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ど素人ブルーイング!

突然ですが皆さん、ブルーイングってご存じですか?

元々は鉄の業界の用語ですよね。

鉄は、サビます。

なので、サビないようにするために、逆に表面を、熱処理や薬品処理でもって、酸化被膜(つまり一種のサビです)で覆ってしまうわけです。その仕上がりが青いんで、"ブルーイング "なんですね。まぁ、「真っ青」ってことではなく、鉄の黒の中に光沢のある、深い青が見える感じです。詳しいことはわかりませんが、概要はこんなところかと。

それで何に使うかというと、好きな人はわかるんですが、プラスチック製のモデルガンなんかをホンモノっぽくするために、ブルーイングするわけです。所さんなんかも、番組で紹介されてますよね。

モデルガンって、元の色はこんな感じなんですね。

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表現すると、まぁ、真っ黒ですわ。
でも、鉄のブルー仕上げのホンモノは、こんな質感(鉄砲の種類は違いますが)。↓

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もうこういうの見ちゃうと、悲しいくらいにモデルガンがプラスチック感満載に見えてくる。

もちろん、メーカーさんも、鉄っぽく見える(感じる)ように、色々な工夫をされてます。メッキをかけたり、プラスチックに亜鉛の粉を混ぜた「ヘビーウェイト素材」というのを使ったり。

実はこの、ヘビーウェイト素材に含まれる亜鉛ってのが、ミソです。

ブルーイングは、つまりは酸化なので、単なるプラスチックのモデルガンにはできません。
金属が含まれてないとね。

ですから、このヘビーウェイト素材のモデルガンを買ってきて、完成品ならバラッバラにバラして、サンドペーパーなんかでこすり倒したあとに薬品で染め上げてから組み直す。その工程がもう、

物凄く時間を要する地道な作業

なんです。しかも、

結構、失敗します。

そして、失敗したな、ってわかるのが、苦労と時間をかけた、その最後の瞬間なんです。最後の最後に、

今までの苦労が水泡に帰す脱力感。

ドミノを並べ終わる直前に、アッて言って倒しちゃう感じ(ちょっと違うか笑)。

でもね、上手くいくと、カッコ良いんですわ。なのでチャレンジしたくなる。

それでは、ド素人なりの私のブルーイング、ご紹介します。モデルは、マルシン工業製の「ブローニング・ハイパワー・コマーシャル・ビジランティ」。

映画ビバリーヒルズ・コップ(古っる〜)でエディ・マーフィが撃ちまくってたアレです。

スタイリングが良いんですよね。無骨さもある。
自分のヤツを撮り忘れてて、少し違うバージョンですが、作る前は、まぁこんな感じです。つや消し黒って感じの質感。

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これをまずはひたすら、サンドペーパーなどで磨きます。

この磨きが、最も重要。ミスる原因です。

というのも、この磨きが不十分だと、ムラになって上手く染まりません。逆に、磨き過ぎると、エッジがダレて、なんだか情けない仕上がりになる。でも圧倒的に多いのは、磨き足りない方だと思います。一説によると、

顔が映るくらいまでやれ、と。

私の場合、まずは、スポジヤスリ400〜600番、次に800〜1000番。

そのあと、このサイトで教えてもらった通り、
ドライバーの柄の部分や、モデラー(ホームセンターの革細工売場にありますが、リンクも付けときます↓)でゴシゴシ。いわゆるヘラがけってヤツです。

その後、薬品で染めます。バーチウッド社の、「アルミブラック」って液です。

(↑最近、バーチウッドを見かけないのでこちらのブルー液を貼っておきます。ヘビーウェイト素材用。)

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これが、途中の段階。といってもどの段階か記録しておらず…多分、スライド(上側の部品)が染めた後のヘラがけ前、フレームが染めた後のヘラがけ後の状態かと。フレームの方に、光沢が出ているのがわかると思います。

で、これがブルーイングした後の洗浄、および再度のヘラがけが終わり、これから組み立ての状態。

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金属的光沢が出てますよね。これは、上手くいった方です。こんな感じになれば、磨きの苦労は報われます。

で、次が、組み立て完了の状態です。光の当たり方で色の見え方が違いますよね。ムラっぽく写ってるのは、吹きまくっている油です。そしてこれ、上の写真より少し時間が経っています。

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どうですか、"ブルー"と呼ぶ感覚がわかりますよね。成功すると、ホント嬉しいです。

でも悲しいかな、完成直後は相当、美しいのですが、完成の後、時間を経ると少しずつ、黒ずんでいく

んですよね。上の写真でも、ある程度時間の経過がありますので、それがわかります。上手く行ったときの透き通るようなブルー感は、時間とともに失われていきます。ちょっと悲しい。ただ、元が酸化反応なので、これはまあ、仕方ないかな。そこも楽しむくらいの気持ちで。

サビだけに、ワビサビの世界なんです。

なんちゃって。

最後に、ご参考まで、今回のレシピ載せておきます。

①使用液:アルミブラック原液。コットンで塗り込み。
②使用工具:スポンジヤスリ400〜600,800〜1000、コンパウンド、ドライバー、モデラー
③手順:ヤスリ、ヘラがけ、洗浄、ブルーイング、洗浄、ヘラがけ、コンパウンド
④仕上げ:スーパーウェットシリコンスプレー
⑤感想:モデラーでヘラがけした部分、ヘラがけ直後は細かいキズか気になったものの、ブルーイング後はそれほど目立たない。染めの工程では、ムラになりそうな部分を相当力を入れてすり込むように塗布したところ、多分、表面のスラッジが取れる効果が出て、ムラなく染められた。金属部分は最初から染めだったため、そのまま組み込み。

続編は、こちら

それでは、またー。




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