[マイウェイランナー]北川真尋の眼鏡オフについてのいち担当P的解釈

アイドルファンの皆様、お世話になっております。
プロデューサーの皆様、お疲れ様です。
北川真尋担当Pのジュンと申します。

[マイウェイランナー]北川真尋特訓後における眼鏡オフにつきまして、世間をお騒がせしておりますことを把握しております。
担当プロデューサーより本件に関する経緯説明をさせて頂きます。ご多忙の折恐縮ですが、ご査収頂けますと幸いです。
なお、本稿はあくまでも弊社所属の北川真尋に関するいち担当Pの主観に基づく解釈であり、真尋P全員がこのように考えているわけではありません。また、他社所属の北川真尋の在り方、プロデュース方針などに関して、これを規定するものではございません。断定的な言い回しや表現もありますが、すべてを作中的な真実として断定するものではありません。

(※↑の意訳:妄想補完が多いのでこの先の文章はデータ分析系記事じゃなくて二次創作SSくらいのつもりで読んでください)



北川真尋が眼鏡を外して悲しんでいる皆様へ

まずはじめに、日頃より「眼鏡姿の北川真尋」を応援頂いている皆様に厚く御礼申し上げます。
「眼鏡っ娘は(就寝などの事情を除き)眼鏡を外すべきではない」という原理主義の皆様、「眼鏡姿だから好きだった」という皆様、「本気を出すために眼鏡を外す描写が許せない」という皆様におかれましては、この度の北川の選択により落胆なさる方、裏切りと感じられる方、様々な受け止め方があると思います。
本稿はその眼鏡っ娘への愛情を否定するものではございません。それは個人個人の譲れない愛や信条であり、他者が口出しすべきことでは無いためです。

「眼鏡っ娘が眼鏡を外すことに理由はいらない」と言ってくださる方もいらっしゃいました。
眼鏡を外した北川に対してそのようなお言葉をかけていただくにあたり、複雑な心情を押してなお北川を応援する言葉を表明してくださったこと、非常に有り難く思っております。北川は陸上部所属の選手であり、またアイドルです。「応援」がどれだけ人の力になるかを知っている人間です。応援してくださる言葉は間違いなく彼女の背中を押す風であり、担当プロデューサーとして御礼申し上げます。

ただ、[マイウェイランナー]北川真尋においては、「眼鏡を外した理由」こそが、北川真尋の眼鏡アイドルとしてのデビューからの歩み、眼鏡をなぜかけているのかという根底、彼女の物語のひとつの到達点として非常に重要なピースとなっていることをお伝えしたく思います。

彼女は決して軽々しく眼鏡を外したわけではありません。
ファンは眼鏡をかけた北川真尋を求めているとわかっていて、それでもファンのために今回は眼鏡を外すべきだ、と決断したことが、今回の[マイウェイランナー]およびスシローコミュの最も重要なポイントなのです。
北川真尋の魅力は「眼鏡っ娘」であることです。眼鏡なんかなくても真尋は素晴らしい、などと、少なくとも私個人としては申し上げません。
でも、だからこそ、眼鏡を外した姿を披露できる日を、担当プロデューサーとしてずっと待っていました。

北川真尋が眼鏡を外すに至った経緯を初期Rから説明させて頂きます。
以下をご覧下さい。


北川真尋はなぜ「眼鏡アイドル」になったのか

※行ったり来たりが苦痛でない方は、詳しくは別紙資料として下記をご覧ください。
別紙資料①(北川真尋が「かわいい」に呪われて解放されるまでの連続ツイート:https://twitter.com/eat_sleep_dash/status/987746734678855680?s=21
別紙資料②(なぜ「眼鏡アイドル」であるのかについての連続ツイート:https://twitter.com/eat_sleep_dash/status/1128862549179416576?s=21
以下はこれらのツイートの簡約となります。

北川真尋は17歳の高校生、陸上部の短距離選手(副部長)です。爽やかなショートカットでボーイッシュ/スポーティー系の服装を好む、ややもすれば少年めいて見えるルックスは、後輩女子から人気があるというのも頷けます。しかし、100人が100人振り返るような華のある美少女か、といえば、そういうタイプではないと思います。
個性豊かなアイドルの多いシンデレラガールズでしばしば見られる反応ですが、北川もまた「自分(のビジュアル)はアイドルに適しているのか?」と疑問を持ちつつアイドルとしてデビューしました。
初期北川のアイドル観はおそらく島村卯月さんをはじめとする純Cute系の「かわいい」を想定しているのではないかと思います。もちろんアイドルの魅力やかわいさは内面性を多分に含んだ評価であることは皆様ご存知の通りですが、この時点の北川はそれを理解していません。カテゴリで言えば「ガーリー」「フェミニン」といったビジュアルをもって「かわいい」≒「アイドルらしい」と考えていると推察されます。また、眼鏡をかけた状態でスカウトされたにも関わらず、「眼鏡外すと目つき悪いかな?」(初期R)のように眼鏡を外そうか検討するような発言をしています。ちなみに、北川は「(陸上の)大会で走る時はコンタクトかなぁ」(初期R)、「あ、コンタクト忘れた」(スポーツ祭)と言っているように元からコンタクト使用者なので、仮に仕事のために眼鏡を外したとしても視力の矯正が可能です。つまりこれは視力の悪さからくる目つきではなく、元々ツリ目ぎみの(=純Cute系ではない)顔立ちの話だと思われます。

このように、スカウト直後の北川は、「アイドルになるならば眼鏡を外すべきではないか?」と考えていました。しかし、初期R特訓後をはじめ、北川はほとんどの特訓後(=仕事衣装)において、私物ではない眼鏡をかけています(※スポーツウェアのモデルを務める[ごきげんスターター]特訓後では私物を使用)。ステージに私物の眼鏡で登場しているアイドルが多い中、北川の特訓後の眼鏡のバリエーションはとても多彩です。「アイドルになるならば眼鏡を外すべきではないか?」という北川に対して、衣装の一環として眼鏡を用意することで、「きみは眼鏡をかけたままステージに上がっていい」というメッセージを、プロデュースにおいて打ち出してきました。

なぜなら、「眼鏡」は北川の「好き」の一部だからです。

[スポーティーガール]特訓前で腕時計・鞄・スニーカーの色合いを合わせていることや、私服に襟付きシャツ&ショートパンツが多く見られることなどからわかるように、元々の北川は彼女自身の「好き」に基づいてファッションを楽しんでいます。「オシャレがわからない」「ファッションに興味がない」「本当はピンクやフリルを身にまといたいけど恥ずかしい」というわけではなく、彼女は自分の「好き」を選び、自由に楽しんでいました。
その「好き」の一部に眼鏡があります。
眼鏡ユーザーでない方はピンとこないかもしれませんが、北川が私物としてかけている「鮮やかなオレンジのスクエアフレーム」の眼鏡というのは、量販系の眼鏡店(JINSやZoffなど)であまり見かけません。そもそも、キッズサイズではない眼鏡にオレンジのカラーバリエーションがあるケースは、コラボモデルなどを除けばとても少ないです。この非常に個性的なフレームを、コンタクトの使用に肉体的・心理的な抵抗のない北川がわざわざ使用しているのは、これが彼女の選んだ「好き」のひとつ、「かわいい」と思ったものなのだと思います。
繰り返しになりますが、10年代以降の「かわいい」とは純Cute的なもののみに限らない、とても多様な概念です。好ましい、心に訴えかける、強く惹きつけてやまない、そういうプラスの感情を総合して「かわいい」と呼ぶ時代であると思います。

だから北川には眼鏡をかけたままステージに立って欲しかった。きみが「かわいい」と思ったものを、きみの「好き」を、手放す必要などない。きみの「好き」をファンに届けるのがアイドルだ。そう思うからです。

しかし[ディアンドルガール]で初めてスカートタイプのガーリーな「かわいい」衣装を経験したのち、[ひな祭り]特訓前では彼女がプライベートではいままで着たことのなかったタイプの「かわいい」ワンピース姿を披露します。
北川は陸上部で副部長を任されるくらいには真面目で、アスリートらしく「もっと先へ」「もっと高みへ」と走っていこうとする向上心を持っています。「アイドルの一等賞が欲しい」(スポーツ祭)とはっきり言葉にしたこともあります。一方で、元々はアイドルに興味関心がなく、スカウトされるがままアイドルになった彼女は、「アイドル」という存在についての確固たるビジョンがありません。初期北川にとってのアイドルは「かわいい」もので、世間の「かわいい」の頂点を獲る仕事、ファンの求める「かわいい」を提供する仕事、という認識です。
だから彼女は初めて、いままでの自分の「かわいい」ではなく、みんなが思う「かわいい」服を選んだ。「かわいい」のトップを獲るアイドルという仕事を真面目にやり遂げようとするステップとして。それが[ひな祭り]特訓前です。
いままでの自分らしさを捨てて、新しい自分になろうとすること。みんなの思う「かわいい」を目指すこと。それ自体は全く悪いことではありません。でも、そのせいで自分を否定してしまうのなら、自分を好きになれなくなってしまうのなら、それは絶対に肯定できない。自分を愛せないアイドルを、果たしてファンは愛せるでしょうか。
北川がガーリー・フェミニン系の衣装に対して照れたり恥ずかしそうにしたりするセリフは多いのですが、「あんまり見ないでほしい」「無理に褒めなくていいよ」と自己を否定するようなセリフを発したのは[ひな祭り]特訓前だけです。

いままでの自分らしくない「かわいい」を、プロデューサーが肯定してくれれば勇気が出る。そう言った真尋は[ひな祭り]特訓後の可愛らしいスカート衣装を渡されることで「かわいい」自分への肯定を得て、「Pさんのプロデュースならどんなステージでも走れるよ!」と自己否定から抜け出します。続く[メルヘンアニマルズ]ではかわいい衣装を褒められても「照れるからほどほどで!」と照れつつ楽しそうに撮影の仕事をしています。
その後の北川は、[ジョイフル・ロワイヤル]で「かわいくて、かっこいい」ピンク色の軍服風衣装を渡されることで、「かわいい」アイドルにならなくてはならないという焦りから解放されました。その後も[ダッシュ・ロワイヤル]ではクールな「かっこいい」スーツ姿を披露し、[ペッピーウォーキン☆]では得意な短距離走のマインドを応用し「かわいい」衣装を魅せるランウェイを歩き切りました。
多様な衣装で仕事をこなす中で、北川は「きみは好きなものをなんだって選べる」という肯定をプロデュースから受け取り、[ひな祭り]の頃のように世間一般の「かわいい」に合わせなくてはならないという焦りや、アイドルをやるならばファンのために「かわいい」を選ばなくてはならないのでは、という不安を解消しました。自信を持ってステージに立ち、ファンの皆様に最高のパフォーマンスをご提供して参りました。
そして趣味に「走ること」を挙げていながら長らく「走る仕事」をお見せできていなかった北川ですが、[アップビート・ラン]では陸上競技場に似た会場でファンの皆様のところまで走っていくパフォーマンスをお届けすることができました。言うまでもなく走ることは北川の「好き」のひとつであり、「好き」を皆様にお届けできたという点で、北川にとってもっとも良い仕事のひとつだったと思います。

眼鏡をかけたままアイドルとして活動する中で、北川は「眼鏡アイドル」としてファンの皆様から応援を頂くようになりました。「眼鏡アイドルってアリなんだね。目が悪いからかけてるだけなんだけど」(ぷちデレラ)と驚きつつも、北川は自分が「眼鏡アイドル」になったことを知りました。
かつて「アイドルになるならば眼鏡を外したほうがいいのではないか」と思っていた北川は、彼女の「好き」である眼鏡ごと受け入れられ、肯定され、皆様に愛される「眼鏡アイドル・北川真尋」になることができました。

北川真尋はなぜ眼鏡を外したのか

問題の[マイウェイランナー]はススメ!シンデレラロード報酬SRです。ゆえに、北川がなぜ眼鏡を外すに至ったのかは、特訓エピソードではなくイベントコミュ全5話にて語られています。

走ることの楽しさを忘れてしまった天才ランナー役で映画の主演を務めることになった北川は、現在の自分と正反対に見える役を演じるにあたって非常に悩みます。共演者や同僚のアイドルの皆さんの協力のもと、「どうして走りたくなくなってしまったのか」「どうして自分は走るのが好きなのか」「走るよりもっと楽しいことはあるんだろうか」と少しずつ役を探り、向き合っていきます(特に、役柄に近い過去をお持ちの西島櫂さんからは大変貴重なアドバイスを頂きました。またライラさんにはライバル役という関係上、共演者の中でも長く北川の試行錯誤にお付き合い頂きました)。北川が出した「役」への結論はコミュをご確認頂くとして、ここでは北川が「眼鏡を外そうと思う」と相談してきた(イベコミュ5話)ことの意味についてご説明させて頂きます。

北川は映画の撮影に臨むにあたって、眼鏡を外して仕事をすることについて相談してきます。

映画で走るのは、『大事な大会』なんだ。
私が走ることで、この子を走らせることになる。
きっと、全力でやらなきゃ、この子が答えを掴めない。
(中略)
それが……アイドルとして、私がやるべきことだと思う。
だから、私がいつも走ってる大会の時みたいに、
『私』も、眼鏡を外して走りたい。
……いいかな?

(ススメ!シンデレラロード 北川真尋編・5話より)

「陸上の大会で走るときはコンタクト」(初期R)ということは、アイドルの仕事のなか、いままで北川が本気で走ったことはないということです。北川だけでなく、陸上競技の選手はコンタクトまたは裸眼を選択し、眼鏡を外す方が多いようです。(参考:https://ci.nii.ac.jp/naid/120006016652)(※CiNiiの引用の仕方が間違ってたらそっと教えてください)
つまり、眼鏡をかけてステージに立っていた北川は、本気で走っていなかった北川は、アイドルの仕事を本気でやっていなかったということでしょうか?
そうではありません。

前述のように、デビューからずっと北川は「眼鏡アイドル」としてファンの皆様にご声援を頂いてきました。アクシデントでコンタクトを忘れた[スポーツ祭]に限らず、その後のLIVEや撮影の仕事でも、衣装の一部として眼鏡をかけ続けました。
それは「きみの「好き」を諦めずステージに立っていい」というプロデュース方針によるものではありますが、「好き」の尊重という方針上、本人の意志に反して眼鏡をかけさせるようなことはしません(実際、今回の[マイウェイランナー]では北川からの相談によって眼鏡を外しての仕事を許可しています)。「走ること」も北川の「好き」のひとつである以上、「眼鏡」を選ぶか?「走り」を選ぶか?というのは、等価の問いになります。

アスリートとしての全力を発揮することより、眼鏡を選んでいた北川。それは彼女が「眼鏡アイドル・北川真尋」を求めるファンの皆様の愛に応えたいと思っていたからです。
眼鏡をかけている自分を受け入れ、「眼鏡っ娘だからかわいい」と応援してくれたファンの皆様の求める、眼鏡アイドルとして最高の仕事をしようと応えてきたからです。だから「アスリート・北川真尋」としての全力ではなくとも、「眼鏡アイドル・北川真尋」の持てる全力でステージを駆け回り、皆様のところへ走っていきました。それがいままでの北川にとって、ファンの皆様に届けるべき自分でした。
「眼鏡アイドル」という特徴は、190人のシンデレラガールズの中でも少数派であり、明確な強みとなっています。「眼鏡」は北川の好きなものであり、「かわいい」の一部であり、武器でもあります。

しかし今回の仕事では、役を演じきるために「アスリート・北川真尋」としての全力が必要であると北川は判断しました。
明確に言葉にはしていませんが、眼鏡を外してこの仕事に挑んでもいいかと聞いてきたときの表情からは、不安が読み取れます。

「眼鏡っ娘」だから応援してくれる皆様をがっかりさせるかもしれない。
「眼鏡アイドル・北川真尋」を期待していた皆様を裏切ることになるかもしれない。
大事な仕事だからこそ、本気の場面だからこそ、眼鏡をかけていてほしい、そう思う皆様には、役の解釈を誤っていると批判されるかもしれない。

それでも、北川は「どう思う?」や「駄目かな?」といった言葉遣いではなく、「いいかな?」という言い方で眼鏡を外す許可を求めにきました。
かつて、曖昧なイメージでうわべだけアイドルらしくなろうとして眼鏡を外すべきか思案していた北川が。
ワンピースを着るだけのことで「プロデューサーさんが可愛いって言ってくれたら」自信が持てる、とすがるように肯定を求めてきた北川が。
多くのファンからは「眼鏡アイドル・北川真尋」が求められているのをわかったうえで、眼鏡を外すことは武器を失うことだと知っていて、それでも、リスクを負ってでも、ファンに「アイドル・北川真尋」として最高の仕事を見せるために、眼鏡を外したいと言ったのでした。

先にも申し上げましたように、「眼鏡を外したこと」そのものへの落胆やお怒りについては、皆様の眼鏡っ娘への愛や信条に基づくものである以上、否定されるべきものではないと思っています。
「裏切り」という言葉についても、北川の選択を知ってなおそう思われることは、「アイドルとしての仕事のなかで眼鏡を外した」という事実がある以上は、仕方のない部分があるのではないかと思います。
たとえ、今回の仕事が「陸上選手の役」という限定的状況であり、プライベートや次の仕事でふたたび眼鏡をかけるとしても、一度眼鏡を外したじゃないかと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は「本人が眼鏡を外すことを選んだのだから受け入れろ」と申し上げているのではありません。
ただ、これまでのアイドル活動や北川本人にとって眼鏡がどれだけ大切なものであるかについて、またこのたびの仕事に対する北川の考えについて知って頂いたとき、「それなら納得できる」と思われる方がひとりでもいらっしゃるのなら。経緯や理由をご存じないまま、北川が眼鏡を外したことに対して悲しい気持ちになっている方がいらっしゃるのなら。
私が北川に代わってご説明を差し上げたいと思いました。

今回の仕事は、いままで分離していた「眼鏡アイドル・北川真尋」と「アスリート・北川真尋」を統合した、「アイドル・北川真尋」を皆様にお届けするという点で、大事な一歩であり、ひとつの到達点となりました。
そのことを知っていただいた上で、映画のクライマックスをご覧頂きたく存じます。

マヒロ『……あなたの憧れかどうかは、知らないけど。
私は走るよ、全力でね!
これが、私の選んだ道だから!』

(ススメ!シンデレラロード 北川真尋編・5話より)


自分の選んだ道を全力で走っていく、これからのアイドル・北川真尋を、どうか宜しくお願い致します。

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