トラゼンタの後発品はいつ参入?
一般名:リナグリプチン水和物
販売名:トラゼンタ
ベーリンガー/イーライリリー
後発品の参入スケジュール
2026年8月に承認、2026年12月に薬価収載・発売が最速のスケジュールと考えるのが多方の見方。
ジャヌビアの後発品の承認に当て嵌めると、2024年2月以降に承認される可能性も考えられる。
根拠は3つ
1.ジャヌビアの事例と同様に、先発の一般名を見ると水和物となっている
2.沢井は無水分のものについて特許出願している(既に、一般名が無水分となる製品を完成した)
3. JANには無水分に関するものの登録がある
以上から推測すると、ジャヌビアと同様のチャレンジが行われていると考えられる。BE試験さえうまくいったなら、承認を取らない理由はないと考えられる。
後発品の承認制度
後発医薬品を発売するには、先発品と同じく、厚生労働省から承認を得る必要がある。さらに、薬価収載され発売されるという流れが通常の流れになる。
承認を得るための申請の要件の一つに、先発医薬品の再審査期間が終了していることがある。再審査期間は、医薬品が発売された後、実臨床下での効果と安全性について検証する期間として設定される。後発医薬品は、効果と安全性が十分に検証された有効成分なので、各種の試験を省略して申請することができる。
次に、承認を得るための要件の一つに、先発医薬品の特許期間が終了していることがある。ここでいう特許というのは、先発医薬品の有効成分を保護対象とするもの(物質特許)と、先発医薬品の効能効果や用法用量を保護対象とするもの(用途特許)のみを指している。
最後に、スケジュールについてだが、低分子医薬品とバイオ医薬品で異なっている。低分子医薬品の後発品は、承認は年2回となっている。2月までに申請されたものは、翌年の2月に承認され6月に薬価収載・発売が最速のスケジュールになる。8月までに申請されたものは、翌年の8月に承認され12月に薬価収載・発売が最速のスケジュールになる。
よく、特許切れ、パテントクリフと呼ばれるのは、多くの製品は特許期間終了が後発品参入の律速になっているためだろうと思っている。
再審査期間
特許
※延長出願されたもののうち、物質特許又は用途特許と考えられるもの
特許番号/満了日 +存続期間の延長期間(延長の対象)
4233524 / 2023.8.18 +2y6m11d
他、用法用量の一部をカバーする特許が2027まであり。
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