免許合宿1日目in鳥取

今独居房みたいに狭いホテルで、このノートを書いている。しかも今時wifiが有料のホテルというのは珍しいかもしれない。なかなかに商魂がたくましい。なぜかサウナがついている。サウナで全部逆転できると思うんじゃねえ。シャワーの勢いがつよすぎて毛根が全部剥がれ落ちる恐怖と闘いながら風呂を出た。しかも最初からこのホテルに泊まる予定だったわけではなく、自動車学校内にあるWi-Fi完備の男子寮に泊まる予定であったのだが、何も言われてないのにいきなりここに泊まれと言われた。非常に理不尽である。井上はこの時この教習所の香ばしさを感じたらしい。しかも今通信制限なので、あんまりスマホがいじれないが、本を3冊持ってきたから、デジタルデトックスのいい機会である。この自動車学校は安い代わりに魔境の匂いがプンプンする。まず、事前のリサーチで松島というやばい指導員がいることは知っていた。運転の技術については全然教えてくれないのに、人格否定をめちゃくちゃしてくると。今どきそんな理不尽熱血親父という昭和の遺産が残っているかと思うとドキドキであるが、自分の担当にはなってほしくないのである。そんなことを井上と2人で願っていたら、最初の路上講習で、井上は担当の指導員が松島になった。あまりにも強運の持ち主である。松島には苦しめられたらしい。まずまともに会話をさせてもらえないらしい。そして上手(うわて)に出すぎるとキレられるし、下手(したて)にですぎると舐められて、人格否定みたいな発言をされかねないので、井上はそのちょうど真ん中を攻めたと言っていた。彼はありえない疲れ方をしており、路上講習の50分で20歳ぐらい歳をとっていた。老けるのはあっという間なのである。ただ俺らは助手席に可愛い女の子を乗せるまで、頑張りたい。今のところ文句を言うことしか脳がないジジイがふんぞりかえって助手席に鎌倉の大仏のごとく鎮座しているのであるが。22万だけど、まぁ大丈夫だよな?とたかを括ったが、やはり値段というものは安くなればなるほど品質は落ちる。宿や設備などの品質を削りに削って、安い値段を提供しているのが、この鳥取の自動車学校なのである。そんなこんなで、1日目からもう帰りたいと2人で話している。正直授業で疲れていると言うよりも今はこの絶望的な環境であと2週間も鳥取という俗世から隔離された環境で過ごさなければならないのかと言う未来に対しての絶望から、現在の疲れが来ている。本当はもっと不満があるが、あまりにも気疲れして眠いので今日はこのくらいの文章量とする。

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