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大切な場所でeavamの展示会を行います。

来月、大切な場所でeavamの展示会を行います。
当時チェンマイで、作り手として、ずっと試行錯誤を重ねてきた私たちが、日本の合同展に参加して、恐る恐るデビューした時に、そのブースにいらしたのが川崎淳与さんだった。

淳与さんは、私たちのガスールにとても興味も持ってくださって、その後ギャルリー・ワッツ(wa2)にご挨拶に伺うと「あなたたちの作るものは、とても良いものね」と褒めてくださった。
そして。

良いものを作っているのはわかります。
でも使い方がわかりにくい。
今度ここで展示会をして、使い方のワークショップをおやりなさい。
と直裁に言ってくださった。

製造業の私たちは、そもそも当時ギャラリーで展示をするという発想は無かった。それが後に「eavam展」を行うようになる。そのきっかけをくださったのが淳与さんだった。

アクセサリーやクラフト、服、身の周りの生活用品を作って並べて「〜展」と称することに、素朴な(生真面目な)違和感があった。
それはアートの文脈の都合の良い援用だろう。催事や展示即売会のていの良い言い換えだろう。
と思っていた(基本は今もそうです)。

そんな私たちの、まずは作るものを素で評価してくださった。そして「もっと自由でいいのよ」と解きほぐしてくれたのが、淳与さんでありwa2という場所だった。

最初のwa2での展示は、茹だるような記録的な暑さで(そう今年の夏のよう)、そこで思い立った私たちは、大きな氷の塊と石、大きな盥、そしてマイクと音響装置を持ち込んでエレクトリック水琴窟を設置しました。

単純に、この空間とここを訪れる皆さまに、目と耳で涼を感じていただこうと。
空間自体にメッセージを込めて、装置自体の美しさも、そこで発する微かな音も、そして私たちが作るものたちも、等しくお伝えしたかったからです。

そうやって、次第に環境そのものを作るようになった私たちは、一見するとわかりにくい?eavamという小さなブランドを、展示会という形も得ながら、皆さまにお伝えしつつ、今までやってきたように思います。

作るものたちには絶対の自信がある。とにかく一度使ってさえくだされば、良さは必ず分かっていただける。

ただそれをお伝えするために、そして考え方や世界観をお伝えするために。
映像やサウンド、写真やオブジェ、食事(そうカレーをお出ししたことも!)パフォーマンスなど、さまざまな形で展示を行ってきた、ということだと思います。

現在wa2という場とその哲学は、詩野さんが見事に引き継いでおられます。
次の展示で私たちは、5月に試みた「eavam書店」を再び開きます。
今回ご一緒するのは、北鎌倉の丘の上にひっそり佇む古書店「ラボラトリエ」さん。
https://www.laboratelier.jp/
eavamの世界観をイメージして選んでいただいた、さまざまな美しい書物が並びます。

皆さま、(東京の)南青山のマンションの一室のギャラリーに、会期中に現れる古書店でお会いいたしましょう。
eavamと書物、心と身体の栄養となることを願って。

9/5〜11 eavam展
ギャルリーワッツ@galeriewa2
東京都港区南青山5-4-44 ラポール南青山54-103号室
www.wa2.jp

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