昭和45年 各国パビリオンがおすすめする 万博特選料理メニュー
◆魚菜 5月号 おしゃれな料理雑誌5月号 昭和45年(1970)
前回につづいて同じ雑誌からの紹介です。
この本は5月号でして、1970年の5月1日に発行されているんですが、この年の日本の一大イベント、EXPO'70大阪万博についての記事です。大阪万博はこの年の3月15日から9月13日まで開催されたそうなので、とっても早い万博レビューですね。実際に食べにいって取材しているようです。
”食べる料理を決めてでかけましょう”とあります。本当に世界中の食と出会える万博だったのでしょう。
世界の料理のなかでも、これなら最高という<味>の決定版をお届けします。
◆ニュージーランド館
まずニュージーランドから始まるのはちょっと意外ですね。ニュージーランドの料理といえば、、、と言われてもなかなか出てきませんよね?
実は昔ニュージーランド 料理を調べたことがあって、書籍を探したけどあまり出版されてなくて困ったことがあります。そんな国が最初に来るのは意外でした。
まぁここで紹介されているのは、牛肉の美味しさについてですね。料理というよりも畜産の優秀さについてです。南アメリカの牛肉とはまるで違って美味しいという話です。
牛肉の輸入自由化は1988年からですが、それ以前も輸入はされていました。南米の肉は良い印象が無かったんですね。ニュージーランドの肉は野性味があって美味しいという話がでています。
ちなみにテンダーロインステーキも、サーロインステーキも1800円。物価の感じを考えるとけっこう高級そうです。物にもよりますが、感覚的に4、5倍という感じらしいです。
◆スイス館レストラン ツールノードオ
「これこそ最高のスイス料理ですよ」という話の”ツールノードオ”ですが、なんのことだろう。。。
料理の中身を見てみると、フォアグラを牛肉の背脂で結び、薄いパイ皮に包んでオーブンで焼いた物だそうです。写真はこちら↓
上下にほぼ同じ写真が並んでいますが、ツールノードオはこの料理のコースのこと??上の料理を含めてこのことでしょうか?
メインのこれは、大きく作ってカットしてある断面図かな、パテとかテリーヌの類でしょうか。
わかりません!でも美味しいそう2400円!!
あとスイス料理では ラタレットとありますが、いわゆるラクレットが紹介されています。
◆うなぎのいぶし焼
ここではオランダ館のうなぎの燻製が紹介されています。記事を読むとそれほど評価はしてないようですが、こんなものが食べれるなんて万博面白いですね。
いまでは普通に手に入るオランダのチーズなんかも、みんな初体験なはずで、面白かっただろうな。
いま万博の事をしらべると、有名料理人がこの時会場で働いていたとか、万博で日本に来たシェフがそのまま日本に移住してレストランを開いたりとか。日本の食文化に大きな影響を与えていたんだなと思います。
いまは情報の伝わり方が違うので、他国の食文化にこのような衝撃はないかもしれないけど、でも食は実際に食べなければ伝わらないオンライン化できないものなので、次の万博も面白いものになるといいな。