クーリエ利用で気を付るべき点・4か条
これまで見てきた通り、eBayで売れたものをDHLやFedexなどクーリエを利用して出荷するメリットは諸々ありましたが、日本郵便と比較して、気を付けておきたい留意点を解説していきます。
場合によっては、日本郵便を使ったほうがいいケースもあるので、注意したいところですね。
1.クーリエの運賃に保険料やその他の手数料は含まれているか?
クーリエと契約してから提供される運賃表には、郵便局提供のEMSと比較して魅力的な価格での運賃が記載されていますが、通常は保険料が含まれていません。出荷ごとに別途保険料を支払うかどうか、判断が必要になるケースがあります。
保険料まで含めると、クーリエの運賃がEMSと同じか少し高い、というケースもあり得ますので、気を付けたいものです。
保険料以外にも、僻地料金という制度があるクーリエもあります。クーリエは世界中の多くの地域に出荷できますが、過疎地など人が少ない地域への配送は、割増料金を取られることもあります。これが僻地料金です。
僻地料金は運賃テーブルには記載されていないことが通常かと思われます。保険料と合わせて、出荷時に見積もり比較して、日本郵便を使うか、クーリエを使うか、検討したいところです。
2.容積重量か実重量か
海外発送の運賃は、重量に比例しますが、この重量という概念に2種類あるのです。
1つが実重量で、実際の質量ですね。これは通常考えられる「重量」のことで、重量計で測定する重さです。
2つ目が容積重量です。これは、たとえ実重量が100gなど軽かったとしても、容積が大きい場合は、重たい品物とみなす(例えば1kg)とする制度です。
あるクーリエでは、1000㏄を200gで換算した重さを、容積重量としています。
そして、容積重量と実重量を比較して、重たいほうの重量で運賃が決まる、というシステムが取られています。
梱包用の段ボールに入れると、思いのほか容積を消化していることがありますので、気を付けたいところです。
クーリエは航空便で運搬しますので、たとえ軽い品物でも、容積が大きい場合には、飛行機の狭い荷室を圧迫して、運搬効率を下げることになるので、容積重量を適用して割増運賃を徴収しているのだと思われます。
これは、日本郵便のEMSにはない仕組みなので、気を付けたいところです。
3.容積重量システムの例外
なお、容積重量計算の例外になりますが、クーリエが支給するフライヤーと呼ばれるビニール袋に入る大きさに収まる場合には、実重量だけで運賃が決まる仕組みもあります。
商品を発送する場合には、まずはフライヤーに入る大きさかどうかを、チェックしたいところですね。
フライヤーの存在を知らずに、段ボール箱だけで出荷すると、送料が余計にかかりますので、これは非常に重要な知識ですね。
4.集荷依頼するか、営業所に持ち込むか?
日本郵便を使っていてメリットを感じるのは、全国いたるところに郵便局があることです。副業でeBayをやっている方なら、通勤途上や昼休みに、郵便局で発送することも可能ですね。
ところが、クーリエは営業所が、どこにでもあるというわけにはいきません。クーリエの営業所が多いのは、東京の都心部(都心5区)くらいで、それ以外の23区では、1区につき数件しかありません。東京23区を外れると、1県に数件という数に減っていきます。
このため、営業所が近くにない方がクーリエを使うには、集荷依頼に来てもらう必要がありますが、集荷は夕方までの時間で締め切られてしまい、夜の8時や9時を指定することは、なかなかできません。
eBayで個人貿易を行っている人、特に副業の人にとっては、これがクーリエを使う難しさですね。
そのため、土曜日に営業している窓口に、まとめて持って行くなど、出荷までの段取りを整えておくことが必要ですし、お客様にも出荷が数日先になることを事前に伝えておくことも必要です(eBayの実務上はハンドリングタイムの設定を長くとる必要もあります)
発送代行会社なら副業の方も大丈夫
なお、どうしても自分で発送することが難しい場合には、発送代行会社を利用して、代わりに代行会社に発送してもらうという選択肢もあります。代行会社については、別途記事を改めて、お伝えしたいと思います。
発送できるかどうかを事前に確認する
これは、日本郵便でも同じことですが、発送先の相手国に対して、そのクーリエが発送可能かどうかをチェックしておくこと、
それに基づいて、送れない国については、eBayで発送除外設定をしておくことが、大事です。
例えば、DHLでは、ロシアの個人宅向けの発送は、記事執筆時点でNGとなっています。
まとめ
格安運賃で海外発送できるクーリエの利用について、複数の記事を通じてメリットと、留意点をご案内してまいりました。
eBayに対する各位の取り組み方に応じて、柔軟に使いこなしていって頂ければと思います。