2023上期に後発品の初参入が予想される医薬品
前置き
日本では後発品が承認されるタイミングは年2回(2月8月)となっている。承認された後発品は、そのあと薬価収載(6月12月)され発売されるのが最速のタイムラインとなる。
後発品の承認申請は、先発品の再審査期間終了後に可能となる。後発品の承認は、先発品の物質特許と用途特許が終了したあと可能となる。用途特許が残っている部分については添付文書から除いた形であれば承認可能となっている。
後発品メーカーの開発状況やマーケットの状況、先発品メーカーのAG戦略などによって、必ずしもこのタイミングで初めて後発品の承認があるとは限らない。今回は再審査期間と特許の情報のみから、今回初めて後発品の承認が可能となると考えられる製品をあげている。なお、特許情報は、特許延長された特許を対象とした。特許延長されていない特許は考慮していない。
2023上期に後発品初参入が予想される製品
以下の製品は2023年2月15日に後発品が承認されると考えている。一部、既に後発品が承認されているが、発売には至っていない。いわゆるAGなのか、他の理由があったのかはわからない。
アイセントレス MSD
アフィニトール ノバルティス
アジルバ 武田薬品
ハラヴェン エーザイ
リオナ 日本たばこ
レブラミド ブリストル
アイセトレス
錠400mg
製造販売元/MSD株式会社
特許3927175 終了日:2022.10.21
錠600mgは、3年11月17日の特許延長あり。また再審査期間は2024年5月14日まで残存。
アフィニトール
錠2.5mg/錠5mg
製造販売/ノバルティスファーマ株式会社
物質特許
3117462 終了日: 2013.9.24+特許延長期間(最大5年)
用途特許
結節性硬化症 残存
①特許5639743 終了日: 2027.1.31+特許延長期間(最大5年)
②特許6333766 終了日: 2022.2.18 +特許延長期間(最大5年)
③特許6383814 終了日: 2022.2.18 +特許延長期間(最大5年)
神経内分泌腫瘍 残存
特許5963836 終了日: 2026.11.20 +特許延長期間(最大5年)
乳癌
無効審判が請求され有効審決となった。が、満了を迎えた。
アジルバ
アジルバ錠10mg/アジルバ錠20mg/アジルバ錠40mg
製造販売元/武田薬品工業株式会社
特許2645962 終了日: 2012.6.26 +特許延長期間(最大5年)
ハラヴェン
静注1mg
製造販売元(輸入元)/エーザイ株式会社
特許の観点から承認不可と思われるが、今回の承認の見どころなので挙げた。本件は、後発品承認制度が変わるきっかけになるかもしれない。
レブラミド
カプセル2.5mg/カプセル5mg
製造販売元(輸入)/ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
特許4065567 終了日:2017.7.24+特許延長期間(最大5年)
リオナ
錠250mg
製造販売元/日本たばこ産業株式会社
販売元/鳥居薬品株式会社
特許4173553 終了日: 2017.11.14+5年