開催。出展いただける団体数も限られていることから、協力金は、いただかないことにしました。今年の開催もなかなかはっきりしません。けれども、30周年の今年、2050年脱炭素(カーボンニュートラル)社会への機運も高まっているこの機会に、しっかりと取組を進めていきたいとの思いから、国の補助金に挑戦することにしました。4月から1ヶ月、いろいろな方に協力していただき、何とか申請書を書き上げて、会員の株式会社北翔さんに事業主体をお願いして応募。幸いな事に、採択していただけました。事業名は、「民間企業等が地方公共団体と連携して行う地球温暖化対策事業」です。
伝えるって、難しい
ここで、ようやく、タイトルの「伝えるって難しい」の話になります。私たちは、持続可能な脱炭素社会を表す言葉として、「もっと、ずっと、eライフ」が、とても良い、と思っていたのです。「みんなが「いいね!」と思えて、もっとエコ(ecology)で、環境(environment)も経済(economy)もちゃんと成り立つ社会がずっと続いていくeライフ」、まさに、ぴったりだと。ところが、いざ、ポスターで、皆さんに伝えようとすると、それがとても難しい事に気づきました。みんなで、「環境も経済も成り立つ社会って、どういうことだろう?」と考えましたが、「小さな単位で、資源やエネルギーが循環している社会」といっても、「それが、どんなことなのか」、伝えるのは、とても難しいのです。何度か機会を設けて考えましたが、これ!というものは、見つかりません。きっと、これから、皆さんと一緒に、取組の中で、言葉にしたり、確かめ合っていく過程を通して、持続可能な脱炭素社会の姿が、ぼんやり見えてくるのかなあ、と思っています。これから、2月まで、いろいろな取組を進めて行きますので、どうぞよろしくお願いします。
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