全員広報が理想!物事は、「知っている→理解している→プレゼン上手」状態を目指したい
先日、とある営業部のリーダークラスの人に、普段から社外の人に「自社の強み」をどう伝えているか聞くと、大層素晴らしい返答がきたので「具体的にこれとこれとこれって何を指します?」と突っ込んでみたら「今は移動中だし、、頭も働かないからちょっとうまく返せない」と言われ「・・・おょょょ、それはもしや、わからないってことか!!!(心の声)」と現状にピンときて頭を抱えた次第です・・・・。頑張ろう。
【記事のあらすじ】さて、今日の話は「知っている→理解している→プレゼンできる」状態で物事を把握しよう!という話です。
全員広報を目指す
当たり前のことですが、広報担当以外の従業員も、広報と同じように「自社を語り、商品やサービスの魅力を伝え、ファンを生み出す」ことができれば、広告費をかけなくても事業推進の大きな力になります。いわゆる「全員広報」ってやつで、全員野球みたいなもんですね。
社長や役員からすれば「当然みんな自社のこと語れますよ」なーんて思っているかもしれないですが、本当にそうでしょうか?
”語る”というのは、案外難しくて、日本語ができれば誰でも語れるわけではありません。単に”喋る”こととはちょっとニュアンスが違うと私は思っています。・・・ここでいっちょPR的な話を・・。PR本などを読んでいるとしばしば出てくるのですが、「認知(アウェアネス)」と「認識(パーセプション)」の違い。広報では、メディアへの露出を通じてパーセプションをいかに起こせるか、という話がよく出てきます。
※なんだかよくわからない!という方には下記書籍をお勧めします!
今日のタイトルでいえば、「知っている(認知)」を超えて「説明できる(認知)」という状態からさらに踏み込んで、「上手に説明し(認識)、相手の心を掴める(プレゼン上手)」というのが理想です。ここまで来れば、誰しもが広報担当です。きっと、こんな会社は業績も広報効果もぐんぐん伸びていくんだと思います。
しかーし、おそらく、そんなに甘くはないんです。
多くの場合で「落とし穴」となるのが、「聞いている人からするとどうなのか?」という視点の欠落です。サービス内容などは当然説明できるでしょうが、サービスを取り巻く会社の環境やその背景などについては、案外わかっていない人も多いと感じます。また、自分たちが聞いてわかることと、初見の人、初耳の人が聞いてわかることは全く別です。この違いを理解して、自社のことをどう話したら相手に伝わるか?を常日頃から考えていないと、自分では伝えたつもりでも、実は相手に伝わっていないということがよく起こります。では、どうしたら良いのか?
ポイントは「具体」と「根拠」:なに?なぜ?を掘りまくる
私が考えるのは、この2つ。わかっている「つもり」になっていることを潰すために、「これってなに?」&「これってなぜ?」を深く掘り下げることです。
私たちは企業理念のもと、業種業態を問わず、お客様の課題に合わせたサービスを活用した課題解決力を持ち合わせ、お客様のITリテラシーに応じた伴走をし、当社のノウハウを加えることによりシナジーを生み出します。また、データの集積・分析・融合をすることで、コミュニケーションのイノベーションを起こし、社会貢献します。
ほぉ〜素晴らしい!って感じですが、口でならなんとでも言えるわけで、大切なのは、何を根拠にこう言っているのかと、そこに実態はあるのか?ということです。そして、それが企業の「誠実さ」につながるのです。(今の時代、この誠実さはとても重要!・・という話はまた別の回で)
(上記の文を受けて)例えば・・・
✅御社の企業理念を教えてください
✅お客様の課題とは具体的にどう言ったものが多いのでしょうか?
✅御社の課題解決力というのは具体的にどう言ったものですか?
✅具体的な伴走の内容を教えてください
✅ノウハウは、どのようにどんなものを蓄積されたのでしょう?
✅具体的にどんなシナジーが生まれると想定されていますか?
✅データの集積・分析・融合は御社ではどのようにされているのですか?
✅コミュニケーションのイノベーションとは具体的になんでしょう?
✅目指されている社会貢献とは具体的になんでしょう?
さて、どうでしょう?全ての質問に端的にわかりやすく、且つノーカンぺで答えられる社員ってどのくらいいますかー?という話ですね。
広報担当者は、こうした尋問並みの質問に、取材時は会社を代表して堂々と答える必要があるので、常に「最適解」を用意しておくんです。質問の想定と、回答の想定は重要な広報業務です。しかし、なかなかこの重大な局面(取材ってこういうもんだよ的な)は理解されないのです・・・。悲しいです。。ただ、取材における、こうした質問に対し、納得できるアンサーが得られなければ、記者さんはそれこそ・・・・帰れまテン。(というか、せっかく取材いただいても期待に応えることができません。)
ビジョン・ミッションが世に出ることが多くなりましたが、それに比例して、きちんと説明できる状態に異ンナープロモーションを強化することが大事とつくづく感じます。企業スタンスや姿勢など、時代に合わせたポジション取りがきっちりできるように、今こそ改めて見直すべきかもしれませんね。
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