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マスク文庫|「十を数えて夏が咲く」小牧幸助さん 10作目記念特別企画

どうも。家族が素麺に飽きてしまって必殺技が封印されてしまった、EATALK MASKのミムコです。

お待たせしました!!
マスク文庫10作目、

小牧幸助さんの「十を数えて夏が咲く」

完成いたしました✨✨
気付きました?? 「10」をテーマに書いていただいたのですよ。ふふふふふふ。

あと......実は、フライングでBGMをつけてしまいました。すみません。
でも私、音に関してはマジ素人なので、ホント、おまけみたいな感じです。気が向いたら、聴いてみてください。

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今回はこの記事に装画の制作話を書きますので、
まずは小牧さんの素晴らしい小説をお読みくださいませ。


装画ができるまで

この小説を読んだ時に私がまず思ったのは、

「再び、少年が走り去った!」

でした。笑
今回は別に走り去ってるわけではないのですが、第1作目で描かせていただいた少年が頭に浮かんだんですね。


これは、小牧さん......意図しているのか?!
いや、あえて聞くのはやめよう......でも、あの少年を使った絵にしてみよう......と思ったわけです。

それがまずはじまり。手抜きじゃないよ。

装画の制作をはじめる前に、小牧さんに確認したことがあります。それは......
「花火描いてもいいですか?」ということ。
皆さん、ちゃんと小説は読みましたね??
ショートショート装画の難しいところなのですが......

オチを描いていいのか?!

ということ。
小牧さんからは「お任せします」とのお返事をいただきましたが、
「花火はたしかにオチ部分なので伏せておきたい一方、絵としては映えると思うので難しいですね......」
という言葉もありまして。よし、これは花火じゃないやつだ。花火なしで描こう。


と、そこから小説の風景を頭に描きます。

「和太鼓」「夜空」「夕空」「花火」

お祭りに行こうと外に出た時の、あの感じ。
空はきれいな夕暮れグラデーションで、建物や木々が紺色の影絵のように浮かぶ。何か不思議なことが起こりそうな、気持ちもふわふわするような、そんな風景。

私は小説を読む時、頭の中に映像が浮かびます。装画はその浮かんだ映像のワンカットを、わかりやすく調整して描く感じなんです。

余談ですが、本をめちゃくちゃ読んでいた若い頃、ページを開くだけでシーンが浮かび、内容がわかるという特殊能力を持っていました。今はまったくまったく使えませんが。自分でもちょっと気持ち悪くて、後から文字を読むんですけど、ちゃんと合ってたりして。変な体験です。

すみません、装画の話に戻ります。
と、いうわけで...まずは夕空を描きます。

01_装丁_小牧幸助

ここにシルエットを加えます。
夕暮れ時よりちょっと夜に踏み込んだ、住宅地の風景になりましたかね?

02_装丁_小牧幸助

次に「お祭りの夜」感。
ぼんやり光る提灯を入れたいとは思いつつも、実は少し悩みました。
頭の中の映像では、お祭りのカットと主人公のいる住宅地のカットは別だったのですが、私は1枚の絵で伝えなくてはいけない。
でも、まあ、入れちゃうか。そこが絵の便利なとこですしね。多分辻褄は合ってないんですけど、私が装画でやるべきことは、小説の空気感を伝えることだと思うので。

03_装丁_小牧幸助

そんなこんなで、風景はできあがったので、
いよいよ1作目に登場した「走る少年」を入れます。

小さく入れるか、大きく手前に入れるか悩んで...大きく手前に入れました。まあ、画面バランスのことも理由のひとつなのですが、この少年が親友を追いかける主人公に見えてもいいなぁ、と思ったからです。
彼を追いかけている時、主人公も少年になっていたはずだから。

04_装丁_小牧幸助

最後に光を入れます。
あ、気付きました? 過去の作品からずっと見ていただいている方はこう思っているかもしれませんね。
「この光のタッチ、すぐ入れてくるな......」と。
そうなんです。すぐ入れちゃうんですよ。
実は私......本業の方で、幼女やガチお兄様向けアニメのキャラグッズに使われる、あのキラキラ背景描いたりすることもありまして。このマスク文庫の装画にはそのエッセンスを少し盛込んでいるんですよ。笑

で、完成しました✨👏✨

装丁_小牧幸助2


と......ここで、再び「花火」のことが頭に浮かびます。
やっぱりどこかに入れたいなと思いまして。だって、花火ですよ。描く側からしたら、描かずしてどうすると言わんばかりのモチーフですよ。目を惹くしね。

そこで......折る部分に入れてみました!
折らずに見ると訳わからないんですけど、折ってマスクケースにすると、本文の後半側にくるのです。こんな感じ。

小_DSCF3579


今回はこんな感じで、装画制作を公開してみました。
お楽しみいただけていたら嬉しいです。


マスク文庫10作目特別企画

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それでは、いよいよお待ちかねの......
特別企画です!!

今回、小牧さんには10個の質問をする予定だったのですが、優しさ溢れるシロクマさんは10名の質問に答えてくださいました! ありがとうございます✨

では早速いってみましょう!

※質問は編集させていただいています
※質問者の方に通知がいくよう、リンク貼ってます

Q1. ジユンペイ//ギタリストさん より
 小説に興味を持つようになったきっかけ(あるいはきっかけとなった作品)は?

 思い返せば学生の頃に講義をサボって
 大学の図書館で小説を読み漁ったことがきっかけかもしれません。
 特に夏目漱石の弟子の内田百閒の作品はほとんど読んだ気がします。


Q2. さわきゆりさん より

朝ごはんはパンorごはん?

 最近、朝はごはんでもパンでもなく、
 ベリーにヨーグルトとミューズリーとミックスナッツをかけたものを
 飽きもせず毎日食べています。



Q3.穂音さん より
・一番好きな動物は?

 現実的に飼える動物の中では猫で、
 非現実的ですが飼いたい動物の中ではクジラです。


・お気に入りのミュージシャンは?

 最近になって The Beatles の曲をよく聴いています。
 ちなみに一番好きな曲は Blackbird です。



Q4. ほえほえさん より
野球で言ったらどのポジションで打順は何番目のイメージですか?

 実は野球にとても疎くルールもよく分かっていません……。
 なので、無理やり例えるならポジションは
 友だちに連れて来られた観客です。打順は一生回ってきません。


Q5.じゅんみはさん より
日常の中で、ホッとすること(物や香りとか習慣など)や、自分の中で大切にしていること(時間とか)はありますか?

 コーヒーの香りにホッとします。
 あとは毎日、恐る恐る小説を投稿して、みなさんが読んでくださった時もホッとします。

 大切にしていることは睡眠で、だからコーヒーもなるべくデカフェを飲むようにしています。
 よく眠れば頭がさえて良い小説が書ける夢が見られます。



Q6. 桜木みおさん より
物語を毎日作れる秘訣は何でしょうか?

 これは謙遜でも何でもなく、ひとえにみなさんが小説を読んでくださるので、
 毎日ショートショートを書けています。誰も読んでくれなければ、三日坊主で終わっていると思います。
 その中で、少しでも良いアイデアが出せるよう、毎日読書の時間は必ずとっています。



Q7. キャラメロさん より
大晦日と元日をどんな風に過ごされてますか?

 例年、ものすごくダラダラ過ごしています。
 ふだんは観ませんが、年末年始だけテレビを観て、いろいろな有名人が一年分の歳をとっているのに驚きます。
 今年の年末年始は、きっとショートショートを書いていると思います。


Q8. モンローさん より
・「一日のご褒美」は何かありますか?

 最近はみなさんからいただいたコメントを拝見することに尽きます。
 読んでくださるだけでも、スキをくださるだけでもありがたいのに、
 わざわざ指を動かしてコメントをいただけるありがたさと言ったら……。


・どんなシチュエーションで小説を書かれていますか?

 週末に書き溜めておきたいと毎週思いながら、
 夏休みの宿題を最終日にやる派だった私にはそんなことができるはずもなく、
 毎日書きたてほやほやの小説をご提供しています。
 朝、電車の中でアイデアを練って、夜、家で執筆することが多いです。


・好きな映画は何ですか?(一つでなくても)

 『ニュー・シネマ・パラダイス』が好きです。ラストシーンの美しさ。
 曲も好きで、小説を書きながらよく聴いています。



Q9. ましろさん より
おやつはなんですか?

 近所の焼き菓子屋さんのレモンクッキー、世界一おいしいです。
 あとはコアラのマーチが好きです。甘いもの、牛乳に合うものは何でも好きです。


Q10. ワタベさん より
ゲームクリエイターとしての活動と、毎日のショートショートの創作活動とでなにか共通するものはありますか?

 仕事としてゲームのシナリオを書くことがあります。
 俳優さんに登場人物の声を演じていただくことがあり、
 長い台詞は勢いが出ないので言葉を短くする場面が多々あります。
 その点では物語を1分に短くまとめることに繋がっているかもしれませんね。


いかがでしたでしょうか?
私は、小牧さんの小説の秘密を少し覗き見たような気持ちでドキドキしてしまいました。笑
今日から読むショートショートがさらに奥深いものになるかもしれませんね!

さてさて、最後にオマケです。

小牧幸助さんベストツイート10✨

はい、私が勝手に選びました。
ご相談の際、小牧さんは苦笑いだったかもしれません。
でも小牧さんのツイート面白いんですよ!!
noterさんの中にはTwitterをやっていない方もいるので、ぜひともご紹介したくて。

小牧さんって、やり取りがすごくスマート&スピーディーなんですね。
小説からも感じるんですけど、強いこだわりはあるけど、相手が受け取りやすいようにパッケージジングするのが上手いというか、美しいというか。あまりに出来過ぎていて、ちょっと隙のなさを感じたりするんですけど、嫌な感じは全然なくて。むしろ心地よい。
でも......ツイート読むと、めちゃ胸キュンな隙があるんですよ。はぁ......最高かよ!!

では、どうぞ。皆様も胸キュンしてください。


さあ、シロクマ愛が高まったところで、
ダウンロードをどうぞ。

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【ご利用について】
著作権は全てEATALK MASKと素材提供をしてくれたクリエイターにそれぞれ帰属しています。デザインデータの複製・譲渡・配布・販売に該当する行為や、著作権を侵害する行為については、固く禁止されていますので、ご注意ください。

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友人、知人に配布してくれる方、置いていただけるお店や場所を募集中です。ご興味ある方は下記アドレスへご連絡をいただけると嬉しいです。

eatalkmask@gmail.com

※作品募集は一旦休止しております。
 また準備ができましたら、募集を再開いたします。


セブンネットプリントからもご利用いただけます。
下記予約番号を入力してくださいね!

2021年8月24日まで

予約番号:BSDE5RL2


【マスク文庫】

1〜9作目まではこちらをどうぞ。


そして...
実は新シリーズも走り出しています!!

以前もお伝えしたのですが、マスク文庫の新シリーズでは、音を取り入れたシリーズにします。

新シリーズの小説を書いてくださったのは、

七田苗子さん

こちらで、小説の制作過程や思いを語っていただいていますので、ぜひ読んでみてください!

次に...
音楽担当は

ジユンペイさん

こちらでは、小説をどう解釈して曲作りをしたのか、等々の創作秘話を書いていただいています!
合わせてお読みいただければ、ワクワクの高まりが止まらないと思います!

そして...
これから私がアンカーとして、装画とデザインを担当します。めちゃくちゃ緊張します...! でもワクワクします!!

新シリーズもお楽しみに!!!

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